【ケビン・コスナー】
ハリウッドにその名前をとどろかせる大御所俳優で、日本でそんなに洋画を観ない人でも名前ぐらいは知っていると思うし、最悪名前と顔が一致していなくても、なんかしらの作品で一度は観たことがあると思うぐらいたくさんの映画に出ています。
監督として作品も多く手がけ、自ら主演監督した『ダンス・ウィズ・ウルブス』では、アカデミー賞監督賞と作品賞を受賞。
彼の代表作といっても多すぎるのですが、日本で有名なのは『フィールド・オブ・ドリームス』、『ボディーガード』などでしょうか。
わたしが最近彼を観たのは、白人と黒人がトイレも共有できない格差時代に、黒人であり女性であるというハンデを負った天才数学者がロケット開発に挑む実話を基にしたアカデミー賞受賞の佳作『ドリーム』でした。ケビン・コスナーは女性であり黒人である研究者たちを差別しない渋い上司役を好演していました。
※ドリームの視聴感想はこちら ↓ ↓
【映画】ドリーム 感想 1961年の偉業が2016年に映画公開されたという闇。差別という根深い問題。 - たま欄
今回のエピソードで、ケビン・コスナーを自称していたジミーでしたが、(いや、さすがにいくら夜でよく見えなくて酔っ払っているとはいえ、ケビン・コスナーとは間違えないって(笑))と観ていて思っていたのですが、私自身、ケビン・コスナーの顔を思い出そうとしたらうすらぼんやりしていて、あれ?ってなってしまったんです。なにげなく画像検索してみたら、これは・・ジミー、いける?(笑) ってなって、あまりのチョイスの絶妙さ加減に、後からじわじわ面白かった最終話となったのですが、視聴直後は、切なさの勝ちでした。
ちなみに、これは、多少ゴツイけど、遠目に見ればジミーに見えなくもないし、ケビン・コスナーに会ったことのない一般人には、もはやわからないのでは?と思ったケビン・コスナーですが、これ以外にも似ている写真けっこうありますので、お暇な方は、【ケビン・コスナー】で画像検索してみてください(笑)
※第9話の感想はこちら ↓ ↓
第10話(最終話)では、HHMとのパートナー契約を兄のチャックが阻止していたことを知ったジミーは、傷をいやすため古巣であるシカゴに帰り、昔の”スリッピングジミー”であった時代の相棒であるマルコと再会を果たす・・というエピソードでした。
※以下、本格的なネタバレありの感想です。
もう、シーズン1が終わってしまいました。
あっという間だったな・・。
悔しくて切なくて涙した第9話を引きずる、やっぱり切ないシーズン1の終焉でしたが、観始めたときはまさかこんなことになるなんて思ってませんでした。
わたしが感動すら覚えたシーズン半ばの老人ホームでのビンゴ大会のシーンとうってかわって、同じ衣装に同じセットなのに、精彩を失い声にもハリがなくネガティブなことを連発するビンゴ大会。
最初のビンゴ大会と演じ分けがうますぎるぞ、ボブ・オデンカーク。
そして、そんなジミーに困惑し、心配そうな眼差しを向ける参加者のシニアたちに過去を語りだすジミー。
そっかー、ジミー、奥さん居たんだね・・。
語り出した内容は、酔ってたにしろ決して褒められたもんじゃなかったけど、その幼稚な報復が逆に悲しさを誘うというか、本当に運がない。
このことがきっかけで小金稼ぎから足を洗い、チャックのいるアルバカーキに引っ越すことになり、相棒だったマルコに別れを告げることになってしまったジミー。
母親を置いて(?)アルバカーキに引っ越すことにしたのも、元奥さんとその愛人のこともあってのことだったと思うけど、それにしてもマルコは何故チャックがジミーを愛していないことをわかっていたのだろう。
自分の身内が自分を愛していないことを自覚するのってなかなか難しいし、勇気のいること。マルコがジミーにあんな風に言ってたしても「他人になにがわかる!」ってなるのが普通なのでジミーの行動はよくわかるけど、他人だからこそよくわかることもある。そして更にたちが悪いのは、向こうは愛してくれてなくてもこちらに愛情のあるジミーのような場合、本当に複雑な心理でかわいそうになる。
ジミーがビンゴ大会を放り出して、老人ホーム案件をHHMに引き渡しに行った時に、チャックの面倒をハワードに頼んでいったわけだけど、むしろチャックの面倒を頼むことと引き換えに老人ホーム案件をHHMに渡したとしか思えませんでした。
自分は、もう心情的にチャックの面倒を見ることはできない・・だけど放置はできない。わたしは、もうほっとけばいいと思ったし、チャックもいよいよになったらそれこそハワードにでも電話して自分でなんとかすると思ったけど、ジミーにはそれが100%無理だってことは『ベター・コール・ソウル』をシーズン通して観てきていれば、わかります。
ジミーも色々考えて、なんの見返りもなしにチャックの面倒を他人に頼むわけにはいかない、でも、今の自分には他人を雇うだけの経済力もない。
ハワードならグループでチャックに対処できるし、経済的にも問題ないからっていう、今のジミーにとってこれを選ぶしかないっていうぐらいの決断だったと思うけど、
すごく、悔しかっただろうなぁ・・(涙)。
チャックの面倒をハワードに任せた後、古巣のシカゴに向かうジミー。
10年ぶりに昔と同じ店でマルコと再会し、昔のように小金を稼いで遊んでいて。
マルコが変な咳をしているのは気になっていたけど、まさか最後の時計の作戦で、そのまま息を引き取るとは思ってなかった・・。ジミーに最後会えて、思う存分遊べて、「最高の1週間だった」と言い残してこの世を去ったマルコ。
最後の時計の作戦を強行してきたマルコに、頼まれたら断れない性格のジミーは引き受けてしまった。
でも、ジミー、結果的にはマルコの最後の願いを聞けてよかった。
あのまま、チャックのことを気にしてマルコの頼みを断ってアルバカーキに帰って、風の便りでマルコのことを聞く羽目になったら・・。
自分が傷心で10年ぶりにマルコと遊んでマルコに自分の傷を癒やしてもらっただけという結果になってしまって、またジミーが傷ついてしまう。
それにしても、白のスーツが似合わないジミーですが、黒のスーツはものすごくよく似合っていました。それが、また『ベター・コール・ソウル』というドラマを現しているようで、なんだかもの悲しい気持ちになりました。
最後まで、マルコは「チャックはジミーを愛してない」って言ってたよ?
チャックよりもジミーを愛していたマルコの、最期の言葉だよ、ジミー。
マルコの葬儀のあと、アルバカーキに戻ったジミー。
おそらく、チャックとジミーは共依存になっていると思いました。
共依存の悪循環を断ち切るには、物理的に離れるしかないんだ!
なので、チャックの家の前まで様子を見には行ってたけど、チャックには会わなくて偉かった。
このまま、チャックとは会わずにしばらく(といわず、ずっと)距離を取ってほしいです。
一方の、チャックは呑気にハワードが用意した世話人に、りんごの種類についてクドクド指示を出していましたが、ジミーはそういうのも文句も言わず、チャックの好みも把握して好きな種類のりんごを選んでいたんだろうなぁ・・と思うと、ジミーの細やかさが沁みる。
ちなみに湿っぽいだけの話もなんなので、りんごが大好きなわたしが自分好みのりんごを紹介させていただくと、わたしは、りんごは固めでシャキシャキした食感と歯ごたえがあるのが好きなタイプですので、チャックがクドクド言っていたふじはナイスチョイスです。でも有名どころでありながら売っていないこともあるし、けっこう高価なこともある。となると、最もポピュラーでスーパーによく出回っている比較的安価なふじ系統のサンふじもいいし、個人的におススメしたいのは、シナノゴールドとぐんま名月が黄色のりんごなのに固くてシャキシャキしているのがすごく美味しいですので、おススメです。シナノゴールドとぐんま名月に関しては、ふじの好きなチャックも多分好きだと思います(笑)
というわけで、りんごの話はこのぐらいにして、キムが段取りをつけてくれた(?)大手事務所とのパートナー契約を迷った末に蹴ったジミー。HHMと同じ案件を手掛けるということで、どうしてもチャックとの関係が避けられないことが嫌だったのでしょうか。それとも何かほかの理由があるのかもしれません。
とにかく、自由になりたかった・・とか。
『ブレキング・バッド』の時から、いい人すぎると思っていたソウルでしたが、正直ここまでピュアだとは想定外でした。
詐欺まがいのことをやっていた人にピュア呼ばわりもどうかと思うのですが、この作品を観て、ジミーをピュアだと思わない人が果たしているでしょうかっ!
シーズン1はジミーが不遇すぎて辛かったので、シーズン2ではジミーにハッピーなことが訪れるのを願ってやみません。
それと、ガス・フリングの登場、首を長くして待っています。
シーズン1のマイクは痺れるかっこよさでした。ガスとの出会いのシーンが楽しみすぎます。
このまま、シーズン2にさっそく入りたいと思います。
それでは、また!
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