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【Netflix】『ダンプリン』感想 非常に”ネットフリックスらしい”青春映画でした。

『フレンズ』は未見なのですが、ジェニファー・アニストンが好きなのでマイリストに入れていたNetflixオリジナル映画『ダンプリン』

おススメ映画を昨夜フォロワーさんに尋ねたところ、こちらの作品を紹介して頂いたので、いい機会なので観ることに。

本当に、あれも観たい、これも観たいって選ぶことばっかりに時間を割いていると”積ん観”がどんどん増えていっちゃうから・・。

積むのも楽しいけどね、実際問題生きる糧。

 

なんとなく、ジェニファー・アニストンの今まで観た作品のイメージで、『ダンブリン』もドタバタコメディ的な作品だと思っていたのですが、実際に観てみると非常にネトフリらしいヒューマンドラマで、心に残る作品でした。

紹介してくれたフォロワーさん、本当にありがとうございました。

 

原題タイトルは『Dumplin '』。

原作の小説タイトルと同じです。

dumpは、作業車のダンプの通り、投棄するという意味のほか、責任転嫁するという意味なので、そちらとはおそらく関係なくdumplingの派生語だと思います。

Dumplin ' を実際アメリカで使用する言葉なのかどうかはわからなかったです。すみません。

そして、dumplingとは、小麦粉(じゃがいもや米の場合もあり)を練って作られた団子のことです。

ちなみに、下記ウィキペディアには、各国のdumplingとされるものが掲載されていて、すごく美味しそうなのでめちゃくちゃお腹がすきます。

ダンプリング - Wikipedia

白くてもちもちしている食べ物は幸せしかないな。

点心とすいとんとニョッキとモモください(笑)

 

食べる話はおいておいて『Dumplin'』レビューです。

 

~『ダンプリン』あらすじ~

南部アメリカテキサスの小さな町に住む高校生のウィルは、母親にダンプリンと呼ばれるぽっちゃり体型の女の子。

父親はおらず幼少の頃は、忙しい母親に変わり叔母のルーシーに大切に育てられていた。

母のロージーは過去に地元のミスコン荒らしで現在も美貌を保ち、地元で依然人気の高いミスコンのスタッフとして忙しい日々を送っており、子育てはルーシーに任せっきりだったため思春期の娘とうまく関係を築けていない。

そんな中ウィルにも恋の予感が訪れていた。

幼馴染であり親友のエレンも恋を後押ししてくれていたが、容姿にコンプレックスを抱いているウィルは一歩踏み込めない。

そんな中、母親との溝が更に深まってしまったウィルは母親への抗議のため地元のミスコンに出場することにするが・・。

 

 

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設定的には、自分に自信のない女の子の青春物語でよくある感じといえばよくある感じではありますが、よくある感じのストーリーにさらに現代的で目新しい演出を上乗せし、劇中音楽もとてもいいので夢中になって観てしまった。

終盤もひとひねり効いていて非常に綺麗なラストでした。

ネトフリらしく多様性やジェンダーなどが随所に盛り込まれつつ、家族愛や友情がしっかりと描かれていた作品です。

 

主人公のウィル(ダンプリン)を演じたのはダニエル・マクドナルドというシドニー出身の女優さんです。

自己肯定感が育つように叔母に大切に育てられ、そこまで卑屈にはなっていないけど恋をしたことによって、隠していたコンプレックスが表面化してしまいエスカレートしていく心理描写と母への反抗心が自然でした。

非常に魅力的な女優さんで演技もうまかったけど、恋愛に奥手な女の子の割にはキスがうますぎることぐらいが気になった点でしょうか(笑)

そしてウィルのシングルマザー、ロージーを演じたのはジェニファー・アニストン

今回の作品では美しさは健在ながら抑えた演技で、ちょっと鈍感で愛する娘との距離感に悩む母親を好演。

おそらく愛情をこめて、自分の白くてぷにぷにしている娘のことを【お餅ちゃん】(日本語的にはこんな感じかと思った)と呼んでいるのだと思うけど、幼児ならまだしも高校生にはちょっと・・っていう、ちょっとずれてるお母さんなんです。

でも、すごい頑張ってるの。

わたしはおばさんなので、JKよりもジェニファー・アニストンに感情移入してしまい、ラストあたりはジェニファー・アニストンで泣かされた・・。

さらに、ウィルの親友エレン役を演じたオデイア・ラッシュ、ちょっと美女すぎる。

すっごくいい子で、ウィルのことを友達として大好きなさまはそれだけで清々しかった。癒やされました。

ちなみに、世界で最も美しい顔2015年版14位に選ばれてたけど、このランキングは怪しいので個人的には信用してないです(笑)

でも、本当にすっごい美女。10年後が楽しみな女優さんです。

 

そして、わたしがタンブリンで一番注目したのは、場をかき乱す重要な役ミリーを演じた女優さんのマディ・バイリオです。

非常にテクニックと華がある。

”うまい感じ”が出ちゃってしまっているのは、まだ若いのでこれから演技に磨きがかかると思うし(ヘアスプレーのトレーシー演じればいいのになー)と思ってずっと観ていたら、すでに演じていた(笑)

ヘアスプレーを生放送するテレビ番組があるらしく、それでオーディションで選ばれたとのこと。

彼女の鳥肌モノの歌声もこの作品のみどころでした。

ミリーのお母さん役は、天使にラヴソングをのぽっちゃりシスターだったのですが、激やせしていることと、お顔がちょっと修正がかっていたことで(見たことあるけど、思い出せない・・)という状況でした・・。

 

長くなってしまったのですが、キャストでもう一個だけ言わせてください!

『タンブリン』ではドラァグクイーンも出てきてショーを披露してくれるのですが、俳優さんが演じているほか、わたしがハマって観ていたリアリティーショー『ル・ポールのドラァグレース』出場者から本物のドラァグ・クイーンが出演していました。

わたしはまだ未見のシーズン7の人気クイーン・ジンジャGinger Minj - Wikipedia

)です。

まぁ、調査中に余裕でネタバレ踏んだけどね、それはいいです(笑)

この作品は、シンガーのドリー・パートンの楽曲が散りばめられていることも重要ポイントでして、番宣でルポールのドラァグレースで人気の出たアラスカやその恋人マニラなどが、劇中で使われたドリー・パートンの曲を使用し、パフォーマンスしているPVがこちらになります。

マニラのメイクがすっごくうまくなってて超驚いた。

 

www.youtube.com

 

こうして、ネトフリの輪がどんどん拡がっていくわけですね(笑)

それにしても『このサイテーな世界の終わり』でも絡んできてたけど、ルポールすごいな。

 

ストーリーはちょっと強引な展開もないとは言い切れないのですが、映画だし、リアリティー的なものは求めてないので、個人的にはすごくよかった作品でした。

テキサスっていう土地も好きだし、ミスコンでのパフォーマンスシーンは素直に楽しかったです。

 

映画が始まって1,2分で「自分が何者かを決めるのは他人じゃない。自分よ」っていうセリフが出てくるんですけど、それが映画全体のテーマであり、二時間通して訴えたいことだったと思う。

自分がどういう自分であるか決めるのは、自分に対して責任を伴うということも含めて。

それがテーマなのに、他人が思いっきり人を評価してランク付けをするというミスコンが舞台というのが逆説的なようでいてそうでもないのが面白かった。

いろいろな形の友情が描かれていたのも感動的で、非常に心に残るいい作品でした。

 

というわけで、それではまた。

 

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