エイプリルフール映画の第2弾は、『鍵泥棒のメソッド』です。
たくさんの嘘が、映画内に散りばめられています。
『大空港2013』に引き続き、
香川照之大好きでごめんなさい(笑)
堺雅人演じる桜井は、何事も続かない売れない役者志望の35歳、
お金もなく、職もなく、恋人もいない、しかもだらしない性格。
自殺を図るも死ぬに死ねなく、銭湯のタダ券を発見して銭湯へ。
一方、香川照之演じる几帳面な性格の裏家業らしき謎の男が、
仕事中に渋滞に合い、近くの銭湯へ避難。
なんの接点もない二人が銭湯で出会うことに。
謎の男がハプニングに合ったことにより、
桜井の出来心がきっかけで、思わぬ方向へ二人の人生が進むという話です。
尚、ヒロインは雑誌の編集長役の香苗を広末涼子が演じています。
脚本が細かく作りこまれていて、小道具のノート、持ち物、部屋に至るまで、
妥協しない、ものすごいこだわりを感じます。
調べてみたところ、『アフタースクール』の内田けんじ監督という方でした。
やっぱり脚本と監督が同じ人だと、イメージがはっきりしてるので、
ブレがないですよね。解釈違いが起こらない。
演出もよかったのかもしれないけど、
そのこだわりキャラを完璧に演じ切る、3名も素晴らしいです。
バランスめちゃめちゃよかったです。
広末涼子演じる香苗のファミリーの話は、
ちょっとジーンときました。
広末涼子は、首が長くて、ひざ下も長くて、
なんか全体的に細長くて美しい。
デビューしたての頃は、元気いっぱいショートヘアで、
明るいはつらつとした歌を歌っていましたが、
元がいいと、成長しても美しいのですね。
話は2時間ちょっとと、邦画にしては長めですが、
中だるみもないし、話がコロコロ転換していくので飽きないです。
笑いあり、じんわりあり、ちょっときゅんとする場面もありってところでしょうか。
脇役は荒川良々がヤクザ役を演じているのですが、
彼は、面白いキャラを演じていることが多いイメージですが、
ヤクザ役、すごく似合います。
体も大きく、顔もすごみがあって、迫力ありです。
最後まで観ると、愛っていうより、恋の話だなぁと思うのです。
若い子に流行りの映画の、
壁ドンとか、バックハグとか、急に俺の彼女になれとか、
甘い言葉を囁いたりとか、
そういうのは一切ないのですが、壮大に作りこまれた、
一筋縄ではいかない大人の恋の話。
あと、蛇足ですが、一瞬だけ、本当に一瞬だけ、
ムロツヨシが出てきます。
どこで出るかは観た人のお楽しみです(笑)
エンドロールもお洒落だし、
吉井和哉のテーマ曲もすごくよくて、
最後の最後まで楽しめる。
監督がこだわり抜いて作ったというのが、
がっつり伝わってくる作品でした。
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