前回のブログ記事から今回の記事を書くまでの間に、とあるロケ地に巡礼して参りました!
わたしの今いる、まさにこの場所に四三が居たかと思うと、感慨深いものがありまして若干エモーショナルな気分を味わうことができました。
もちろん、しばらくの時間その場所でたそがれてきましたとも(笑)
その場所のシーンが映るたびに(ああ、ここがあそこで撮影されたのか)という見方をすることもできて行ってよかったです。
是非、他のロケ地にも訪れたいです。
#6~#10話までの感想
~第11~第15話までの『いだてん』あらすじ(若干のネタバレあり)~
1960年の東京オリンピックを控える田畑政治(阿部サダヲ)は、日本人がオリンピックに初参戦したストックホルム大会の記録映像を観ていた。
【NIPPON】のプラカードを持ち、わずか二名の選手の一瞬の入場行進だった。
時はさかのぼり、金栗、三島の両名が参加するストックホルム大会がとうとう開催され、競技が始まる。監督の大森に勇気づけられ、【日本人に欧米人と短距離で対抗できる能力はないと吹っ切れた三島は】勝負に関係なく競技に参加し、楽しく大会に参加。一方、緊張し、精神的に追い詰められていた四三。病状が芳しくない監督の大森をなんとかスタジアムまで連れて行き、準備不足のままマラソン競技もスタートするが色々なトラブルが起こってしまう。
色々な人の期待にこたえられないまま失意の中帰国した四三。
悔しい思いを拭えず次のベルリン大会に執念を燃やすが、熊本の兄からすぐさま帰ってくるように便りがあり帰郷。
帰郷すると、大店に嫁に行ったはずの幼馴染のスヤ(綾瀬はるか)と見合いさせられ、池部家の養子になり、スヤと結婚する話が進む。
学校を卒業しても教師にならずに、次のベルリンオリンピックにかけたい思いを兄に話し、結婚の話も断ろうとするが、話がとんとん拍子に進んでしまい、スヤと結婚。
バタバタしたなか一旦、東京に戻る。
一方、落語の修行中の三遊亭朝太こと美濃部孝蔵(森山未來)は初舞台を踏むことになり、緊張で前後不覚になってしまうが、思わぬ才能を見せる。
師匠の円喬(松尾スズキ)は、彼に世の中を見せようと地方巡業のため別の師匠に預けることにする。
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第11話~第15話までの感想です。
いや~、人生何がおこるか、本当にわからねぇもんでして・・
って感じの第11話から第15話でした。
一時はメンタルの弱い生粋のおぼっちゃま三島くんが病んでしまい、どうなることかと思いましたが、さすがの育ちの良さで吹っ切ってからの彼は観ていて清々しく、大会も楽しく終えられて海外生活も満喫して凱旋帰国という結果に。
一方、プレッシャーに押しつぶされた”いだてん”四三くんは、案の定道を間違えたうえ、民家に助けてもらい、日射病のところを看病してもらいなんとか命拾いをして大会を終えるという結果に。
そうですね、昔は【熱中症】ではなく、【日射病】と言ってました。
友人をレース中に失い、自らも棄権という結果が彼のマラソンに対する思いを更に強固なものにしました。
ところで『プレッシャー』を日本語で調べると【外から加わる(精神的な)圧力】と訳されて、確かにそうなんだけど『プレッシャー』ってそんな単純でシンプルじゃない気がする。
プレッシャーを感じている時って、外からだけじゃなくて内からの圧力もありませんか?
むしろ、外からの圧力っていうより、成功させたい(失敗したくない)、恥をかきたくない、プライドを守りたいなど、成し遂げるべきものごとに対して、自分の力量への不安感からくるものが『プレッシャー』なような気がするんですよね。
失敗したら、応援してくれている〇〇さんに悪い・・とかも、〇〇さんはそんなこと気にしないかもしれないのでやっぱり自分の内側の問題だと思ってしまうのは、わたしの自己肯定感マイナス人生における賜物なのだろうか(笑)
ドラマ内でも「それは、プレッシャーだよ、君」という言葉で済ませていて、それが何かには言及してませんでした。
このあとの四三とスヤの結婚は驚きましたが、スヤちゃんはずっと四三くんが好きだったので、スヤちゃんなら間違いないし綾瀬はるかが個人的に好きなので今後も出てくれることが確定されて嬉しかったです(笑)
『西郷どん』の時も、主人公の西郷さんに初恋をしていた女の子が、最終的に西郷さんの三番目の妻であり、生涯最後の妻におさまるという結果になったので既視感はありましたが、その時は演じている女優さんのこともあり、執念を実らせた怨念感がかなり強かったので、それはそれでホラー的な雰囲気があってよかったのですが、今回はクドカンらしく明るい感じで描かれていてホッとしました(笑)
この結婚のくだりでは、素晴らしい脚本をきっちり演じる大竹しのぶの演技に泣かされましたねー。
ひとり息子を失い孤独で死にたいと思いながら、ふらふらと娘のように可愛がっていた元嫁のところに行き、鍋を無心で洗っている彼女の姿に生命力を感じる・・。
大事なところなのでもう一度言いますが、ひとりで鍋を無心で洗っている背中に生命力を感じる。
スヤの生命力を表現するとしたら、汗水たらして泥まみれになりながら畑を耕しているとか、真夏に川で大物を洗濯しているとか、スヤの父親は医者なので患者さんの命を助けようとしているとか、そういう姿を遠くから見かけたって感じの描写になりがちだと思うんです。
大竹しのぶの語りと相まって、スーッと彼女への愛情が入ってきたんですよね。
あの姿が誰から見ても生命力あふれるいつもの感じじゃダメだった。
確かに、自宅の大鍋を必死に洗っている人が死にたいと思っている可能性はほぼゼロだと思うんです。
それでも、ただただ、ひとめ会いたかったっていうシンプルな気持ちを表現するのに、ああいう描き方をする。
っていうのを見せつけられた一コマでした。
そして、脚本と演技がうまいといえば、落語家を目指す現在三遊亭朝太演じる森山未來くん。
初舞台を控えて尋常じゃなく緊張し、人力車を走らせながら練習する朝太と四三の大会をリンクさせるくだりにも感心していました。
スポーツ選手ドラマなんで大会のシーンは必須ですが、スポーツ実況中継と大差ない感じになるところを、四三となんの関わりのない落語家の出世物語を絡めることによってドラマ性を生み出しているし、朝太の初舞台の演技は、神がかっていた。
落語云々はおいておいて、とにかくすごかった。
余談ですが『昭和元禄落語心中』の実写版【助六】は彼にやってもらいたかった(漫画のファン)。
あと、松尾スズキを推しているものとして言いたいのは、クドカン、今回は円喬の愛を描いてくれてありがとう!!
師匠の円喬演じる松尾スズキを走らせたうえ、今まで何も言わなかった弟子への思いと、預ける師匠に対する態度がグッときました。
朝太も感極まって泣いてたけど、わたしも泣いたわ。
今のところ、遊んでばっかの朝太ですが、いつ変化が訪れるのか楽しみです。
そして、志ん生の奥さん(志乃)は小梅なのかなぁ・・。
そういったわけで、主人公ではなくて脇役の感想ばかり書いてしまいましたが、大河はそういうもんなんで(笑)
でも、もちろん中村勘九郎の演技もものすごい高評価してますよ!
歌舞伎役者さんは本当に演技の下手な人がいなくてすごいと思います。
四三は正座がすごく綺麗だったり、兄の実次役の中村獅道も歌はなんとなく下手っぽく歌えても、扇子を開いて持つ手が美しかったりと、伝統芸能が垣間見えるところが好きです(笑)
来年のオリンピックの開会式とかも歌舞伎に全部任せよう!!
視聴率が低いとかいう情報が入ってくるけど、クドカンドラマのお家芸なんで気にしない(笑)
わたしは好き。
というわけで、それではまた!
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