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【Netflix】HEARTSTOPPER-ハートストッパー- season1 感想 悩み多き思春期を爽やかに描く良作。現代の若者にもあの頃の若者にも。

Netflix『HEARTSTOPPER』シーズン1完走しました!

 

繁忙期のさなかやっと週末のお休みを迎え、来月Netflixに加入しようとしていたのに我慢できなくなり突発的に再加入して、様々な積みドラマを放置して全く新しいドラマを観てしまうという海外ドラマ趣味人の性(さが)。

 

いやー、すごくよかったです。

疲れた心に純粋さが染みわたった。

 

HEARTSTOPPERというタイトルのわりに柔らかな雰囲気。

 

日本語に訳すとビビッときた!みたいな感じかな。

ハートを撃ち抜かれた的な。

心臓が止まるほどの衝撃というか。

 

こんなに爽やかな学生時代を送れなかったわたしには非常にまばゆい青春物語でしたが、ドラマ内ではあくまでその光は優しく柔らかく、心地よく快適で続きが気になって思わずビンジウォッチングしてしまいました。

 

本当にさぁー

若いっていいよね…

 

物語はイギリスのハイスクール。

男子部に通う14才のチャーリーが主人公。

優等生でゲイをカミングアウトしていることから、周囲の同級生の暴言などの攻撃を受けているが友人のタオやアイザックも居て、友情を築きつつ学生生活をこなしている。

恋する相手もいたが、うまくはいっていない。

そんな中、一つ年上のラグビー部で学校内でも人気者グループに属しているニックと出会う。

彼に惹かれていくチャーリー。

一方ニックはチャーリーと交流していくなかで、自分のセクシャリティーや友達関係に疑問を抱いていく。

 

という、10代もまだまだ半ばの男の子同士の爽やかな恋物語を中心に進むドラマなのですが原作が漫画なため、要所要所に差し込まれる感情アニメーションがすごく可愛くてキュン死。

ピュアだったあの頃を思い出して終始もぞもぞする形となってしまいました。

 

チャーリーとニックの二人の物語の進め方が丁寧で繊細に描かれていて胸に刺さるものがあったし、日本人のわたしからすると見た目は大人っぽいのですが中学生のリアルな閉塞感のある人間関係や、やや過剰とも思える友達関係が非常に懐かしく愛すべき物語でした。特にタオがチャーリーに過保護なところが大好きでした(笑)

 

海外ドラマをずっと観ていると、アメリカよりも同じ島国という気質もあるのかイギリスの方が日本人に近い気質を持っていると感じることが多く、文化の違いはあれど日本っぽいなと感じることがあるため、余計にくるものがあったのかもしれない。

 

 

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今までもLGBTQの作品はたくさんあったと思うのですが、悲しい物語が多いなか基本的には普通の恋物語としてそこまで表現がきつくなくあくまで全体的にさわやかな雰囲気でまとまているというのも作品として見やすい理由の一つなのですが、そのふんわりした雰囲気の中にもきちんと描かれている部分がある。

 

そのひとつが自分のセクシャリティーと葛藤するニックの気持ちの流れがものすごく丁寧に描かれていることでしょうか。

 

女の子が好きだったはずの自分がチャーリーと一緒に居て、で自分のセクシャリティーに疑問を持ち始めるけれども、学校内ではまだLGBTQ差別もあり自分の所属している仲間のリーダー格の人物のハリーはそれを理由にチャーリーを攻撃している。

今までは看過していたしていたその言動も、当事者のチャーリーを大切な存在と認識していくなかで、友情なのかそれ以上なのか葛藤しはじめる。

でも、踏み出すのは怖い、認めるのは怖い。

チャーリーは自覚が早かったのでニックを急かしたりはしないし、自分の恋が破れる覚悟もある。

そして、そんなチャーリーに罪悪感を持つ。

 

というセクシャリティーの悩みに関する若者の葛藤ってあまりそういえば作品で観たことないなーって思ったんですよね。

当然のように自覚している人が作品には出てきているけれども、みんなこういうのを経ているのが普通だしそもそもが初恋って他人に友情以上の関係を希望するところからスタートしていると思うんです。

友情にも独占欲があるから、思春期の時って恋と混同しやすかったりすると思うんですけど。

 

なので、若者は共感する部分もあると思うし、悩んだりもするしで。

 

もうわたしぐらいになってくると、

 

「友情と恋を混同しても、セクシャリティーが勘違いでもなんでもいいじゃない。まだ若いんだから好きな人を好きって言っとけ」

 

って思うんですけど。

 

若者にとってはそうもいかんわけで。

そういう部分を盛大に悩むのが尊くていいと素直に思えました。

余計なことを考えずにその時の感情は嘘じゃないっていう感じ、いいよね。

実際、勘違いだったでもいいと思うし、仕方ないと思うんです。

人間だもの。

 

個人的には無理にカテゴライズしなくてもいいと思うんですよね。

 

「そうだと思ったけど違ったみたい、てへ。でも好きだったのは本当」

 

みたいにみんな思えれば楽だなと個人的には思います。

 

本当に自分が心から大切に思える人とカテゴリー関係なく心を通わせることができれば、人生御の字なのではないでしょうか。

恋も楽しいけど、愛し愛されるだけが人生じゃないというのも老婆心ながら伝えておきたいことですね。

 

そしてこのドラマでもうひとつ関心したのがエルという女の子のことです。

 

だーかーらー、わたしは終始もぞもぞ観てるからエルの件に最終話まで気づかないってことになってるんだわ(笑)

 

でも、結果的にそういう先入観なしに最後まで観られたというのもこのドラマの作り方のうまさってことにしといてください。

 

さらにチャーリーとエル、二人の友人として二人を過度に愛し守ろうとするタオと、余計な口出しはせずに温かく見守っているアイザックの二人は今思い出してもとても重要な存在で物語を優しくしてくれた要因の一つだと思います。

 

特にアイザックの安定感は中学生と思えなかったです。

 

そしてニックの母親役として少し出ていたオリビア・コールマンの力業!

少ししか出ていないのに爪痕残しすぎですよ(笑)

 

『HEARTSTOPPER』はまだシーズン1が配信されたばかりなのに3シーズン目も決まっているそうなので、まだまだ若いチャーリーとニックの二人がこのままの関係を継続できるのか、それともお互い違う人を好きになったり、はたまた違う形の関係構築を選ぶのか。

 

楽しみにしていきたいと思います。

エルのその後も非常に気になりますし、アイザックメインのエピソードも期待しています。

 

みなさんも、ぜひもぞもぞしてくださいー(笑)

それでは、また。

 

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