初見ではなかったけど、『ファミリーが黄色い小型バスで移動するロードムービー』ぐらいの記憶しかなく、映画一覧の中で黄色のジャケットが綺麗で目立っていたんです。
エイミー・アダムスの『サンシャイン・クリーニング』も大好きで、名前に『サンシャイン』って入っているだけで、監督とかは違うんですけど雰囲気が若干似ていて好きだと思っていたような気がして、そこまで『観るぞ!』という気合いもなく観たのですが、そういう気合いを入れて観るような作品ではないので丁度よかったです。
笑ったり、しんみりしたり、なんだか、じわじわと感動しました。
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ちなみに『サンシャイン・クリーニング』の過去記事です。
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~あらすじ~
シェリルとリチャードの夫婦。15歳の息子、ドウェーン、7歳の娘、オリーヴがいる。リチャードは自己啓発セミナーの講師をしており、独自の自己改革プログラムを出版社に売り込んでいる。そんな中、シェリルの兄フランクが自殺未遂を起こし、家に引き取ることになる。フーヴァー家にはもう一人、薬物問題で老人ホームを追い出されたリチャードの父も住んでいた。ある夕食の晩に、地元の少女ミスコンに参加していたオリーヴが繰り上げ当選で州大会に出られるという連絡があり、一家全員様々な問題や思いを抱えたまま、小さなバスでカリフォルニア州のレドンドビーチで開催される『リトル・ミス・サンシャイン』コンテストに向かうことになるが・・。
本当に偶然だったんですけど、わたし『リトル・ミス・サンシャイン』にポール・ダノが出ているって知らなくて。
この作品を観る前日に、つい出来心で『スイス・アーミー・マン』を観てしまっていたんですよ。
みなさんはもう観ましたか? 『スイス・アーミー・マン』。
ハリー・ポッターシリーズで有名なダニエル・ラドクリフくんが、ポール・ダノとダブル主演を務め、ダニエルくんは、キュートな(?)死体役という映画なんですけど。
わたしはハリポタシリーズはほとんど観ていないので、ダニエル・ラドクリフくんには思い入れは全くないのですが、思い入れがある人が観たらどう思うんだろうという不思議な世界観の映画で・・。
ダニエルくんが〇〇〇で〇を〇〇し、〇〇も〇〇〇も丸出しで、あんなこともするなんて・・という(笑)
わたしは、けっこう面白かったし最終的には変な感動も覚えたのですが、レビューを書くのが難しすぎたので保留にしておいたんです。
ただ『シェイプ・オブ・ウォーター』の監督は、この作品がすごく好きだったんだろうなとは思ったシーンがありましたのでご興味のある方は是非。
でも、一般受けはしないと思うので、そんなには強くは勧めません。
あくまで、わたしは面白かったということで・・(笑)
そうこうしているうちに、翌日に観た『リトル・ミス・サンシャイン』で『スイス・アーミー・マン』で撮影が死ぬほど大変そうな役をやっていた、ポール・ダノも出てるし、『コミンスキー・メソッド』でマイケル・ダグラスと絶妙な掛け合いをしていたアラン・アーキンが愛情たっぷりの不良おじいちゃんの役をやっている。
↓『コミンスキー・メソッド』の過去記事はこちら。
アラン・アーキンは『リトル・ミス・サンシャイン』で、アカデミー賞の助演男優賞を受賞しています。
実際の出演シーンは少なめですが、アラン・アーキンの独特な声と節回しで孫娘と触れ合う様は確かに受賞も納得の演技。
そして、助演といえば、アラン・アーキンの孫娘役、オリーヴを演じたアビゲイル・ブレスリンも、10歳という若さでこの作品で助演女優賞にノミネートされていますが、助演女優賞・・??
オリーヴが主役の映画だと思っていた・・。
だったら、主役は誰なんだ!?と思ったら、お父さんのリチャードだったらしいんですよね(笑)
わたしの中では影が薄かったので驚いたのですが、それだけ誰が主役とかなく『家族』全体に焦点が当てられていたんだと思います。
監督を始めとした制作陣が子どもや少女のミスコンに対して痛烈な批判を作品の中に込めているのはわかったのですが、それを上回る家族愛に感動できる作品なのです。
主役(?)のリチャードは、最初はいけすかない嫌な奴なんですがストーリーがすすむにつれ盛り返す。
一家の母のシェリルは愛情溢れるちょっと頑固な母であり、妻であり、妹で一家の柱。
シェリルの兄フランクは自らの人生をこじらせていながらも、中二病をこじらせている思春期ど真ん中の甥っ子ドウェーンのよき理解者に。
不良おじいちゃんエドウィンは、そんな問題だらけの一家が暗くなりがちなところを救う雰囲気を持っていて、最後までその存在感で圧倒してくれるし、そして、家族のアイドル、7歳の女の子オリーヴ。可愛すぎる・・。
ミスコンに憧れる7歳の少女なんですけど、家族のそれぞれがオリーヴに愛情を渾身の力で注いだため、この世の天使が出来上がる。
でも、無邪気で可愛いっていうだけではなく、寛容性とか人生の不条理みたいなものとか多様性みたいなものもちょっとは理解していてたまに大人っぽい発言をしたりするところが、また可愛いんだ、これが。
そんな一家が黄色のフォルクスワーゲンのオンボロマイクロバスに乗って、アルバカーキからオリーヴのミスコンのために長い旅路をドライブするんですけど、ロードムービーって何故こんなにも心に刺さるんだろう。
もちろん、映画だから普通に目的地に着く訳もなくて、色々なトラブルに見舞われながらも、みんながオリーヴのために頑張るし、オリーヴもみんなのために頑張る。
ラストあたりがすごくいいので、未見の方には是非観てほしいです。
現在、子育て真っ最中の人にもラストシーンは涙なしには観られない作品だと思います。
『スイス・アーミー・マン』はともかく、この『リトル・ミス・サンシャイン』は自信を持って、人に勧められます(笑)
よくありそうな映画っぽい映画といえばそうかもしれないような気もしますが、『あるある』でもいいじゃないですか。
オリーヴが可愛い、それが正義です(笑)
オリーヴが大好きな人に大好きと伝える心と、大好きな人に感謝して頑張るっていうことを教えてくれる映画なんです。
みんなで、オリーヴに「オリーヴは世界一可愛い」と伝えようじゃないですか!!(笑)
というわけで、『リトル・ミス・サンシャイン』。そこまで元気な作品を観れるほどの気力があるわけじゃないけどそこそこ内容が面白く、じんわりしたいときにおススメの一作でした。
それでは、また。
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