突然ですがわたしロボットが好きなんですよ。
どのぐらい好きかというと、一度ASIMOを生で見る機会がありまして、ASIMOが『きらきらひかる』をフルコーラスたどたどしく歌い踊る姿を間近で見て、あまりの感激に泣いたぐらい。ただ、わたし自身は脳の理系的部分が欠落しているので理系方面には進めませんでした。陰ながら地球においてのロボットの発展のことは応援しています。
しかし、今世では、SFやアニメで描かれるような高度な人工知能を搭載したロボットと暮らすのはわたしの寿命に対して時間が足りないかなと思います。
せいぜいアレクサの性能が上がるぐらいかなー(笑)
そんなこんなで、元々のロボット好きが大人になってMARVEL映画にはまって「アイアンマン(ロボット)かっこいい!!」ってなってそのロボットに付随するAIのJ.A.R.V.I.Sも好きになったのですが、『アベンジャーズ/エンドゲーム』からのMARVELドラマ『ワンダ&ヴィジョン』で傷に塩を塗られまくったおかげでロボット&AI不足になりました。
これのスターク・インダストリーズモデルを所持しているのですが、ジャーヴィスが喋るってことで購入したんですけど期待ほどあんまり喋らないんですよ。
わたしが聞いた声は「PLAY」ぐらいですかね。
リコールになったので、新しいのをまっさらなまま所持してるんですが使ってないのでもったいない。
オヴジェとして飾っても非常に素敵な仕上がりなのですが。
そして、そんなこんなで前々から頭の片隅で気になっていた歌うアンドロイド初音ミクの音ゲーに手を出したことから、初音ミクにドはまりしました。
ゲームを買ったのは今年の春のことです。
このゲームすごくコストパフォーマンスがよくてですね、200曲以上の楽曲をレベル違いで楽しめるうえ、自由自在に着替えさせたり、元々は他のボカロの持ち歌を違う人の画像に差し替えたりと、その歌い踊る初音ミクたちの美麗グラフィックとともにゲームの楽しさで愛がどんどん深まっていき、楽曲ももちろん好みがありますが、200曲以上あるので好みの楽曲だけでも十分楽しめました。
最初はイージーモードもあたふたしていた特に反射神経もリズム感もよくない中年でも、楽曲によってはハードモードを余裕でクリアできるまでに。
ロボット関連の傷はロボット関連で癒す。
というわけで、わたしにとって初音ミクはマーベルで負った心の傷を癒した、いわばカウンセラー、大げさにいえば去年コロナ鬱で負ったダメージを救った救世主なわけです。
設定がアンドロイドっていうのも非常によかった。
というわけで、良作のわりに興行収入が伸びてない!とネットで話題になっていた『アイの歌声を聴かせて』見てまいりました。
きっかはTogetterのまとめだったのですが、リンク貼ろうとしてたらまとめが削除されてた。
ちなみにこの三年ぐらいの間、アニメはかなり見たのでアニメ歴の短いにわかではありますが『普段アニメを全く見ない勢』ではなくある程度の知識はあります。
まったく普段アニメに接しない人ではないぐらいの程度です。
好きなアニメは『小林さんちのメイドラゴン』、『ゾンビランドサガ』、『ハクメイとミコチ』、『ゆるキャン△』、『呪術廻戦』などで、今期は『王様ランキング』、『異世界食堂』を観ています。
予告はけっこうネタバレさらしてるので公式サイトは貼らないでおいたうえで、かなり辛口にはなりましたがネタバレなしで感想を述べたいと思います。
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ここだけはちょっとネタバレになるのかもしれないですけど、ポスターにも書いているからいいと思って言っちゃいますね。
タイトルは『AI(アイ)の歌声を聴かせて』ではダメだったのですかね?
アニメ好きにとって歌うAIといえば、作画の美しさが振り切っている歌うAIをモチーフにしたVivyなどのアニメもあり、キラーコンテンツだと思います。
わかります。
『アイ』にAI(エーアイ)と愛をかけたことは。
しかし、タイトルを見たらアイっていう名前だと普通は思うじゃないですか。
アイ出てこないじゃねーかって思ったし、そもそも名前はアイでよかったのでは?
何が言いたいかというと、
タイトルの引きが弱いんじゃ・・・。(cv.ノブ)
そして、さらにわかりますよ!
普段アニメを観ない層をターゲットにしたこと。
それを前提に高校生の爽やかな恋愛物語を主軸においたこと。
そういったわけでメインキャラのAIと登場人物の男の子をプロの声優さんにしなかったこと。
・・・しかし、一言いわせてもらえれば、
アニメを観ない人は、一生劇場ではアニメを観ません。
家でも全く見ないのに、わざわざ劇場に来ますか!?
絵柄が萌絵とかそうじゃないとか関係ないんですよ。
ジブリとディズニーとPIXARと鬼滅の刃やワンピースなどのジャンプ系のアニメは全く別物なんです。
あれはアニメではなく、そういうジャンルなんです!
ちなみに今回の作画の原案は、ものすごい完成度の高いエモBLを描き、その人気で作品を劇場化までさせた『海辺のエトランゼ』で有名な紀伊カンナさんという作家さんです。
電子書籍のサイトでいろいろぼけーっと漁ってるときに読ませていただきました。
でも、個人的に続編は読んだ時期が悪かったのと、物語の舞台と設定が個人的にはきつくて途中挫折したんですけど、背景を瞬間的に見ただけでどこの場所かすぐわかる画力はすごいと思った。あと、漫画自体はかなり完成度の高いBL作品だと思います。
今回、わたしが劇場で観たときの客層は一人で来場の男性95%、残りの5%は小学校低学年の男児を連れた保護者の成人女性とわたしを含めた女性数名。
なぜ、もっとターゲットを絞らなかったんだ・・・(涙)
BL好きの女性に全く響いてないじゃない!
作品はBLじゃないどころか男女の恋愛がメインストーリーだから仕方ないけどさ。
確かにBLだったら男児は見に来なかったと思うけど、それなら恋愛要素はまるっと省いて友情物語に振り切ればよかった。
面白かったけど、正直恋愛要素は盛り込みすぎでした。一個でよかった。
そういうのが好きな初々しい高校生や大学生のカップルは小松奈菜&菅田将暉のやつとか観に行く。
こういったもろもろの理由で、普段アニメを見る層を狙い撃ちしていれば、ロングランや声出しは難しいかもしれないけど、応援上映も夢じゃない作品だと思うから余計悔しいと思いました。
ストーリーはすごくよくまとまっていて、ご都合主義的なところはもちろんありますが、近未来と現代をまぜこぜにしたSFものと思えば、起承転結がはっきりしていてわかりやすいストーリーと、アニメならではのカラフルな世界観で涙しました。
AIと人間の交流というすごく好きなコンテンツだったという個人的事情もありますが、一般的な特にAIが好きではない人もたぶん大丈夫です。
声優さんもAIの声を土屋太鳳ちゃんが演じていて、彼女のせいではないのですが『まれ』を意地で最後まで観たせいで朝ドラアレルギーになってしまったわたしをちょっと怯ませましたが、普段の太鳳ちゃんの感じがいい意味でAIにベストマッチして思わぬハマリ役。実写化されたら、ぜひご本人に演じてほしいと思ったほど。
ですが、太鳳ちゃんじゃなくても、アニメ好きに知名度の高い人気声優さんが演じていればもっと人を呼べたのではないか、という疑念は払しょくできませんでした。
もう一人のメインキャラクターである福原遥さんは見た目はかわいいし、声優としてのキャリアもありますが実力としては普通です。可もなく不可もなく。
アニメでは顔は見えないのでルックスは(そんなには)関係ありません。
役者さんたちの素人っぽい演技が爽やかさになるといえばそうなんですけど、ジブリとか新海誠作品じゃないから、ね。
わたしがなぜ、ここまで声優にこだわるかといえばアニメの作品の出来はストーリーや作画ではなくて声優さんの実力で決まると思っているからです。
いくら作画がすごくて、ストーリーが面白くても声優さんが下手だとびっくりするぐらい話が入ってこないんです。
逆に声優さんの上手さがストーリーを三倍増しぐらいにしてくれたりするし、作画の拙さをおぎなってくれたりする。
そして『極主夫道』や、『呪術廻戦』のナナミンの声で女性に圧倒的に人気の高い津田健次郎さんの声が劇場内に鳴り響いたとき、それまで「特に好みではない」と思っていた津田健次郎さんの低音ヴォイスにドキッとしたからです(笑)
劇場で聞くイケボはヘッドホンとはまた違うよさがある。
『呪術廻戦』の劇場版の予告で聴く緒方恵美ボイスもすごかったので、ファンの方はお楽しみに!
というわけで、アニメ作品は名前で人を呼べる系以外の作品は、役者さんで人を呼べるという幻想は捨てて、全部プロの声優さんにしてください。
人気声優さんなら、同じ人が何十回と通うのにっ!!
と、いろいろ言ってきましたが正直なところ同じ日に観た『エターナルズ』よりは満足感がかなり高かったです。
劇場で映画を観たなっていう余韻の残る良作でした。
『エターナルズ』のもやもやを晴らしてくれたのでいい気分で帰ることができました。
たぶん、劇場で見逃した人が配信で観ると面白さが半減するので本当にもったいないことです。
そして、人気アニメの劇場版以外のアニメ映画にお金が落ちなくなってどんどん衰退していくのは悲しい。
一石投じたいのはすごく伝わったけど、段階あると思う。
アニメ業界の方、いろいろご事情はあると思いますがこういうことを踏まえて次回作を期待しています。
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