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【韓国ドラマ】 国民死刑投票 感想 「法で裁かれない罪人が生まれてしまう」社会問題の可視化と「復讐相手を喜ばせてしまう復讐劇」の衝撃。

韓国ドラマを観ている分にはAmazonプライムビデオでこと足りてしまうため、U-NEXTやNetflixに戻るきっかけを失いつつあるめがねたまごです。

というわけで2024年初のドラマ感想は『国民死刑投票』となりました。

今まで観た韓国ミステリーの中で一番夢中になったかもしれない。

 

いや『ムービング』も面白かったし、『誘拐の日』もよかったからどうだろう。

 

www.meganetamago.com

 

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でもミステリー的には今観終わったばかりということもあるかもしんないけど、一番面白かったんじゃないか? という気はしてる(笑)

 

本当は同じく韓国ドラマの『夜になりました』っていう、高校生が修学旅行でデスゲームに巻き込まれるドラマを軽く観ていたのですが、3話までしか配信してなくて。

 

第2話

第2話

  • イ・ジェイン
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たぶん『ムービング』の女の子とか出てたと思うし設定とかまぁまぁ面白かったんですけど何かを契約して続きを観るほどではなくて、他の作品観ればいいかってなりタイトルから勝手に似たようなデスゲーム風味の作品なのかなーと思って観始めてしまった。

 

蓋をあけてみたら『夜になりました』とは全然違ったし、結果一気見するほど面白かったです!!

 

 

※サムネは推しだったクォン教授。何度も「教授、頑張って!」と応援していた。

第5話

第5話

  • パク・ソンウン
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韓国ミステリードラマを何本か観てわかったことなのですが、ある程度の決まったパターンがある中でいろいろ演出やストーリーで進行していくパターンが多く、

 

・過去と現在を行き来しながら進む

・だいたいの事件の概要はさくさく進んでドラマ中盤でわかる

・後半はだいぶ広げた伏線を力業でまとめにかかる

 

そして、ほぼ毎話差し込まれる謎のカーアクション。

 

というパターンがあり、今回もこのパターンに沿った内容ではありましたが、主要メンバーに悪役も含めて(一名を除き)嫌いなキャラクターがあまり存在しなかったこととクリフハンガー的なエピソード終わりで、次々見進めてしまいました。

 

Galaxyの折りたたみスマホ推しなのは韓ドラあるあるなのですが、今回はLGのかっこいい空気清浄機とかなりでかいホワイトボード並みの大きさのペンタブのご紹介が印象的ではありましたが一般人はあのどでかいホワイトボードは使わないよ?(笑)

 

※ちなみに空気清浄機はこの二つだった(笑) 「テーブルがついてる!!」と驚いた。

 

 

 

そして、韓国ドラマ勢にはおなじみのコッピ(cofee)。

そのコッピ味の飴、KOPIKOが後半頻繁にしかも強引に出てくるという場面が何度かありました。

 

 

ハイレモンみたいなアルミのパッケージに入っててさ。大きさもけっこうでかいの。

でさ、一回に何個も食べるのよ。

 

 

 

ずっと観ているうちに食べてみたくなってしまい、韓国ショップにKOPIKO買いに行こうかなと思っているので戦略の術中にまんまとハマっている(笑)

 

おっと、話をドラマに戻しましょう。

 

あらすじとしてはある日突然各個人のスマホに【国民死刑投票】を主宰するケタルを名乗る配信があり、対象者の死刑に賛成するかどうか市井の人々が突然二択を迫られるという冒頭でスタート。

 

対象者は犯罪の内容にしては軽い刑か法の目をかいくぐる方法か権力やお金を駆使して罪を逃れてのうのうと暮らしている。

 

あなたはこれを許せますか。死刑に賛成ですか。

許せない人が過半数を超えたら私がかわりに刑を執行します。

 

という内容で、私刑に対する倫理観、罪が罪として裁かれない法の抜け穴へのもやもや、社会問題などが警察、ケタル、その他グループなどがぐっちゃんぐっちゃんになってくんずほぐれつしながら最後までストーリーが展開しました。

メイン的には法で裁かれない人に恨みを持った人の復讐の話かなと思います。

でも、社会を変えたいという世直し的な側面もある。

 

最終話を終えて、正直スッキリはしてなくてでもずっと考えてしまうんですよね。

日本にこの制度があったらどんな感じだろうと。

 

日本でもさ、性犯罪者の罪が軽かったりお金や権力で罪を逃げおおせたりしている人の話がたまに出るじゃない?

 

自分と関わりがなくてもそれに怒りを覚えることあったりするし、逆に今までの人生でいじめやパワハラなどで自分を追い詰めて不幸にしたのに幸せに暮らしている人に対しての恨みが消えない人とかたくさんいて、そういう人に対して制裁があればいいのにという気持ちはものすっごい共感できるし登場人物と同じ目に遭ったら復讐に生きてたかもしれない。

 

わたしは仇討ちはかなりの情状酌量が認められて然るべきと思う派なので色々考えさせられました。

 

でもさー、救いがないんだよねー。

 

韓国シリアスドラマの洗礼をバシャーと浴びた感じ。

これから観る人は、その点を覚悟して観てほしくて。

わたし胸がしめつけられて何度か泣いたもん。

ラスト二話は特にきつかった。

それでも悲壮感が出ないように演出で頑張ってくれては居たと思う。

 

その悲壮感を減らしてくれてたのが、イム・ジヨンさんという女優さん。

彼女めちゃくちゃよかった。

演技も上手くてさ。

韓国の女優さんは基本的にみんな上手いけどそれでも上手いってわかった。

 

ja.wikipedia.org

 

『ペーパー・ハウス』の韓国版に出ているとのこと。

観たいな。韓国版の『ペーパー・ハウス』。

 

 

上記もろもろに加えて、今回は【殺人の動機】について「その発想はなかった、怖い」という感情が沸いたし色々言いたいこともあるので、後半はネタバレ感想させてもらいたいと思います。

 

 

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そもそもの発端の事件の動機がまさかあんなだとは想像もしなかった。

オープニングでは(警察、なんですぐ撃たないのかな)って思ったけど、そりゃ撃てないわ。

 

幼女が手にかけられたなんて性癖をこじらせてると思うのが通常だと思うのに、推しの関心が自分以外に向くのが許せないが理由だったなんて本当に想像してなくてショックだった。

 

少年が自分より二回りぐらい年上の大学教授に性的な意味じゃなく執着するのが怖すぎて意味がわからなかった。

性的な意味のほうがまだ理解が追いついたかもしれない。

 

わたし、そもそも同担拒否感情ないタイプなんですね。

「え? 同担!? 仲間じゃーーーーん!!!」

って喜んじゃうタイプなので(笑)

 

なので、本当にわからなくて。

 

教授が使っていたタンブラーと同じシリーズのタンブラーを大量に陳列するためのタンブラー専用棚とか、自分の机の上に教授と教授に溺愛されているのが目障りで自分が葬った娘の家族写真とかさー。

 

怖すぎてトラウマだよ。

 

ホラーは割と得意なほうだけどちょっと無理だった。

色々物騒な世の中で誰にロックオンされるか本当にわからないっていう恐怖を植え付けられた。

 

息子がおかしいことはわかっていたのに黙認していた母親もかなり狂気的で、あんな人に尽くしてる秘書的な人信じられなかったけど、なにしろタンブラーの謎が判明した瞬間が一番おぞましかったかもしれない。

 

そして最終的には母は息子の命を奪う羽目になった。

でもあんまり気にしてなかったし、あくまで自分のせいじゃないと思っててさすがだった(笑)

 

教授が復讐をとげようとしていてなかなか息絶えなくてムチャンがAEDを作動させようか迷っているときに(ここで死んじゃダメ、教授の手で死ぬのはダメ。もっとひどい目に遭わせて絶望させるんだ!)って鬼畜だから思っていたし、一番ダメだと思ったのが復讐相手が喜んじゃう!!っていうのが一番ダメだと思った。

 

結果的にはユンソンは大好きな人の関心を何年にもわたり自分に向けさせることに成功したあげく最後喜んじゃってたよね。

 

すごい悔しかった・・・(涙)

 

ユンソンの思惑通りに進んでさらには簡単に終わって、好きな人に最期を見届けられるって大勝利じゃん。

ユンソンの目の前で教授と教授を慕う仲間で楽しく語り合う様子や愛する人とイチャイチャするさまを延々と何年にもわたりマジックミラー部屋から見せられるぐらいの罰を与えなきゃダメだと思った。

 

なので、ムチャン珍しくグッジョブだと思ったのに。

いまだに悔しい。

 

もうだいぶ前からアンチとか誹謗中傷とかの問題あるじゃないですか。

あれ、意識をこっちに向けたくて好きな人を攻撃してる可能性だいぶあるなって思って。

反論したりDM返したりしたくなる気持ちすごいわかるんですけど、証拠保全して無言で開示請求が一番いいなと思いました。

 

粘着されたら相手に一番効果の高い攻撃は無視だって今回のことでわかりました。

 

ユンソン、教授に会えた時本当に本当に嬉しそうで演技うますぎて度肝抜かれたけど構っちゃダメっていうのが脳に刻まれた。

 

そしてもう一つ。

ジフン君の切なすぎる人生。

悲しすぎる!!って何度か泣いてしまったじゃん。

 

あとさー、子どもの絵が何度か出てきてたのにこの子は誰?って最初に思えよ!!って何度か突っ込んだよね。

警察が無能。

 

そして最後あんなのあんまりすぎる・・・。

 

最後まで名前が覚えられなかったサイバー担当女刑事ヒョン(?)がもうちょっと早く行ってたら。

入った段階で威嚇射撃してたら。

そもそもミン(妹)が一緒にいなかったらヤンキーもあそこまでイキリ倒さずに少年殺人犯を生まずにすんだのに。

 

っていうかあそこまでひどい最期にする必要あった!?(涙)

 

死ぬにしてももうちょっとあっただろう。

ミン議員の懸賞金がらみにしてもあれはちょっと見るに堪えない。ひどすぎた。

 

おばあちゃんと教授が気の毒すぎてちょっと泣いたあと脚本家にめちゃくちゃむかついたし。

この件は語り継ぎたいぐらいなんですけど、それだけ感情を持っていかれたドラマだったということも事実でして。

 

今のところ息子を自分のせいで失いはしたけど、ケタル1号を自分の発案で抹殺できたミン議員の大勝利だったり、警察が責任被ってなかったり、クォン教授の生死が不明だったりといろいろもやもやするところもあるけど、これで話が終わりでもリアリティーがあって、みんな騒動のことなんか忘れて権力者が幅を効かせるのが通常よなと思って納得する気持ちと、いや、やっぱり「ミン議員許せないジフンを返せ」と思う自分が居てシーズン2があってもいいのかなぁと思ってるし、少しその可能性は残した終わりだった。

 

アンカーを自負していたドヒちゃん(割と好きだった)も中途半端だったしな(笑)

 

 

たぶん、地球が滅亡するまで権力者は罪をかいくぐるし弱者は虐げられるんだろうっていう絶望感で今はいっぱいです。

だれかを救いたくても救えなかったりとか、あの時ああしてればとか、そういうぬぐい切れない罪悪感を多かれ少なかれ日々抱えながら人は生きるものなのかもしれないとも思いました。

 

次の作品にまた期待しましょう。

 

 

それでは、また。

 

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