Netflix『sense8』シーズン1第8話『人の本質は勇気の有無で決まる』感想です。
ヒンドゥー教の神様【ガネーシャ】といえば、昔流行った小説のような形態をとった、いわゆる自己啓発本『夢をかなえるゾウ』ですよね。
ベストセラーだし、ドラマ化もされたので、読んだ人も観た人も多いかと思います。
ダメダメサラリーマンの前に現れ、嘘か本当かわからないような話を交えつつ、社会人として全然なってない主人公を、基礎からしつけしていくガネーシャ。
内容的には、『成功した人が必ずやっている、たった15の習慣』(注:架空のタイトルです)的な電車内に貼ってある自己啓発本広告の本全てに書いてあるようなことばかりですが、わかりやすく面白おかしく書いてあるといった点で、メガヒット。
個人的には、自己啓発本を出版している著者自身も成功者であり、わたしとは住む世界が違う人だし、偉人の習慣なども成功者がやっているからその行動や発言が輝いてみえると思っているので、例えば『めがねたまごがやっている15の習慣』では、誰も興味ないどころか、わたし本人も興味がない(笑)
その行動をしたから成功者になったというよりは、元々成功者の素質があった人がたまたまそれをやっていたに過ぎないと思うし、そういう努力が全部見返りになって戻ってくる公平な世の中ではないと思っている・・けど、向上心を常に持つのはいいことだと思う。わたし自身は意識を高く持つのは無理なタイプなんで、自己啓発している人はむしろすごく偉いと思っています。
時間は有限だし、明日死ぬかもしれないから人生を有意義に使っていて、憧れます。本当です。
そして【ガネーシャ】さんという神様なんですけど。
前にも書いたのですがヒンドゥー教の神様の一人で、学問、商売繁盛(特に新規事業)、厄除けなどの神様なんですが、ガネーシャの頭が象なのは色々諸説あるのですが、元から頭が象なのではなく、そもそもは普通に首がついていた。
一番有名な説は、母親に頼まれて浴室の見張りをしていたガネーシャ。ガネーシャの父親シヴァがそこに現れ、中に入れろと言う。ガネーシャとシヴァはその段階で互いの親子関係を知らなかったため、ガネーシャは入室を拒否。シヴァを門前払いしたことでシヴァが激怒し、ガネーシャの首を切り落とし、遠くに放り投げた。後にガネーシャの母親に「あんたが首を切り落としたのは実の子」と言われ、首を探しに出かけるが見つからず、通りすがりの象の首を切り落とし、ガネーシャの体にくっつけたから・・という話なんですが、シヴァもシヴァの母親(パールヴァティ)も神様なんですよね。
ガネーシャ、めちゃくちゃかわいそうじゃないですか!?
意外と、神の世界も生々しい話多いけど、この話はちょっと・・。
でも、不遇な神さまのほうが庶民の話聞いてくれそうな気がちょっとするので、これはこれでいいのかもしれないとは思いましたが(笑)
第7話の感想はこちら
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※以下、ネタバレありのあらすじ及び感想です。
シーズン1第8話。 『We Will All Be Judged by the Courage of Our Hearts』
シカゴのウィルとアイスランドに帰ったライリーは、どんどん絆を深めるとともに愛情も芽生え始める。
ノミの手術を担当した医師のことを相変わらず調べるノミとアマニタ。
匿ってもらいっているアマニタの実家に、国の機関を名乗る団体が現れノミを引き渡すように言う。アマニタとアマニタの母が時間を稼いでいる間に、家を逃げ出すノミだが、追手に囲まれ絶体絶命になった時に次々に共鳴者が現れ、ノミを助ける。
ヴォルフガングの親友が襲われ、生死の境を彷徨うことになった。付き添ヴォルフガングの前にカーラが現れ、ヴォルフガングの友情物語を聞き、ヴォルフガングを慰める。
韓国のサンは、刑務所内に友達ができる。友達を守ったことでボスに目をつけられることになり、暴行されるが返り討ちにし独房に入れられる。
リトの家に居候していたダニエラの携帯電話がダニエラの元彼ホアキンに奪われ、リトと恋人のエルナンドの関係を理由に脅される。ダニエラがホアキンと交渉し秘密は守られることになり安心していたリトだったが、エルナンドはリトのダニエラに対する対応に不満を持っていた。
とうとう、『sense8』に接触してきた【ウィスパーズ】。
色々調べているうちに自分が何者かに命を狙われていると理解し、共鳴者たちのことも完全には理解できていないまでも、受け入れてきているノミ。
ノミの危機に、サンとウィルとヴァン・ダムが現れたシーンは壮観でした。
今回のエピソードは、一言でいえば
(こういうのが観たかったんだよーー。待たせすぎだからっ!!)
っていう、エピソード(笑)
アフリカの貧困地帯に住むヴァン・ダムが世界旅行を楽しんだり、色々な人に優しく明るく接している姿は観ているこちらもなんだか嬉しい。
母親との愛ある暮らしは不幸のどん底ではないと思うけど、問題が山積していてわたしだったら、押しつぶされそうな気持ちになるような状況だし。
頑張っている彼の人生に起きたギフトだと思ってくれているといいな。
アンジェリカがヴァン・ダムを選んだのには何か理由があると思うけど、これから、ギャングのボスのカバカの件で大変な目に遭いそうな時にみんなに優しくした分、メンバーが協力してくれるといい。
このドラマの素晴らしいところは『sense8』のメインメンバーに底意地の悪い人が居なく、基本、みんな善人なところです。
悪役もいまのところ、出番少ないし、そういうシーンこれからもたくさん観たいと思います。
今はとりあえず【ウィスパーズ】のターゲットになっているのはノミだけど、現実問題、抹殺ターゲットはメンバー全員なんでしょう?
とりあえず、共鳴者バレしているのが今のところノミだけってことで理解しているのですが。
ところで、みんなよりだいぶ共鳴が遅れているリトが、恋人のエルナンドに別れを告げられました。
この事案に関しては、ダニエラも悪いしリトカップルも悪い事案だと思うけど、結果的にダニエラは、リトに義理を立てて責任をとった。
エルナンドは、自分たちが巻き込まれた形とはいえダニエラに友情も感じていただろうし、自分の愛する人が保身に走ったことをどうしても許せなかった。
これはもう価値観の問題かなぁ。
あの2人は、ダニエラが現れなければ滞りなく続けられていた関係だと思うけど、リトがスターである限り、日陰の身であることをエルナンドは受け入れてリトと付き合っていたと思う。それは自分が受け入れられた問題だったけど、DV被害に遭っている友人を犠牲にしてまで守らなきゃいけない関係には妥協できなかったし、そんなリトと一緒にいるのも辛いと思っての決断だったんだろう。
『勝手に押しかけて居候していた女が元さやにおさまっただけ、こちらには関係ない』と思う人もいると思うから、どっちがどうとはいえない。
わたしがエルナンドだったら、リトの対応にショックは受けると思うけどかといって、スターのキャリアを捨てろとも言えないし、リトを放っておいて自分だけでダニエラを助ける力もないので偉そうなことは言えないから、自分を断罪するには、愛するリトに別れを告げる決断がやはり最良なんだろうなとは思った。
エルナンドと離れたことで、遅れをとっていた共鳴者との関係が深まる流れですよね。
どうでもいいけど、リトの出ている映画、超つまんなそう(笑)
あと、アイスランドに帰ったライリーにもまだ秘密ありそうですよね。
明かされてないけど、そっちも気になります。
というわけで、それではまたー。
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