ドラマの話の前にちょっと暗い話をします。
今のわたしと切り離せない問題だし、作品の感想にもかなり反映されると思うからです。
母が死んでからまだ日も浅く、色々な感情が毎日毎日やってきては去っていきます。
絶望的な日もあれば、少し楽観的な日もあって、絶望と楽観が同時に来る日も多いです。
あと、眠ると若くまだ元気な母と仲良くしている夢を見ます。
わたしは母との関係がかなり悪かったので、 叶えられなかった願望が夢になって出てきているのかもしれないけれど、寝ている間もそんな感じなので24時間頭から離れない感じでつらいです。
死後の世界のことは全く信じていないので、母が夢で会いに来てるとかいう類のことは思いません。
そんな日々でも生きていかねばならずそのためには働かねばいけないので、毎日ちゃんと同じ時間に起きて、仕事をしていて普通に暮らしています。
お盆休みはありません。
今のところちゃんと食べ物の味もわかるし、お腹もすくし、夜も眠ります。
実家に帰っている間にたった1週間で3キロ減った体重も、無事に戻りつつあり本当に過酷な日々だったなと思います。
体重は戻る必要がこれっぽっちもないので、維持してくれてよかったけどそれだけ日常を取り戻しているという証拠でしょう。
ただ、ちょっと疲れやすくはなっているかもしれない。
夜は異常に早く眠くなります。
寝ても夢を見るから嫌なのですが。
今は日々のいろいろなことが母の死や、未来の不安や、今まで封印していた思い出したくない過去に結びついてしまって、気持ちを切り離すのにも、思い出す時間を少なくするにも時間がかかりそうです。
実家にいるときは色々大変なことが次々降りかかってきていっぱいいっぱいでした。
やっといろいろ終わって、今の自分の家に一度帰れることになった時、少しだけ仕事を休みたいと思ったわたしは会社に嘘をついて、帰宅後は何日かは気を失ったように眠ったり、ボーッとしていました。
正直、メンタル、フィジカルともに会社に行けるような状態ではなかったと思います。
無理していたら通勤中や仕事中になんかしらの二次被害を起こしていたと思う。
1人でいたり静かにしていたりすると特に感情が揺れ動くので、帰ってきて1週間ぐらいは、今回のことがある前は1秒も観る気のなかったオリンピックを、家にいる間は死んだ魚のような目をしてずーーーっと見ていました。
勇気と希望はわかなかったけど、とりあえず生命力のある若くて元気そうな人たちがシンプルに勝敗をかけてスポーツをやっているのは現実逃避によかった。
特にソフトボールは試合時間が長く、3×3は目が離せなくてよかったし、そしてオリンピアンの人たちの人生には価値があってうらやましかったです。
生きてる意味とか考えないで済む人生いいなと思ってました。
ストーリー性のある映画や海外ドラマなどのフィクションものは、人間同士で揉めたり死んだりするし、そういうのを受け止められる状況ではなかったというのもあります。
それに少しは喪に服さなきゃいけない身であるというのも少しは思っているし、今はまだ何かを楽しむということに罪悪感が消えないです。
なので、つまんないテレビをだらだら流している時間がすごく増えました。
中身のある作品は脳を使うので、虚無ぐらいがちょうどいいという需要もあるんだなと知りました。
テレビは自分で取捨選択しなくていいという楽さもあります。
あれから少し時間が経って、自分のためにも家族のためにも自分の人生に起こる些細な日常と母の死は切り離して考えなきゃいけないとは思うし、そもそもぐずぐず考えるのもどうなのっていう思いはありますが、今はただ流れに身を任せるしかできないです。
ただ、ひとつ不思議なのは去年コロナでメンタル落ちてあんなに死にたかったのに、今回はそうでもなくて、呼吸が浅いなと思うことはありますが安定剤を飲んだのは本当にやばかった時の2回ぐらいで済んでいる。
よっぽど今の状況の方が死にたくなってもおかしくない追い詰められた状態なので、人って不思議だと思います。
谷底はまだまだこれから来るのかもしれないですが。
それでも何も楽しみがなくボーッと生きるのはしんどいんですよね。
通勤時間は特に一人だし、することがないので思考の闇に陥りがちです。
ブログもサクサク書けるネタもないし、それに電車は暑いので余計ボーッとしてしまう。
時間の経過とともにオリンピックも飽きてしまって、実家に帰る前にタブレットにダウンロードしていたのがネトフリの『ユニークライフ』だったので、通勤中に観てみたところ雰囲気がよかったのでゆっくり視聴し、season1が終わったところです。
観始めていた『ナルコス』は二話目で大好きなシェパード犬がひどい目にあったので、心の準備ができるまではお休みです・・・。
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『ユニークライフ』の原題は『atypical(非定型)』といって、自閉症スペクトラムの少年サム(18歳)が大人の階段を駆け上がろうとする際に巻き起こる、サムとその家族の様々な問題や愛を描いたネットフリックスオリジナルのドラマです。
ジャンルでいうと【家族愛】ですかね。
こんなときに家族愛物はどうなんだろうという是非はあると思いますが、わたしはかなり特殊な成育環境のため、普通の家族愛ものはわたしにとってはファンタジーなので大好きなジャンルです。
多少羨ましく思うことはあるけど、現実と混同しません。なので大丈夫です、大丈夫でした。
逆に今は闇に振り切ってる作品は引きずられそうなのでちょっと遠慮したい感じかも。
『ユニークライフ』は、当事者や当事者家族の方が見るといろいろ意義を唱えたくなる内容かもしれません。
こんなに甘いものじゃないとか、そういう内容のことです。
特にこのドラマの主人公サムは、普通の学校にも行って、バイトもしていて、好きなジャンルの学力は高く、問題がありつつも小さいときからいろいろ家族と本人が頑張って女の子と付き合おうと思うまでに成長している。
度合は本当に千差万別だろうし、苦労している方からしたら腹のたつこともあるかもしれない。
気持ちはわからなくもないですが、わたしにとっては本当にドラマとしてちょうどよかったです。
重すぎず軽すぎず、ほっこりにも偏らず、けっして人権を軽視してるわけではない感じ。
ちょっとクスッとしたり、観たあとはちょっとだけしみじみできる感じ。
ネトフリオリジナルドラマ『ハーフ・オブ・イット』をみたあとの余韻と似てるかも。
『ユニークライフ』では、母エルサの過酷だった子育てがひと段落ついて、自分の手を離れようとしている息子に対しての一抹の寂しさもリアル。
妹の葛藤や、父親の改心や不器用さも含めて、登場人物全員がいい人すぎないのが特に好きです。
あと登場人物少なめなのも疲れない。
とにかく雰囲気がいいと思う。
とりあえず、season1をサクッと完走してしまったので自閉症のことを勉強しながら、残りもコツコツゆっくり観ていこうかと思います。
何かこういう作品がほかにあれば教えてください。
それでは、また。
※ 毒親な両親のこと、ク●すぎる親戚・・・。わたしの恨みつらみnote始動しています。
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※ペンギンのネックレスのシーンがseason1で一番よかったです。