『13の理由』第7話 カセット4:A面感想です。
ハンナとクレイが選択している授業『コミュニケーション学』。
心理学ならともかく、人とのコミュニケーションを机上で学ぶとはずいぶん哲学的な学問だなと個人的には思うのですが、あの高校の授業の内容からすると、日本の『道徳』の授業的な意味合いが強いのかなぁとも思います。
今、思い返すと義務教育時代『道徳』で何を習ったのか・・。
全く記憶にない。
ただ、一個だけ、あれは小学校の道徳の授業だったのかも・・と、今回のエピソードを観ていて思い出したことがあって、というか若干トラウマになっていて大人になった今でも定期的に思い出します。
小学校高学年の時の担任の教師は、今だったら確実に保護者から抗議を受けそうなすごい独裁的なクラスを作っていました。
もし彼のクラスに子どもが居たら、モンペと言われようがクレームしてたかもしれない。
その教師のエピソードを羅列したら同じ先生に習っていた人たちは(あー、あの先生かも・・)って思い出しそうなぐらい、自分をリーダーとした独裁クラスを作る強烈な男性教師でした。
自作のクラスの歌を担任のギターの伴奏で、何かというと歌わせられるのは序の口。
基本的にクラスの構成は、各班ごとに班長を中心としたチーム制がとられていて、班長は立候補制ですが、担任の中で誰を班長にするかはすでに決められていて、立候補しないとキレられます。
班員は班長のドラフト指名で決められます。
最後まであぶれる人が必ず出ますが、これは班決めあるあるですよね。
それで、もっと最低なのはその班には、必ずクラスに6人ぐらい居た班長を指導する指導員というのが存在していたので、一人ずつ入れなくてはいけなくて、班長を監視。
指導員を決めていたのは担任で、成績のいい人とかPTAの娘だったかなぁー。
指導員がどの班長につくかも確か担任が決めていたと思います。
で、小学校にありがちな班で何かをやる時のような座席配置なんですけど、指導員は必ず班長の向かいの席なんですよね。
班長は雑用、指導員は高みの見物。
なに、このシステムー。
小学校の同い年、同じクラスのクラスメイトなんですけどー。
そして、更に特殊だったのは班のランクをつけるために、1か月ごとのポイント対抗制が敷かれていたことです。
班長の仕事はめちゃくちゃ多く、班員の失敗は班長を筆頭に連帯責任。
何度もいいますが、指導員は偉そうにしてるだけ。
例えば、授業中に消しゴムとか鉛筆とかペンケースとか床に転がしちゃったりすることありますよね。
消しゴムを落とすと、クラス中に聞こえるように「みなさんすみませんでした!」と謝らなければならず、減点1。
消しゴム落としただけで・・。小学生だよ?
落としたものの音が大きくなるごとに、鉛筆は減点2、ペンケースを落とすと減点3と増えていき、朝礼や終礼で、班長が「今日は、〇〇班は減点▲でした。明日は気を付けます」などと報告。
授業で活躍すると、プラスポイントがもらえたような気がするのですが、嫌だったマイナス面ばかりを覚えていて、記憶にない・・。
1か月の班の成績が悪いと、班長が代表して反省文を読み上げるという。
他にも独自ルールが山ほどあって、守らないという選択肢は生徒にはありませんでした。
ここまでで、なんとなくわかったと思いますが、わたしは班長をやらされていました。
立候補しなかったらめちゃくちゃキレられた当事者なので、怖くて嫌々やっていたけど、わたしはリーダーは、向いてないし嫌いだったんだ・・。
それに指導員システムがどうしても納得できなかった。
班長は、そこそこ話が通じて、自分の思い通りに動く周りの子どもたちよりちょっと達観しているタイプが選ばれていた気がするよ。
指導員は保護者から文句つけられないための保険ね。
他のクラスからは【団結力があって、いいクラス】だと思われてましたが、教師が怖いための上っ面でした。
いじめ的なことや嫌がらせ的なことが、生徒同士でなかったわけでもない。
今、思うと、超ドSのサイコパスだよなー。
教職が楽しくて仕方なかっただろう。
その教師は突如、理科の実験中にキレて授業をボイコットし、職員室に帰った教師をクラスを代表して班長たちが連れ戻しに行ったりもしてました。
そして、その担任が、ハンナとクレイがやっていたような「クラス全員に匿名で、一人ひとりへのメッセージを書く」というのをやったんですよ。
なんの授業か覚えていないですし、どんな仕組みだったか記憶が曖昧なのですが、細長い紙を渡されて小さい文字でクラスメイトのいいところを一人ひとりあてに一生懸命書いたのに、天敵だった男子に「小さく細かく書いてるのはこいつのだ(笑)」ってクラス中にばらされ小ばかにされたことと、もらった紙に書いてある内容がいいことばかりじゃなかったことはトラウマですよね。小学生に忖度できるわけもなく、匿名だと思ったら残酷なんですよ。
あの時の、男子・・コ〇▲!!
今後、もし会うことがあったらタダじゃおかねーっ!!(怒)
わたしは死ぬほど嫌いだったけど、ちょっとはわたしのこと好きだったんでしょう?
残念だったな!
おまえのおかげで、同世代男子が嫌いになり立派な老け専に成長したぞ!
わたしは忖度できるタイプの小学生だったんで、独裁教師に班長をやらされていたんだなと今ならわかるんですけど。
もちろん、褒めてくれてくれるクラスメイトもたくさんいました。
あの時、匿名なのに褒めてくれた人本当にありがとう。
今、同じ時代を生きてきているものとして幸せに暮らしてることを心から祈ります。
でも、悪口のことのほうが忘れられないんですよね。
何十年経過してもはっきり覚えてるぐらいだもん。
ずっと書いてたら、怒りと悲しみが同時に湧いてきたんですけど、なんであいつ(教師)小学生にあんなことやらせたんだろう。
バカじゃない!?
あいつ、「教頭になるからこれが最後の担任になるかもしれない」と言っていたので、わたしたちで被害は止まったかもしれないと思うとそれだけは救いだな。
さすがに、まだ生きてる年齢だとは思うけど、最悪の小学校最後の二年間だったってことを伝えられなかったことは非常に残念です。
一生に一度しかない、最後の小学校生活二年間をあんな風な思い出にされたことは、一生恨むからな。
変に長いものに巻かれたり、環境に耐え忍ぶクセがついたのも家庭環境だけのせいじゃなく、このせいもあると思えてきた。
当時同じクラスだった人がこれを読んで、もしわたしが覚えられているとしたら誰が書いたかわかるだろうなぁー。
しかし、わたしも当時のクラスメイトの顔も名前もほとんど覚えていないのでセーフでしょう(笑)
この話は、親にもしてないので、初めて吐き出すかも。
もし、教育関係の人がこれを読んでいて【こういうカリキュラム(匿名で誰かにメッセージを送るとか)が存在する】というのであれば、実体験をした者として率直な意見はこんななんで、良くも悪くも人生に影響するので、絶対やらないでほしいとお伝えしておきます。
「ポジティブなことしか書くな」と伝えたとしても、長所と短所は紙一重だしその基準や、どんな言葉に傷つくかは人それぞれなんで。
学校って、なんだろうね、ほんと。
もちろん【勉強するところ】なんだけど、それ以外の影響が多すぎるよ。
第6話の感想はこちら
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~あらすじ(ネタバレあり)~
第7話 カセット4:A面『Tape 4, Side A』
Tape subject: Zach Dempsey, for stealing the "positive notes" destined to Hannah in Communications class out of revenge for her rejecting him and his help.
ハンナはバレンタインの夜にマーカスに馬鹿にされたことで、落ち込んでいたところレストランでザックに慰められるが拒否する。
その後、学校内でザックがハンナに誤解を解こうと声を掛けるが、ハンナは学校内の人気者であるザックを信じず、大勢の人が見ている前で大声をあげて罵倒してしまい2人の間に大きな溝が出来てしまう。
ザックとハンナは同じ【コミュニケーション学】のクラスを取っているが、そこにはそれぞれの生徒へのメッセージを入れる袋があり、クレイがたびたびハンナの袋にイラストを入れ、それがハンナを元気づけていたが、ザックがそれを盗んでいることが判明し、ザックにそれについて手紙を書くハンナ。ハンナはテープにその手紙をザックが読んだが、無慈悲に捨てていたと記録を残す。
クレイは、ハンナのテープを聞き、ザックがハンナにした仕打ちに腹を立てザックが出場するバスケットボールの試合の会場に駐車してあった高級車に、ハンナがテープで言っていた「WHY ME?(なぜわたしなの?)」というメッセージを鍵で書き傷をつける。そのことで、ザックが親を連れてクレイの家に来て、親同士が揉めるがクレイは「自分がやった」と白状する。ザックとクレイは話し合い、テープの内容についてザックに問いただそうとするが、ザックは「ハンナがテープで言っていたことは真実ではない、手紙は持っている」とクレイに読むように差し出してくる。
何が真実で何が嘘なのかわからなくなったクレイは、テープを聞くごとに幻覚と幻聴に悩まされるようになる。奇行も目立ち、親やトニーが心配して気をもむが聞く耳を持たないクレイ。とうとう精神的に限界に達してきたクレイは、最後までテープを聞くことが出来ず、トニーにテープを返すことにする。
気を取り直して、ドラマの話です。
こんな、中途半端なところでテープを返すとか、クレイ超イラつくわー(笑)
7つのテープのうちのカセット4のしかもA面だよ?
せめてB面まで聞こうよ。
こっちは、それでなくても待たされてイライラしている。
ところで、今回のテーマだった【学校での孤独】の話なんですけど、イケてるグループに居続けるのも努力が必要で息苦しく感じてる子も多く居ると思うし、それはそれで辛そうだし、ザックはそういうタイプなのかもしれない。
大人社会もそうだけど、目に見える孤独だけじゃないと思うし、学校ってそういうところだよね。
ハンナにちょっかいを出したのも復讐というよりも、構ってほしかったからでは?
尊厳を傷つけるとか、そこまで考えてなかったような気もする。
お互い、気持ちが行き違ってしまったのは非常に残念な出来事でしたが、もしかたしたらあの2人はうまくいったのかもしれないと、大人目線では思ってしまうのですが。
ザックも手紙は捨ててなかったし、ハンナのテープも全部真実じゃないし、なんだかよくわからなくなってきたけど、とにかくクレイは最後まで早くテープ聞いてくれよ!
そして、なんで誰もクレイにネタバレしないんだよ!!(笑)
今回のエピソードで、暗黒の小学校時代を思い出したのは辛い出来事でしたが、それと同時にハンナの死に方が7話にして初めて出てきて、それがけっこう衝撃で、思ってたのと違ったので、第一発見者がオリヴィアだったら嫌だなとそればかり考えてました。
しかも、クレイの幻覚ではなんであんな真っ白な純白のドレスを着ていたのか気になる。
大人のわたしには、ここまで来てもまだ、バスタブで手首を切ってこの世を去るほどの恐怖よりあの状況が辛いとはどうしても思えないのです。
学校で誰にも必要とされていない孤独感や虚無感が万が一恐怖を上回るとしても、今のところあの両親を捨てるほどの理由にはなっていないような気がするの。
そして、クレイの精神状態はもう限界なので、両親は強制的にでも病院に連れて行くことを推奨します。
サイコパス教師の話が長くなりすぎて、記事が5000文字を超えてしまったので、唐突ですが今回はこのへんで締めさせて頂きたいと思います。
もし、機会があればその教師の奇行はまた別の機会に話させてもらいたいと思います。
というわけで、それでは、また。
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