『ウェントワース女子刑務所』シーズン6第8話『革の手袋』感想です。
今回から(?)冒頭にアボリジニ及びトレス海峡諸島民への注意喚起が流れるようになったのは何故なのだろう。
何があったんだろうと、ちょっとびっくりしました。
アボリジニが、アメリカでいうところのインディアンのようなオーストラリア先住民族だっていうことは知っていましたが、オーストラリア自体移民の多い国でもあり、ウェントワースも、日本人であるわたしにはパッと見誰が何人なのか判別がつかないので、特に気にして観ていたことはなかったです。
これは、どこの国のドラマを観ていてもだいたいそうで、今となっては、純白人がどんな見た目なのかわたしにはわからないのですが。
日本にもアイヌ系や沖縄系など先住民族問題はいまだにありますし、もちろんオーストラリアにも根強い差別問題などがあるのでしょう・・
とにかく何か、そういう団体の逆鱗に触れる表現があり抗議か何かがあったのかもしれないけど、今回のエピソードに関しては、何が問題なのか全然わからなかったです。
というわけで、ウェントワースとアボリジニの関係をちらっと調べてみたところ、怪しい情報にヒットしまして。
ウェントワースを観ている人97%(めがねたまご調べ)にウザさを巻き散らかしながら、シーズン5でようやっと刑務所暮らしに別れを告げてくれたドリーン。
ドリーンを演じていた、シャリーナ・クラントン(Shareena Clanton)という女優さんのルーツがどうやらアボリジニ系統らしく、そういうご活動をなさっている様子なので、無関係ではないような気がします。
今回のシーズン6から登場しているルビー演じるラリウィ・ヒック(Rarriwuy Hick)もアボリジニの共同団体である、Dhalinybuyというところで育ち英語の他に先住民族言語を話したりもしていたようなので、そういう部分に配慮した注釈なのかもしれませんが、ルビーがアボリジニだから暴力を受けているという表現は今のところ感じられず、そこは過剰反応なのでは? と少し思ってしまう部分ではあります。
それでもこういった問題は非常にセンシティブで、海外ドラマという娯楽であっても、差別問題と切り離して考えることはできないのが今の世界の常識であり、そういった意味で日本はジェンダー問題や差別問題に対してもだいぶ遅れているので、民放でも切り込んだ作品をどんどん作っていってほしいと思いますが、今の日本のエンタメでは限界があるだろうな・・とは思います。
少なくとも、海外ドラマにどっぷりかぶれているわたしや、これを読んでくれている方が満足する作品を作るのはかなり厳しそうです。
<広告>
※以下、ネタバレありのあらすじ及び感想です。
シーズン6第8話。
ソーニャからリズを守ったカズが独房から一般棟へ帰ってくる。
カズは、独房にいる間にリズのこともこれからのことも覚悟を決めていた。
ソーニャを失ったブーマーは、ファイトクラブに参加しルビーと戦うことにする。
息子を殺した犯人を引き続き捜しているマリーは、息子が殺された夜のバーでの写真を入手することに成功し、その中に意外な人物を見つける。
一方、看守長のヴェラは無言電話や、ストーキングなどの嫌がらせを受けて、犯人をジェイクと決め付ける。
ちょっと、今回何から書いていいかわからないんですけど、とりあえずわたしが観ていたのは『ウェントワース女子刑務所』だったと思うんですが、完璧にホラー。
Netflixで観ていた、超怖いと評判だったホラードラマ『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』より怖かったんですけど(笑)ヒルハウスですら無の心だったのに、今回のエピソード三回ぐらい声出ちゃいました。
エンドロール前のラスト1秒は絶叫(笑)
テンション上がっての喜びの叫びも半分以上は含まれていましたが(笑)
とりあえず、この話はまた後で詳しくしたいので、先にカズの話させてください。
カズ・・・(涙)
本当に、いつも人のことしか考えていない。
独房に入っていた間に色々な人のためになること色々考えて、覚悟決めて出てきた。
もし、リズに騙されていたらと思うと、胸が締め付けられる。
リズの認知症は詐病だとずっと思っていて、さすがに今回のエピでは認知症は本当だったのかなと思ったけど、ブーマーへの態度と、前回のソーニャの会話を録音したあとのソーニャへのドヤ顔表情から、自分の中での疑いが拭いきれない。
ソーニャがリズに猛烈な殺意を抱いた懇親のドヤ顔だったじゃないですか。
正常と正常じゃない状態を行ったり来たりするといっても、ブーマーのことも騙していたとか言っていて、なんか怪しい気がする。
ブーマーは猜疑心が薄いから、子どもみたいなピュアさというか野生の勘でそこのところを感じ取っている気がするんだよなぁ・・。
だけどさ、なんでカズに正当防衛が適用されないの?
証拠がないから? 誰も見てないから? ソーニャと一緒に落ちていた武器にしっかりついていた指紋は?
ウェントワースの有罪の基準いつもぐずぐず・・。
カズが独房に入っている間に、アリーとルビーが更に接近してとうとうそういうことに・・。
見たくなかった。
ルビーがマリーの息子を殺していたというのはそんなにびっくりしてなくて、そっちのほうが衝撃で。
ずーっと、アリーとルビーがそうなることが嫌でした。
悪い子だとは思わないんだけど、アリーにはウェントワース内でそういうのはもうなしにしてほしかったんです。
せめて犯罪者じゃない人と幸せになって欲しかったのと【ビーはアリーの意識が戻って元気にしていることを知らないまま】っていうのがどうしても、どうしても引っかかっていて、まだビーとアリーは終わってないっていう感じがしてしまっているんですよ。ビー復帰の夢もまだ捨ててないし、どうしてもビーと比べちゃうし。
更に言うと、ルビーはマリーの息子を半殺し(その後死亡)した時に付き合っていた
マリーの息子の被害に遭ってしまった女の子は、その後どうしたんだ!!
ルビーが半殺しの目に遭わせたことは知ってるでしょうに・・。
今回のアリーの行動は、ルビーのファイトクラブ参加をやめさせ、命を守るためのアリーのとっさの判断でありますように・・。
そしてもうシーズン6は諦めるので、シーズン7でビーが復帰しますように・・・。
復帰というと、今回のメインエピソードであり、タイトルである『革の手袋』。
こっからして、もう半ネタバレしちゃってるじゃないですか!!
あーーーー。ファーガソン、確実に生きてる・・・。
って思わせてくれるエピソードをここに持ってきてくれた。
ウィルが確認しに行かなかったのもこの日のためだったんだと思うと、ちょっとは許せる(?)。
それにしても、マリーとそういうことになって、急に情緒が安定するウィル。
なんだ、たいしたことなかったんじゃん・・っていう気にちょっとなりましたよね(笑)
今回、ヴェラが囚人服みたいな色のTシャツを着ていて(よく家であの色のTシャツ着る気になるな・・わたしがあの仕事していたら家では着ない(笑))とか、相変わらずベッドの下を覗いていたりしているヴェラに(もう布団にしなよ・・)っていう突っ込みをしながら観ていたのですが、それもそうだけど、大きな家に一人暮らしは怖いなって改めて思ったんです。慣れはすると思うけど、怖いよね。
そして、相変わらず普段犯罪者と接しているのに犯罪に対してセキュリティがゆるゆるなヴェラなんですが、家の窓ガラスを何者かに割られるという緊急事態なのに、警察に電話より先にウィルに電話したあげく、玄関開けっ放しで外で長々と電話するっていうね。あと、話が前後しちゃうけど、嫉妬で看護士解雇したことジェイクにバラしちゃって未練たらたらがバレてジェイク喜ばせちゃってるし。
そんなヴェラが嫌いじゃないわけなんだけど。
そして、あれからだいぶ時間が経ってるけど、お腹の子どうなりましたか?
ウィルの肩を叩いた革の手袋は幻覚だとしても、無言電話と足跡と鳥と窓ガラス割った人と枕に手袋を置いた人は実在するわけだし。
執拗にヴェラを攻撃してくるのも、ファーガソンの特徴で。
無言電話、わざと残していっている足跡、ヴェラとファーガソンといえば鳥、そして、潔癖症のファーガソンが常に持ち歩いていた【革の手袋】。
それにしても存在匂わせただけで、こんなにウェントワースを恐怖のどん底に陥れてドラマ自体をビシッと締めてくれるファーガソンの存在感。
突っ込みどころと大味なところはあるにはあるけど、この作り手の話の展開の持っていき方の上手さとファンサを怠らないところが、ウェントワースにハマらせてくれる理由なんだろうなと思います。
『あれはファーガソンじゃない』っていう意見もあると思うし、確かにファーガソンじゃないかもしれない。
でもそれでもいい、わたしは帰ってきてほしいから、生きてる風に見せてくれただけで今回は満足です。
カズがブーマーに「マキシンとビーとフランキーとも別れたでしょ?」って言ってたけど、わたしももう去った人はシーズン6では、誰も帰ってこないと諦めかけていました。
何度も言うけど【ウィルがファーガソンを殺した】という展開は、ルビーとアリーがくっつく以上にしっくりこない。
ビーとファーガソンの対決再びでお願いしたいっっ!
っていう思いはずっと持ち続けていたので、その希望が少し見えてきたかと思ったら、なんかもう・・(涙)
制作側の上げて落とす作戦だったとしても、もういいや。
人が少なくなったウェントワースをこんなに盛り上げてくれて感謝する(笑)
シーズン6もこうなってくると最後まで目が離せなくなりました。
あ! あと、最後にこれだけ言わせて。
マイルズさんが、アリーにルビーのことを言ったのは良心の呵責から?
それとも、ブーマーに賭けたから?
っていう、ミステリアスなところ好きです(笑)
というわけで、それではまた。
第7話の感想はこちらから。
【ウェントワース女子刑務所】過去記事一覧はこちらから
<広告>