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【Netflix】『エノーラ・ホームズの事件簿』 感想 ”可愛い”と”イギリス感”がたっぷり。ラストと余韻がとてもいい。

 Netflixオリジナル『エノーラ・ホームズの事件簿』 感想です。

 

超ざっくりと、ストーリーを説明すると、<シャーロック・ホームズの年の離れた、16歳の誕生日を迎えた妹の成長物語>でした。

ミステリーというより、軽く観られるホームドラマ的要素が強かったなという印象。

 

www.netflix.com

 

(事件簿っていう割には事件要素少ないよな・・・)という感じだったのですが、【事件簿】 は勝手に邦題で付け足されていたようで、原題は『Enola Holmes』でした。

日本では、二時間ドラマをはじめ、タイトルになんにでも事件簿をつける傾向があり、その先入観で臨んでしまったので作品に罪はないです。

思ってたのと違うっていうのも、映画の楽しみ方の一つではありますが、こういうのが観たいという時にタイトルで選ぶこともあるので、邦題を付けた人には多少は責任はあるかも。

まぁ、確かに事件っちゃー、事件みたいな感じだった(笑)

 

なので、普段えげつないドラマばかり観ているわたしには、刺激が弱く少し物足りなさもあったことは否めないのですが、Netflixではストレンジャー・シングス』でその名と才能を世に知らしめたミリー・ボビ・ーブラウンちゃんの、ものすっっごくキュートな姿を観られる作品。

 

彼女がコロコロと表情を変え、可愛い衣装を七変化し、アクションもこなしイギリスの街を明るく闊歩する様子がとにかく可愛くて可愛くて『ストレンジャー・シングス』を愛してやまないわたしは(坊主頭で野犬のようだったイレブンが、こんなに大きくなって女優さんとして立派になって・・・(涙))親戚のおばちゃん化(笑)

 

それだけでも観る価値があったんですけど、相手役の期待の新鋭(?)、ルイス・パートリッジ君が、それはもうほれぼれするような美少年でして。

今まで色々な美子役観てきましたけど、最後の方は、王子か、王子なのか!? ってなるぐらいの気品ある美しさと画面映え。

美形の破壊力、すごかったよ!

 

将来有望が過ぎるので、とりあえず、彼のインスタ貼っておきますね。

https://www.instagram.com/louispartridge_/?hl=ja

 

というわけで、この先が楽しみな二人がメインキャストで進んでいくストーリーではあるのですが、最後まで観ると(ああ、そういうことだったんだ・・・)ってちょっとじんわり来る温かくそれでいて、力強い綺麗なラストで、とても余韻がよく子どもから大人まで楽しめる作品に仕上がっていたと思います。

子どもはちょっと裏テーマはわからないかもしれないけど、わからなくても別に大丈夫です。多分主人公に元気をもらえます。

 

<終わりよければすべて良し>という言葉がありますが、ラストがとてもまとまりがいいだけで、作品の評価がグーンと上がった作品は久しぶりで、改めて作品の締め方の重要性を認識。

ハマれなかったかもと思っていたにも関わらず、ラストがとてもよくて、ストーリーが腑に落ちたので続編が出たら観ると思います。

 

シャーロック・ホームズ時代のイギリスの街の風景、建造物、衣装、どれをとっても目を見張るほど美しく、映像へのこだわりも感じられました。

主人公のお兄さんであるシャーロックも今までにない感じの落ち着いたシャーロックでよかったな。

ホームズ兄弟の関係性もいい感じ。

『家族で安心して観られるネトフリオリジナル作品』という、新しさもあって非常に良かったと思います。

 

後半はネタバレ感想。

 

未見の方は、ここで一旦お引き取り頂く形になります。

それでは、広告を挟んでネタバレ感想に入ります~。 

激しくネタバレするので、これから観る予定の方は絶対読まないでください。

 

観た方と、観ない予定の方だけ、次にお進みください。

 

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ストーリーとしては<少女の成長物語>なんだけど、ラストまで観ると<母から娘への16年かけた盛大な愛情物語>として話がオチたところが、 イギリス感もあり、とても素敵だなと思いました。

 

序盤から中盤まではエノーラがどの服も似合う~、可愛い~とか、ミリーちゃんアクションもいけちゃうなーとか侯爵も美少年だし、シャーロックもハンサム・・・みたいにストーリーに集中してなくて、謎解きの部分も意外とすぐに解決するし、子ども向けかなーっていう感じで、毎日ちょっとずつ観てたんですが、ラストに伏線が全て回収される感じが爽快でした。

 

エノーラの母のユードリア・ホームズは男の子を二人産んだあと、上の二人がだいぶ成長したころ、再度妊娠した。

産まれた子は女の子だった。

今、自分が生きている時代に女の子は生きにくすぎると、女の子が一人で生きていける術を娘に伝授するとともに、母は娘が独り立ちするまでの16年間、人生を掛けて女の子が生きやすいような世界を目指したっていうのが、ラストにわかった時、それまで集中してちゃんと観てなかったからすごく感動してしまった。

母親役を演じた『アリス・イン・ワンダーランド』や『オーシャンズ8』のヘレナ・ボナム=カーターも、当時としては娘をいい妻や母になるような教育ではなく、一人で生きていける女性に育てるというちょっと変わった子育てをする母親役を好演。

 

侯爵を狙っていた黒幕が「イギリス・・・」だと呟いた殺し屋と、イギリス元来の保守思想を守るために愛する孫まで手に掛けようとしていた祖母というオチ。

 

ネトフリには珍しく、リベラル的な要素をあんまり入れてこない作品なんだなと思っていたけど、とんでもなかった(笑)

 

侯爵家に嫁いだか、もともと爵位のある家に生まれ育った少年侯爵の祖母は、このままリベラルな方向に時代が進むと、爵位制度の崩壊が訪れ、子孫たちに特権階級がなくなることを恐れ、エノーラの母は、女性が参政権を持ち自由に生きる世界を目指すという二人の女性の対比も見事にまとまったと思う。

 

 ラストから序盤を振り返ると、よくできた脚本だったと思います。

 偉そうな言い方になってしまったけど、そのつもりはありませんので(笑)

こういう、伏線が一気に回収される作品はすごく好きなんです!

 

とても可愛く魅力的に成長したミリーちゃんのコミカルな演技もとても素敵で、時には女性としての魅力も発揮していて、イギリス感も堪能できて、とてもいい映画でした。

 

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※ 装丁めちゃくちゃ可愛いわ・・・(英語なので読めないけど、読める方は是非)