『13の理由』第10話 カセット5:B面感想です。
今回は、交通事故のお話でしたが、わたしは運転免許を持っています。
北海道で春夏秋冬、車通勤をしていました。
首都圏に越してきた今も、たまに運転をしていて長距離ドライブもしたりします。
ちなみに、ずっとゴールド免許です。
わたしが運転免許を取得したころは、雪道で滑らないようにタイヤの表面に金属の鋲のようなものが施されていたスパイクタイヤは、コンクリートを削り道路が傷み、粉じんが環境に悪いといった理由で禁止されて久しく、冬道はスタッドレスタイヤでした。
道路が傷むのも大変だけど、ドライバーの命も大事なのに。
スパイクで削られないコンクリートを開発してくれたらよかったのに。
雪なら削れても問題ないわけなんだからさー、という愚痴も出るぐらいスタッドレスタイヤは嫌でした。
ゴムと科学の進化で『雪道でもしっかり止まるタイヤ』といわれていたスタッドレスタイヤでしたが、つるつるのゴムタイヤで綺麗に磨き上げられたアイスバーンで、しっかり止まれるか止まれないかは、タイヤの値段や使用年数、そして運転手の技量に比例し、自分が止まれても相手が止まれない場合は、避けて命を守らねばならない。
さらに、冬生まれのわたしは18歳ですぐさま免許を取得したのですが、仮免で路上に出たのも真冬で、まさに運転は【DEAD or ALIVE】を身を持って、体感していますし、だいたいの【死ぬかと思った!】は冬の運転中です。
そういったわけで、車の運転は命がけだと常に思っているので、公共交通機関の問題もあるとはいえ、一番調子に乗るお年頃の16歳から車を運転し、しかも飲酒運をするなんて、アメリカの高校生ありえない・・といつもドラマとか観るたびに思っています。
というわけで、シェリが倒した一時停止の標識があれば事故は起きなかったのかどうかを自分なりに考えてみました。
あの交差点で信号がないというのが日本だとまずありえない感じですが、田舎道の夜中だと黄色がずっと点滅していて機能していない信号もあるので、標識は命です。
事故のシーンはちらっとしか映っていませんでしたが、老人の運転していた車の前方が大破していたように見えました。
クレイが意識を失っているのを左側から覗き込んでいたので、ジェフの車は左ハンドル。恐らくジェフから見て、老人は左から突っ込んできたんだと思います。
ライトが見えていれば、特に見通しも悪くなかったと思うし、交差点では基本的に徐行はしますが、たとえ見えていたとしても老人があそこの道に慣れていて、自分は直進で相手が一時停止とわかっていた場合、おそらく減速せずに突っ込みます。
ジェフはジェシカの家のパーティーに行っていたということで、土地勘がなかったのが災いしました。いつも通っている道であれば、一時停止したでしょう。
なので、お互いかなりのスピードでぶつかったんじゃないかな。
実際の所、標識があってもなくてもあんな山奥の暗い道での標識では、ジェフは一時停止を無視して事故は起きたかもしれないけど、ハンナのいう通りすぐ通報していてあの場で警察を待ったり、事故処理がきっちり行われていれば、タイミングがずれてジェフは死んでいなかった可能性が高いし、仮に標識があって、ジェフがきちんと一時停止していれば事故は免れた可能性が高い。なので、全部ではないけど、シェリにジェフの死の責任はたぶんにあると思われます。
シェリが不運が重なっただけで「わたしだけのせいじゃない」と思いたいのもわかりますが、もしわたしがジェフの弁護士なら上記の内容で、ジェフの責任を回避しますね。
実際問題、あの老人夫婦の様子を見ると『自分たちは若者の飲酒運転が標識を無視して突っ込んできた被害者』って感じになってるし、ジェフの両親も息子がバカをやって事故を起こして死んだと思っている節があった。
でも、すごく難しい問題。真実を知ればいいって言う問題でもない。
知らなくていい真実もあると思うので、恨む相手が出てきてしまうことがいいことがどうなのかわたしにはわからないです。
とにかく、クレイはおせっかいなんとかしてくれ(笑)
おせっかいの癖に、泣いてるハンナを気にかけない無神経と鈍感さね。
ちょっと常軌を逸して共感能力に欠けている気すらする。
第9話の感想はこちら
<広告>
~あらすじ(ネタバレあり)~
第10話 カセット5:B面『Tape 5, Side B』
Tape subject: Sheri Holland, for abandoning Hannah after crashing her car into a stop sign, which ultimately caused the death of Jeff Atkins.
ジェシカがブライスに暴行されるところに居合わせたハンナはパーティー会場に戻るが、気分がすぐれない。
具合の悪そうなハンナにシェリは車で家まで送ると声をかける。
飲酒運転を心配したハンナだったが、シェリはチアの技をみんなの前で披露し酔っ払っていることを否定する。
シェリとハンナは車中で会話をするが、後ろの座席に置いてあった荷物を取るためシェリは一瞬よそ見をしてしまい、ハンドル操作を誤って一時停止の標識に追突してしまう。すぐさま通報するようにハンナはシェリに言うが、シェリは飲酒運転が露見するのを恐れ、ハンナを置いて立ち去ってしまう。
ハンナは、雑貨屋に入り店員の携帯電話を借りて911に通報するが、『その事故はすでに通報を受けている』と言われる。
シェリが一時停止の標識を倒した交差点で、クレイの友人であるジェフの運転する車と老人が追突事故を起こし、ジェフの車は大破。
そこを自転車で帰る途中に居合わせたクレイが911に事故を通報していた。
車の中で意識を失っているジェフを蘇生しようと試みたクレイだったが、なすすべがなくジェフは死亡した。
ジェフの死と事故にショックを受けているクレイに、シェリが標識を倒したことが事故の引き金かもしれないと思っているハンナは泣きながらクレイに声をかけるが、クレイは、『関係のないハンナが感情的になり声をかけてきた』と思い、冷たくあしらってしまう。
その事実をテープで聞いたクレイはシェリに、ジェフの両親に本当のことを話すように進言するが、とりあってもらえず自分だけジェフの家に行き、自分が第一発見者だったことを告げる。
そして、トニーに『テープの次はお前の番』だと言われるクレイ。
一時はテープを聞く覚悟をするクレイだったが、どうしても気になり『ハンナの死の原因を作ったのは』自分なのかと、トニーに詰問してしまう。
今回の事故の件に関しては上記に書かせてもらったので、下段では別件。
クレイの母とハンナの母の対決。
非常に切なくて観てられなかったです。
訴訟大国アメリカでは、高校生が自殺して学校側が示談を持ちかける金額として20万ドルはかなり少ない額なんだろうと思います。
ハンナのテープが流出すれば、裁判もそれだけ長引くけど学校だけではなく各家庭との対決にもなり桁が一個や二個は上がるんだろう。
同じ年齢の子どもを持つ母親2人だけど、結局クレイの母親にしてみれば『他人事』だよなぁ・・。
自分の子は生きているし「あなたの子どもが自殺なんかしたせいで、息子がおかしくなってる」ぐらい思っている感じもしたし。
さすがクレイの母親だな、似てるなって思わず思ってしまったんだけど、弁護で学校側についているから余計なことは言えないっていうのはわかるんだけど、あんな狭いところで顔を突き合わせてしまって【人として】娘を失った人に優しい言葉をかけることもダメなの? って思ってしまった。
情が湧いてしまうと、その後の仕事に影響するんだろうけど、そもそも情が少しは湧いてしまうものじゃない?
あの時、少しでも優しい言葉をなんかしらオリヴィアにかけていれば、オリヴィアもあんな態度にならなくてすんだし、学校側の弁護士だっていうことを理解できないほどオリヴィアも子どもじゃないと思うけど、一瞬の隙も見せてはならないのがアメリカの弁護士で、そういう【変な正義感】だけ、クレイに受け継がれてしまった感じ。
あと、クレイの父親の鈍感さね。いい人そうだけど、ちょっと繊細さに欠けるところがある。
ハンナの父親も、事業がうまくいかないから金に目がくらんできちゃってるし。
オリヴィアが本当にかわいそう・・。
そして、次回、11話にしてやっと『クレイ回』くるーーーーっ!!!
7本目のA面まであるうちの6本目だもんね。
毎日、さくさく観られたわけじゃないので、ここまで来るのすごく長く感じたし、本当にちゃんと聞くんだろうな?という気持ちで一杯です(笑)
というわけで、それでは、また。
<広告>