『ホームランド』シーズン1第4話 【常に忠誠を】 感想です。
原題【Semper I(アイ)】。
こういう原題、海外ドラマでたまにあるんです。
どんなに調べても、わたしの語学力では解明できないやつ。
結果からいうと、今回は邦題が合ってそうな感じなんですが、ちょっと意味合いが違うかもしれない。
そもそも Semper という言葉自体、英語ではなくラテン語(らしい)。
ちなみに、英語の人名だとゼンパーという人もいる。
ラテン語読みをカタカナにすると、センペル、主な意味は【常に】。
邦題の【常に】にかかっていてここは合ってる。
それで、忠誠っていうのがどこから出てきたのか、ってなるのですが、全然関係ない指輪の刻印の話をしますね。
指輪の発祥が古代ローマということで、そこで使われていた最古の言語であるラテン語を指輪に刻印したりするらしく、結婚指輪にラテン語を入れる人も多いそうで・・。
【eternal love 】みたいなのはなんとなく恥ずかしいから? とも思ったのですが、ラテン語にしたところで意味はほぼ同じ。
そして、Semper を使った言葉も割と人気みたいですね。
Semper amemus(どんな時も愛し合おう)
Semper Amemus(どんな時も愛してる)
Semper Fidelis(どんな時も誠実に)とか・・ハイ! 来ました。
海軍に繋がりました【Semper Fidelis】(ゼンパーフィデリス)
これが、常に忠実っていう意味のラテン語であり、アメリカ海軍の標語。
通称、Semper Fi と略される。
標語の内容の詳細は下記動画(英語字幕)で。
わたしの解釈とGoogle先生がそれなりに訳してくれていれば、このモットーは、退役後も続くとされる、企業と国に対しての忠誠心を軸としているらしい。
他の軍は、軍で結束力を高めるために独自のモットーや軍歌的なやつがあったりするんだろうな。
これはアピール動画なので、カッコよく撮られているけどやっぱり物々しいし、軍なんかいらない世界が理想だよな・・っていう、きれいごとを思わず思ってしまった。
今回のコロナ禍の世界の情勢みても、助け合うところもあればけん制し合うところもあるので、なかなか難しいところではあると思うんですけれど。
そして、本題の Semper Iなんですが、『I』の意味合いによるんです。
ラテン語だとIは1なんですが、たぶんこのIは英語のIで、英語のIはラテン語でego。
って、何言ってるかわかんなくなってきたんですけど・・。
Semper Iと検索するとホームランドのことしかほぼ出てきません。
英語のレビューやwikiが引っ掛かってきます。
これはあくまでわたしの解釈なんですけど、直訳すると常に自分優先『自己中心』みたいな感じじゃないですか。
で、Iはegoとも通じているし、egoは英語でもあるので、まとめると『それぞれの正義』みたいなことかなと思います。
キャリーの正義、ブロディの正義、ソールの正義、マイクの正義、ジェシカの正義・・
そういう部分が描かれたエピソードでもあったのかなと思うと納得できる部分がありましたので、これで腑に落ちさせてください(笑)
<広告>
~あらすじ(ネタバレあり)~
Season1 Episode 4 "Semper I"
昇進したブロディは、軍のイベントなどで軍を積極的にアピールし人気者となり多忙となっていた。
CIAのデビッドは、副大統領の側近のエリザベスと話し、エリザベスはデビッドの昇進をちらつかせながら、ブロディの8年間に疑念を抱いていることを彼に告げる。
ブロディは、不在のときに頻繁に家に出入りしていたマイクに暗にジェシカとの関係を示唆する。 ブロディ帰還後は家に寄り付かなくなったことをマイクに問い詰める。
ジェシカはホームパーティーにマイクも来ることをブロディに告げる。
キャリーはFISAの期限切れが間近に迫り焦っていた。
ソウルに期限の延長を申し出るが、ブロディからはもう何も出ないので諦めるように命令される。
ブロディの家を監視出来なくなったため、家族の不在時にヴァージルと共に家に入り込み監視カメラの撤去を行う。
その際に、今まで見ることのできなかったガレージを調査するがめぼしい物は銀色のタライだけだった。
その後は、ターゲットをアラブの王子の側近に切り換えることになった。
ネックレスの取引後に取引場所として浮上したコインランドリーに出入りしていた人物をしらみつぶしに調査するが、有益な情報は得られない。
一方、ブロディ家でホームパーティーの最中に、ブロディは庭に入り込み花壇を荒らす鹿を銃で駆除する。
鹿に愛情を持っていたブロディとジェシカの息子のクリスはショックを受ける。
ジェシカはその様子を見て、ブロディへの怒りを爆発させて、なんらかの精神的サポートを受けるようにブロディに告げる。
そして、ブロディへの疑念を依然として持ち続けている諦キャリーは独自にブロディを張り込みしていた。
グループミーティングに参加するブロディを追跡していたキャリーは意外な行動に出る。
第3話の感想はこちら
ジェシカ、あんな変な髪型なのに美人なのすごいよね・・。
わたしがやったら、ちびまる子ちゃんのお母さんになると思うんだよね。
忠実な妻を貫くと思ったジェシカが、息子を傷つけたブロディに対してキレたのが意外だったし、少し嬉しかったです。
おー、ジェシカがキレた・・と(笑)
ジェシカの立場に立って考えてみると、ブロディに対して愛情ももちろんあるし、家族としてやり直したい気持ちは全然あるし、むしろそれを願っているんだけど、8年の溝は大きくて、しかも普通に8年単身赴任していたとか、船に乗ってまぐろ獲ってたとかじゃないっていうのがな。
自分が愛して結婚して子どもを設けた夫の体を持った別人だとなんとなく感じているのが普通じゃないかな。
帰ってきて1か月以上経過してるわけで、何も話してくれないし、コソコソ何かやってるし。
嘘の作り話をジェシカに出来ないところが、ブロディの良心の砦なのかなとも思う。
わたしならそれっぽい適当な作り話を家族にする。
家族は自分に同情するし、8年間の苦しみを少しは共有できたと勘違いする。
そして、なにより家族の心(このドラマの場合特にジェシカ)がそれで晴れる。
その方が絶対”家族として”暮らしやすいのに、しないっていうところが愛をこじらせている感じがします。
だって、ブロディが寝返っているとしたら絶対、家族を盾に取られているでしょう?
失敗したら、家族もろとものはずだから、あの感じだと一番守りたいのは家族って感じがする。
そこまで悪に染まり切ってない感じ、演出も演技もうまい。
そして、アラブ人教師の夫婦が家を買ってアジトにしていることなど、ホームランドはテーマの重さやシリアスなムードと反比例して、視聴者にわかりやすくストーリーが展開していくので助かるし、人気の秘密なんだと思う。
キャリーが、1日の習慣を覚えるほど飽きずにブロディを観察している執着心にも驚いたけど、直接接触したのには焦ったな・・。
だって、アラブ人教師を尾行していたのはキャリーとパートナーだったし、敵に面が割れているということでしょう?
まだシーズン1第4話なのに、ブロディと接触って、正直かなりビビりました(笑)
キャリーのガレージのガサ入れでは、アメリカっぽくない銀のタライを訝しんでいたので、何か気付くかと思ったけど、無理だったねぇ~。
ステンレスっぽくなかったよ。あのタライ(ちなみにタライの語源は手洗いという説あり)。
昔、お笑い番組で天井から降ってくる鉄板っぽくもなかったし。
見た目、ちょっと銀メッキっぽいというか。
※なんとなく、洗面器っていう感じがしなかったので、呼称はタライで統一させて頂いております。
暗号ぽい動きにには気づくのに、尾行がバレたり、怪しい人を見逃したりして残念なところがあることがわかってきたし。
バグダッドに駐在経験もあるし、文化に少しは触れてるから気付くかと思ったけど、キャリーは、興味のないことにはアンテナが全く働かないタイプだからダメだったのかなー。
さすがにえんじ色の1畳ぐらいのカーペットがガレージにあっても、車の修理で下回りをいじるときに敷くんだな・・と思うのが普通だと思うんでそこは仕方ないか・・。
今回、ブロディに直(ちょく)で立ち向かったのは、衝動的なものなのか、何か考えがあってのことなのか。
今後の心理戦が楽しみですね。
というわけで、それではまた。
<広告>