ブレイキング・バッド シーズン5 第2話感想です。
どこも同じだと思うけど、商品の開発企画って大変そうです。
商品開発で攻めている企業として有名なところ以外の、そういう感じじゃない企業が攻めた商品を売り出しているときに、どんな裏事情があったんだろう・・とたまに考えることがあります。
特に今回のエピソードのナゲットかマッシュポテトを揚げたもの(?)につけるソース。あの独特の雰囲気もさることながら、開発も試食も過酷だと思いました。
企画開発の人には大変申し訳ないのですが、ケチャップとハニーマスタードとバーベキューソースがあれば充分だし、他は定番にするにはキツイし売れないと思う・・と切ない気持ちで見ていました。
新しい味を開発するために、研究チームがいろんな匂いが充満した室内で様々な配合比を変えた同じようなソースを何度も試食して、なんだかわけがわからなくなりながら作ったものを緊張感満載でプレゼンしていることを思い、ものすごく悲しい気持ちになりました。
多分作っている本人たちも、上記三種類以外はたいして売れないって思ってて、でも、上の人が会議のノリで適当なこと言って、味だけじゃなくコスト面も考えて、この人たちもすごく苦労してこんなにたくさん作ったんだろうし、それなのに味覚には個人差があるから、消費者というよりも決める人の味覚に合わせたものが優位という。
そういうお仕事の人がもしこれを読んでいたら、お疲れ様です!と心から言いたい。
今回試食してた、【偉い人】は試食どころではなく気もそぞろでしたが、最後一個飛ばして最終的にはケチャップというのがまた・・。
あと、AEDを使用してあんなことができるなんて初めて知りました。
普通の人は知らないから、何かあったときはああするように事前に決めてたんだろうな。
そして、ポヨスの看板が外されているのを見るのが辛かったです。
シーズン5第1話の感想はこちら ↓ ↓
シーズン5第2話は、ガスを失ったウォルターとジェシーが金欠により、マイクを巻き込んでビジネスを再始動させようと持ちかける回。
今までは触れられてこなかった、ガスが裏ビジネスのために築いていた関係がうっすら描かれました。
※以下、本格的なネタバレありの感想です。
第2話を観終えて、わたし自信も少し気持ちが落ち着いてきました。
わたし、今朝、現代の都会においては非常に珍しい光景に偶然にも遭遇したんです。
駅のホームにブルーの煙草の空き箱が落ちていて、誰かに踏まれてぺしゃんとなっていて。
それを見て、思い出して辛くなって。
何を思い出したかというと、 ジェシー、ものすごくかわいそう、ってことです。
実際はウォルターが持っているものだけど、≪自分が失くした毒物で被害者が出たらどうしよう≫って発狂している姿を見て、何故かわたしが非常に罪悪感を感じてしまい、あのシーンは、ごめん、ジェシー、本当にごめん、こんなことになってごめん、ってひたすら謝っていたい気持ちでした。
ウォルター、あのことは絶対ジェシーにバレないで!って思ってました。
ルンバの中にニセモノを仕込んでことなきを得たウォルターでしたし、ジェシーの気持ちも落ち着いたのでひとまずよかったと思いましたが、ルンバの真ん中らへんに入ってたのにあんなに綺麗な状態で入ってるのおかしいって、一人でツッコミは入れてましたが(笑)
そして、新ビジネスを始めるための足掛かりになってもらうため、マイクの家に押しかけるウォルターとジェシー。
よく、マイクに協力を依頼できるな! 図々しくない?とは正直思いました。
あの場でマイクに消されても文句は言えない状況だし、家に招き入れてきちんと話を聞いて生きて返すなんてマイク、やっぱり好きすぎる。
わたしなら、カーッとなってウォルターだけでもやっちゃうかも(笑)
今回は、ガスが護衛にマイクを選んでいたのがものすごくわかるエピソードだったし、わたしは時代劇も好きなのですが、関係性にもよるけど【殿とその腹心】的な関係がすごく好きなんです。
ちなみにこれは蛇足ですが、推し武将は最後の最後まで心から自分が信頼できる部下を得られなかったため、自分の死後に家を滅亡に追い込んでしまった豊臣秀吉に対し、忠誠心を貫き度が過ぎて他人に嫌われまくった石田三成(色々な学説があります。あくまで個人の見解です)なので、そういう傾向がある人が好きです(笑)
そもそも、あのメキシコの計画を知っていて、ガスについて行ったというのが、もうそこでかなり心に刺さっていたので、更にまた明かされるマイクのガスへの忠誠心にも涙でした。
ファミレスに来てセレブな飲み物を頼む場違いな女(誰?)が危険人物としてあげていた11名。この中の誰かひとりでも口を割れば終わりなので、口止めするしかないという女性に対し、「ガスが選んだ人物が口を割るわけない」というマイク。
わたしは、(さすがにそれはない。11人も居たら司法取引を持ちかけられたら、絶対誰か口を割る)と思っていたけど、それがガスを失った今のマイクの気持ちだったと思うと切ない。
最終的には、ウォルターの計画に加担することにしたマイクでしたが、ジェシーのそばにマイクがついていてくれると思うとちょっとホッとしました。
今のウォルターは、そこまで基盤を築いていないのに、何をしでかすかわからなくて危なっかしくてダメだ。これ以上、ピュアなジェシーに悲しい思いをさせてはならない。
一方、DEAでは、ハンクのボスが今回の一連の責任をとって辞職することになっていました。
アンチハンクのわたしはハンクのヒーロー扱いがなんとなく納得できないのですが、それは一旦おいておいて、ガスがハンクのボスとバーベキューして、語り合った日のことを話していて、あれは嘘だったんだな・・と悲しそうにしていましたが、100%嘘ってこともなかったんじゃないかなと思うんです。
会社の飲み会的な義務感ももちろんあったと思うんですが、普段の緊張感のある毎日のなか、DEAのボスの子どもと触れ合って、ほんのちょっとは癒されたりしてたと思う。
ウォルターは、最初の犯罪への扉は、≪家族にお金を残すため≫という理由で開き、それ以降は、≪家族を守るため≫という理由があった。
ガスのような復讐という明確な理由もない今、普通の人間がどこまで悪に吸い寄せられるのかというのがブレイキング・バッドというドラマの根っこだったんですね。きっと。
そのウォルターの大義だった≪家族≫ですが、スカイラーがとうとう壊れた・・。
せっかく結果にコミットしたのに、ベッドで寝ていてほとんど出番がなかった今回のエピソードでしたが。
高校教師だった子煩悩な夫が死を目前にした病を患い、病気と闘って克服した裏には知りたくなかった事実が存在していて、さらにどんどんエスカレートする夫の行動が理解できないのも無理はないです。
逆に、よくここまで通常な精神を保ってられたな・・と思うほどです。
産まれたばかりの子どももいるし、夫への愛もあったしってことだと思うんですが、ここに来て本当にわからなくなってるんだろうな、ウォルターのこと。
犯罪うんぬん以前に、自分が愛した夫じゃなくなってきていることが怖いと思っている気がする。
スカイラーのことなら、基本的には気持ちはだいたいわかる(笑)
ウォルターが思っている≪家族への愛≫と、家族が欲しいと思っている≪家族への愛≫に剥離ができてきているというか、もともと剥離があったのかもしれない。
一人で52歳の誕生日を迎えていたことを思うと、今後家族を捨ててまで悪の道に突き進むのかもしれないですね。
もう、シーズン初期のころのおたおたしていた愛くるしいウォルターは戻ってこないと思ったほうがいいのでしょうか。
わたしも、ブレイキング・バッドへの意識を変えるタイミングなのかもと思ったエピソードでした。
それでは、またー。
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