ディズニープラスにてリミテッドシリーズ『チッペンデールズにようこそ』を観ました。
本当は『フルハウス』でハンサムで優しくて愛情深いジェシーおいたん(ジョン・ステイモス)が、時を経てイケオジになって出演しているほっこりドラマ『ビッグショット』をだらだら観て、いい具合に枯れたジェシーおいたんを堪能してたんですけど。
ビッグショット!を視聴 | Disney+(ディズニープラス)
たぶん、わたしが物心ついてからきちんと観た記憶のある海外ドラマって『フルハウス』が最初なんですよ。
それ以外にも『大草原の小さな家』とか『ナイトライダー』とか? 家でかかってたような気はするんですが、あんまり話も覚えてないし。
でも『フルハウス』はずっとやってたこともあって、記憶に残ってる。
すごい間口に比べて奥行がある細長い家にあこがれた思い出がある。
で、『ビッグショット』を途中まで観てたのですが、第5話ぐらいからどう頑張ってもわたしの古いfireタブレットにダウンロードされなくなってしまって。
それで仕方なく同じディズニープラスで配信されてて、twitterでも見かけたタイトルの『チッペンデールズにようこそ』を観ることにしたんです。
なんの事前情報もなく。
全8話。
割とテンポもよくてさくさく進むので、しっかりと面白かったです。
でもさ、わたしこのブログ関連のネタで【チッペンデール】調べたことあるのですが、まさかそんな感じのお店の名前に使われて有名になるとは夢にも思ってなかっただろうな。チッペンデール!
本ドラマのストーリーは、1970年代後半にインド移民のソメンがアメリカン・ドリームを狙ってバーをオープンさせるところからスタートします。
実話を元にした物語で、実際彼の作った企業は今でも存在しています。
その後、年代が1980年代に移行していくのですが、オープニングのエイティーズ感溢れるタイトルロールすごく好きでした!!
チッペンデールズへようこそ!を視聴 | Disney+(ディズニープラス)
実際、バーを開業したはずのソメンがどんなふうに上記のような話の流れになっていくかはドラマを観てもらうとして、見どころは「人は野心とプライドを拗らせると愚かになる」ってところだと思う。
そんな起業家のソメンを演じたのが、『シリコンバレー』でディネシュを演じて、そのあとMARVEL『エターナルズ』への出演も果たしたクメイル・ナンジアニです。
たぶん観てる人全員思ったと思うんですが「なんか好きになれない」っていう人物をすごーくうまく演じていてすごいと思った。
いい人か悪い人かどっちかに振り切ってる人を演じるのより難しいと思うんだよね。
人間としての長所とか欠点を超越した「理由はうまくいえないけどなんか嫌、周りはいい人って言ってるけどいまいち信用できないから絶対に心開かない」みたいな人って絶対一人や二人いるじゃないですか。
その感じなんですよね。
あとは特に有名なキャストは『ダウントン・アビー』のマシューを演じたダン・スティーヴンスです。
彼が演じた役もある意味「野心とプライドを拗らせた男」でした。
前述の通り【野心とプライドを拗らせた男】がこのドラマにはもう一人出てきて、そこに嫉妬や商人欲求も絡みただのスタートアップを成功させた人物の物語ドラマを見終えた本当に率直な感想としては「なんでこんなことになったの・・・」っていう虚無感ですね。
「男の心理はよくわからん(笑)」
ってなりました。
あと「なんでもっとうまくやれんかったん?(汗)」って思ったのですが、そこが【野心とプライド】のめんどくさいところなのかもしれないですね。
わたしには野心はないし、プライドもあるにはあるけどあそこまでになったら全然捨てられるもんな、としか思わなかったから。
あと、これは個人的な問題なんですがショービズという点では好きな題材でしたが、わたし自身がマッチョにそれほど興味関心がなくショーのシーンは割と虚無というところが非常に残念でしたね。
マッチョが好きだったらなーと毎回思ってました(笑)
そのため、マッチョが好きな人や筋トレしている人にもおすすめのドラマです。
彫刻のような人間の造形美が堪能できます。
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色々言いましたが、ここからが本題。
わたしがこのドラマをお勧めしたいのは圧倒的に「これから起業したい人」&「現在の経営者」です。
少しネタバレを含んだ話をします。
客観的に観ていると、主人公のスティーヴ(ソメン)は、割と行き当たりばったりな経営者に見えます。
運と周りの人に恵まれてとんとん拍子で成功しているように見えるのですが、元々の自己評価が高く成功とともに自分以外の誰の功績も軽く評価して【全ては自分が有能だから】という全能感に溢れていきます。
「確かに無能とは言わないけど、そこまでじゃなくない? 普通レベルでは」とわたしは個人的に思っていたのですが、経営が軌道にのり成功を収めるにつれてどんどん調子にのっていく主人公の姿をぜひ見て判断していただきたい。
ドラマがそういうふうに描いていたのか、それともわたしが人間的に小さいと思ってみていたから彼を過小評価していたのか。
本当に主人公でありながら全く応援できませんし、彼の元で働きたいとは一ミリも思わない経営者なんです(笑)
少なくとも人を雇うのに向かないタイプと思っていましたが、そのことを最終的にそこまでこじらせるとは思わなかったので度肝は抜かれました。
野心や自己評価が高いことは諸刃の剣で、目が曇るということがドラマにより可視化され、俯瞰で全体を見ているこちらには失敗する未来しか見えないのですが本人には全く見えてないことが不気味に感じるとともに、経営者としての最も大事な資質は「自分以外の人を素直に評価できること」と「他人を信じられること」なのかもしれないと思いました。
ぜひ企業したい人と今経営者の方に観てもらって感想を伺いたいですね。
ネット全盛期の今の時代には無理そうなことがたくさんあったし、経営戦略としてももっとできそうなこともたくさんあったと思うのでその点も聞いてみたいのと、彼が最後に追い詰められてした行動が、なんとなく理解はできるけど全く共感できなかったのでそこについて共感できる人の考えも聞いてみたいです。
人には愛より命より重要なものがあるんだということは頭ではわかるけど、本当のところではやはりわたしにとっては取り立てて大事でもないものを彼が執着していたからなのかもしれません。
ドラマとしてはテンポもよくリミテッドシリーズでさくさく観られてよかったです。
このぐらいのテンポのわかりやすいドラマが好きです(笑)
一転、今は裕福な専業主婦が起こした実在事件のドラマ『キャンディ』を同じくディズニープラスで視聴を始めましたのでそれも観終わったら感想を書きに来たいと思います。
それでは、また。
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