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【Netflix】『sense8』シーズン1第2話『私はみんなで、みんなは私』 感想 『トマス・アクィナス』が訴えた自己愛と迫害。

Netflix『sense8』シーズン1第2話『私はみんなで、みんなは私』感想です。

 

第2話、話のテンポいい感じです。

8名という割と大人数のメインキャストを動かす段階的な脚本、上手いと思います。

わたしは、基本的にはドラマはダラッとした展開は好きではなく、サクサク話を進めていってもらわないと飽きてくるタイプなのですが、そうはいってもこの作品は、それぞれのキャラクターをしっかり把握しないと入り込めないドラマだと思うので、どんな風に話を運んでいくのか、ついていけるのか多少不安でしたが、

 

1話目は「皆の者ぉーっ! 名前はいいからとりあえず登場人物の顔を覚えよーっ!」

2話目「次は、数名の人となりと、名前を覚えよーっ!!」

 

って感じでした(笑)

というわけで、今回のメインキャラの一人であったトランスジェンダー【ノミ】がク〇扱いしていたトマス・アクィナスはキリストの弟子とかだと思っていたのですが、調べたみたところ、中世イタリア貴族であり、神学者・哲学者という学者でした。トマス・アクィナス - Wikipedia

 ウィキペディアを読む限りではク〇扱いされるような内容はなく、むしろ、キリスト教の邪道を行ったあげく最終的には人徳者の好人物として書かれていたうえ、著書の神学大全では、当時のキリスト教における自己より隣人を優先する愛ではなく【自己愛】を最優先とし『自分を自分として受け入れ自己の確立の上で、他者との良好な関係を築くことができる』という思想を広めた人らしい。

(これは、本来イエス・キリストが伝えたかったアガペー的なこととは真反対なんじゃないか?)聖☆おにいさんの愛読者としては思うわけなんですが、今の社会でも、電車広告によく貼ってある自己啓発的本の内容みたいなんで、トマス・アクィナスが生きていたころから800年近く経過している現在でも、人ってこういう情報に食いつきがいいんだなとは思いました。しかも日本人だけじゃなく、グローバルな話で(笑)。

 

本題に戻しますが、ノミが言っていたことに関する情報を上記の神学大全において発見しました。

その中で《自然本性に反する罪》ということで、三つの性的なことに関する断罪がなされているのですが、要は【子孫ができない行為】は、全て重罪と書かれています。

そんなの三つもあるか? と思われたと思うのですが、同種族外同性、そして、相手のいない状態での行為、の三つです。

この中で一番の重罪は、同種族外。

 

わたし思うんですけど、よく宗教とこの問題が取り上げられることがドラマや映画でも非常に多く、観る機会も多いのですが、例えば他にも断罪されるべき人たちは聖書に書いてあるっぽくて、不倫とか、飲酒、泥棒なんかもそうみたいなんですね。

でも、不倫とか、飲酒とか、泥棒はそんなに宗教的には言われてないじゃないですか。

そもそも、1000年も前の本にこのようなことが繰り返し書いてあるってことは、逆にものすごくそういう人たちが多かったってことの証拠なんだって思ってます。今よりはるかにおおっぴらだったんだろうなぁと。

人の歴史って『出る杭は打つ』みたいなモグラたたきみたいなところあるし、秘密裏にやっていたとしたら、そこまで糾弾されないと思うんですよね。

キリスト教自体もいろんな歴史の中で迫害され続けてきたわけで、迫害が迫害を生むのって悪循環を極めているうえ、現代においても人って常に何かを迫害していないと気が済まないみたいだから。

何故、他人の人生や幸せを放っておけない【ヒト】を神はお創りになったのか・・。

 

『アンブレラ・アカデミー』 から引き続き、キリスト教のことばかり考えているので、真剣に信者の人から話を聞きたい気持ちになってきました(笑)

わたしは今のところ、初詣とかに行き、お寺の中に神社もあるようなところで両方いっしょくたにお参りをして、お守りとかは買ったりしていますので、そういった意味では仏教寄りなのかもしれないですが、神的な存在に関しては全くといっていいほど信じていないに近い状態なので、そういう人にも納得できる説明ができるのかどうかものすごく知りたいです。

 

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※以下、ネタバレありあらすじ及び感想です。

 

シーズン1第2話。 『I Am Also a We』 

サンフランシスコ在住のトランスジェンダーのノミは活動家であり、ブロガーであり、ハッカーという顔を持つ。ノミは恋人のアマニタとプライドパレードに参加する相談をしていた。ブログでパレードの参加表明をし、恋人とパレードに参加していたノニはある不審な男性を見た瞬間気を失い、バイクから落ちてしまう。病院で目覚めたノニは家族に囲まれ、母からの心を傷つけられる言葉に涙する。更に、医師から脳の病気を指摘され、手術しないと余命が半年と告げられ、家族により病院に監禁状態にされてしまう。監禁された状態でジョナスという男性の幻覚を見て、脳の病気が進行しているのかと不安になるノミ。そんな中恋人のアマニタがノミを救うと連絡してくる。

一方、ギャングの撃たれた子どもを助けてしまったシカゴのウィルは、なんとか命が助かった子どもの傍らに居た。自分が見ている幻覚の謎を解き明かしたいウィルは、現場の監視カメラをチェックするが、削除されている部分を発見しさらに疑いを深くする。

不眠と頭痛に悩まされているウィルは薬を買いに行った際で、ジョナスと名乗る男と出会うが、その男は国防総省から指名手配されている男であった。

ジョナスは、ウィルに今の症状がさらに悪化すると説明すると共に「サンフランシスコのノミ・マークス」という女性を助けるようにと言い残し、忽然と消えてしまう。

共鳴している他の6名たちも、幻覚や頭痛に相変わらず悩まされていた。

 


 

 ノミは愛されている。家族にも恋人にも。

しかし、本人にとっても家族にとっても悲劇的な光景だったことは間違いないです。

見た目も中身も(おそらく体も)女性であるノミに、母親は執拗に目の前の”息子”を出生届けで出したであろう名前の【マイケル】で呼ぶ。目の前にいるんだから、

わざわざ名前で呼ぶ必要がないのに、何度も何度も呼ぶ。泣いて嫌がっても呼ぶ。

ノミの母親が子どもを愛しているのはわかります。

ただし、彼女が愛しているのはマイケルであり、ノミではない。

ここで、トマス・アクィナスが訴えた【自己愛】優先を思い出すと、ノミが忌み嫌っている理由がよくわかる気がする。

ただし、母親から見ても自分の息子は【自己愛】を優先させた結果なんだろう。

お互いに妥協点がないので、平行線を辿るか縁を切るしかないんだけど、それは簡単にはできないのがまた家族の難しいところですね。

 

ところで、1話でアンジェリカのところにいた、ジョナスがまた出てきたので普通に驚きました。

もう出てこないと思ってたけど、けっこう重要な役割のキーマンだった。

よくよく考えると、世界中に散らばった人を集めるにはそういう人がいないと無理だよね(笑)

そして、シカゴのウィルの元にも登場して、これは直訳かもしれないけど『アンジェリカが生んだ』と言っていた8名。

ノミを助けに行くように言っていたけど、行くのかな、ウィル。サンフランシスコ。

ちなみに、シカゴからサンフランシスコまでは飛行機の直行便で5時間弱ぐらいです(笑)

初めて、幻覚ではなく直で会う人同士が出るかと思うとちょっと緊張しますね。

直で会うと共鳴力も高まるのだろうか。

新しい力とか出てくるのかなってテンション上がる。

 

シカゴのウィルはギャングの子どもを助けたことで、警察内の禁忌をおかしたようですね。子どもを助けたことが責められるなんて世知辛い。

しかし、父親とのやり取りでギャングの子どもの命を救う以上のタブーが警察内にあるらしくてそれが気になります。

 

メキシコの俳優のリトは、変な女に絡まれて彼氏との時間を邪魔されてかわいそうだったし、インドの美女は愛してない男と結婚しちゃって、男もなんとなく彼女が結婚に迷いがあることは感じてるけど、まさか自分が原因と思ってなくて、すごい的外れなことを言ってくるのでかわいそうだった。インド映画風の演出も派手でよかったと思うんだけど、なんとなく冷めた目で見てしまった。

結婚相手に非があるような気もしないし、割といい人だとは思うんだけど『愛してない』って知ってしまうと、途端に相手の男に嫌悪感を感じてしまうのは、女の本能的な部分なのだろうか・・。

 

そして、わたしもヴォルフガングと同じくカレー食べたくなったよ。

インドカレー、チーズナン、チキンティッカ、パパドなどなど、大好きなんだけど、最近は一度食べると半年はいらないと思うほど、胃もたれが激しくなる

だけど、一週間ぐらいするとまた食べたくなるんだよね、不思議なことに。

わたしはサグカレー(ほうれんそうの入っているやつ)が好きです(笑)

 

今回は、韓国の女性と銃撃戦のあとのロンドンのDJはあまり出てこなかったですね。次のエピソードでしょうか。

 

まだまだ秘密が残っていそうだし、色々溜まっているいる感じなので先が非常に楽しみです。

というわけで、それではまた。

  

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