みなさん、GWはいかがお過ごしでしたか?
わたしは4日間のお休みだったのでベランダ以外家から一歩も出ず、映画を観たり大物を洗濯をしたり掃除をしたり、エアロバイクを漕いだりしていました。
GW前に買いだめておいたイ〇ンのお野菜(普段はあまり買わない)が見切り品なみに足が早いのには度肝を抜かれましたがなんとか買い物もせずに乗り切りました。
県外から人がたくさん来そうな地域に住んでいるためと、もともとほっとけば何日でも何か月でもベランダぐらいの外出で満足ではあるのですが。
今年も緊急事態宣言下のGWでした。
去年と違い外出派と自粛派に二分されたようです。
せっかくGWのお出かけを取りやめて自粛していた組が外出していた人たちと学校や職場で合流したらどうなるのか10日後ぐらいに結論が出るってことですね。
わたしはエッセンシャルワーカー的な職種なので、通勤必須で変異株に怯えています。
それでもお休みはお休みとして、観たかった映画を何本か観たので少しずつレビューを上げていきたいと思います。
最初の1本目は、2021年のアカデミー賞に
・作品賞
・主演男優賞(リズ・アーメッド)
・助演男優賞(ポール・レイシー)
・脚本賞
・音響賞(win)
・編集賞(win)
以上6部門ノミネートされ、音響賞と編集賞を受賞したAmazonオリジナルの配信映画『サウンド・オブ・メタル~聞こえるということ~』です。
4日かけて細切れに観つつ全部観たよ!
映画1本観る集中力を取り戻していないことに加えて、内容がシリアスでさー。
ルーベンは、恋人のルイーズとメタルバンドを組んでトレーラーハウスで移動しながらライヴツアーをしていた。
その途中でルーベンは自身の耳の不調に気づき診察を受ける。
突然の失聴の診断により取り乱すルーベン。
インプラント治療も提案されたが高額だった。
恋人のルーは、彼に聴覚障害者のコミュニティーへの参加を促す。
という内容です。
主演のリズ・アーメッドの演技、そして受賞も納得の新しい音響スタイル。
あと、何度も言うようだけど主演のルーベン役のリズの顔がいい。
ルーベンの顔がよかったから、なんとか最後まで見切ることができたと思う。
そして、配信映画なので劇場の音響で観ることは最初から想定されていないと思うのですが、是非ヘッドホンで観てほしい作品です。
臨場感すごい。
こういう表現方法もあるのかーってちょっと感動すら覚えました。
ヘッドホンで周りを遮断し、できればおひとりで。
じっくりと向き合ってほしい作品です。
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脚本に色々と突っ込みたいところはなくはなかったのですが、とりあえず【明日は我が身】というのが強烈に印象に残りました。
主人公はメタルのドラマーという耳を酷使する職業柄耳に異変をきたしたという設定だけど、本当のところの原因はわからないし、わたしもなんらかのウィルス、炎症、高熱、メニエール、事故などでいつ聴力を失うかわからない。
「今は運良く聞こえているけど、怖い」
っていうのが一番の感想です。
こういうことを言うと差別になってしまうのかなとちょっと怖いのですが、そのつもりは毛頭ないです。
何しろ今のような仕事はできないし、これからどう生きていけばいいのか皆目見当がつかなくて不安っていう思いが沸き立ちました。
そんな中、恋人のサポートもあったけど主人公はそれなりに現実と向き合って強かった。
わたしに、できるだろうか。
また、当事者ではなく当事者の身内となってしまった場合のサポートも何ができるかも考えました。
実際、身内にも職業病で片耳だけ失聴している、高齢で難聴気味の人がいます。
幸いわたしは高齢者に聞き取りやすい声らしく、なるべく聞こえる側で話す、なるべくはっきりゆっくり話す、などの対策で今のところなんとかなっています。
聞こえていないなとはこちらは感じていますが、当事者はそこまで日常生活に不自由は感じていないようなので手立てがないのが実情です。
意外と『助け』というのは求められないと助ける側は何もできないものですよねー。
深刻な問題であればあるほど、その傾向は顕著になるので、もしこれを読んでいるで助が必要な方は、助けは積極的に求めたほうがいいと思います。
助けを求めた人が助けてくれなくても、違う人が助けてくれる可能性もあるし。
映画でも主人公は一人で解決しようとしちゃってたし、気持ちはわかる。
わたし、偶然(?)26年前の先天性の聴覚障害がある主人公の日本のドラマ『星の金貨』を最近観ていたんですね
このドラマの話はまた後日詳しくさせていただきたいのでがっつり割愛しますが、この時の主人公の他人とのコミュニケーション方法は、手話と筆談です。
正直26年前(の日本)とあまり状況は変わっていないなと思いました。
この映画の主人公ルーベンは後天性なので、星の金貨の主人公と違って話すことはできます。
手話の欠点は、手話の理解できるもの同士でしか会話できないことです。
なんかずーっと流れで見てたら
(手話で話す相手と、会話並みのスピードでコミュニケーションしたいと思ったら、手話のできない人が手話を学ぶしかないんだな)
と思ってしまった。
さらに、
(こんなにスマホが発達している時代だし、わたしなら筆談するよりLINEするな。漢字は書くのに時間がかかるし)
とも思った。
こういうソフトも知ってたら使えるかな、
とか。
主人公を互助コミュニティーに入れたのは正しかったのかとか、などとずっと、ずっと考えてる。
なので、今回のわたしのこの考えが正解なのか、間違っているかなどということは置いておいて、いろいろと『人に考えさせる力がある作品』だったことは間違いないと思います。
ところで、サブタイトルの ~聞こえるということ~ は原題にはないんです。
どちらかというと ~聞こえないということ~ のほうが、内容的に正しいと個人的には思います。
聞こえないことを描くことで、聞こえるということがどういうことなのかを現したという意味だと言われれば(うん、まぁ、わからなくはないけど)っていう感じになる感じ(笑)
サウンド・オブ・メタルだと内容が伝わりづらいと判断したのかもしれないけど、そんな映画のタイトルたくさんあるわけだからわざわざ邦題つけなくてもよかったんじゃとは思いました。
最後、余談ですがアカデミー賞はコロナの影響もあって配信作品がないと成立しない賞になりましたね。
劇場に行かなくてもクオリティーの高い作品を観られるということが嬉しい反面、少し淋しい気もする。
アカデミー賞の賞自体は商業的な策略やポリコレなどいろいろ問題はありますが、日本の直木賞や芥川賞みたいにならないでほしい。
せめてわたしが生きている間は、輝かしい賞として見ていきたいです。
それでは、また。
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