HBO作品 『ビッグ・リトル・ライズ』(Big Little Lies)シーズン1感想です。
もーーー!
誰か『面白いから観た方がいい』ってなんでもっと早く教えてくれなかったのーーーっ!!(笑)
個人的には、すごーく気持ち悪くて、すごーく面白かったです。
特に最終話は秀逸。
脚本が非常に緻密で、うまいドラマだと思いました。
焦らされるのが大嫌いでテンポが悪いと秒でキレだすわたしを、こんなにも焦らしておきながら最後まで観させた力のある作品です。
さすが、ゴールデングローブ賞やらエミー賞やらを何冠もとるよな(詳しいことは、毎日外は暑いわ、中は寒いわで脳が働かないので割愛)って思いました。
この作品のジャケット、Amazonプライムビデオの画面でずっと見かけてはいたのですが、なかなか手の出なかったこちらのドラマをこうして観るきっかけになったのは『ゲーム・オブ・スローンズ』最終章です。
先日の、プライムデーの際に、Amazonプライムビデオの専門有料チャンネルである、【スターチャンネルEX】の無料体験期間のが、14日間から60日間に延長されるということで、ゲースロ最終章を無料でゆっくり観られるチャンスを逃す手はない、と登録したのですが、(ゲースロだけ観るのもったいないよな・・)っ貧乏性根性が働いてて、スタチャンEXで7月31日からシーズン2の配信が決まっていた、『ビッグ・リトル・ライズ』に手を出したという・・。
(注意:現在(2019年8月3日現在)は無料体験期間は14日間に戻されています)
そうった意味でも、『ゲーム・オブ・スローンズ』の影響は計り知れない。
しかし、蓋を開けてみると、『ビッグ・リトル・ライズ』シーズン2の配信は週1なので、無料期間の間に全話終わらないかもしれないという罠にまんまとかかってしまっています(笑)
計算すると、ギリギリいけそうなのですが見逃しが出るとヤバい。
そのため、シーズン2に手を出すかどうか今はまだ迷っている最中なのですが、とりあえずシーズン1は面白かったので、是非ともご紹介させてください。
一応、クリフハンガー的な感じの終わりではなく、きちんとシーズン1で着地はしてたと思います。
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~あらすじ~
その街に、シングルマザーのジェーン(シェイリーン・ウッドリー)が幼い息子一人と共に引っ越してきた。
小学校の入学式の日、ジェーンが息子のジギーを送迎している途中に、ジギーと同じ年の娘、クロエを送迎中のマデリン(リース・ウィザースプーン)が足を怪我しているのを助け、2人は友人になる。
マデリンには、親友のセレステ(ニコール・キッドマン)がいて、彼女にもクロエとジギーと同い年の双子の息子がいる。
入学式の顔合わせの日の放課後、会社経営を成功させているワーキングマザーのレナータの娘アマベラに首を絞められたあとがあり、アマベラを問い詰めたところジェーンの息子、ジギーを指差したことから、レナータとジェーンの間に軋轢が生まれる。
ジェーンには秘密があり、マデリンとセレステは家庭にそれぞれの事情を抱えているなか、その後行われた学校行事の寄付金集めのパーティーで殺人事件が起きる。
パーティーに参加していた学校生徒の保護者たちが警察に事情聴取を受ける。
彼らが語る街の人々の内情は本当なのか、嘘なのか。
被害者は誰なのか、そして犯人は誰なのか。
※変なサブタイトルついてるけど、音楽は非常によかったのでサントラはいいかもしれない。
ビッグ・リトル・ライズ〜セレブママたちの憂うつ〜(オリジナル・サウンドトラック) [Explicit]
- アーティスト: ヴァリアス・アーティスト
- 出版社/メーカー: ABKCO Music & Records
- 発売日: 2017/03/31
- メディア: MP3 ダウンロード
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ポスターも、三猿の『言わざる』みたいでパンチ効いてて好き。
このドラマは全く前情報なく観たんですが、 脚本の素晴らしさに加え、役をきっちりと演じる役者たちの素晴らしさに感動したんですよね。
決してブレない登場人物たち。
そして、ネタバレを最後まで踏まなかったわたしも含めて偉い(笑)
人って、いろんな顔を持っているじゃないですか。
このドラマにしても、女性たちは、母、妻、友人、社会人としての顔を使い分けるしそこに関係してくる、夫たちや子どもたち、周囲の人々も完璧なんですよね。
リアリティが凄すぎて、途中のエピソードで本当に気持ち悪くなってきて吐きそうになったりしてました。
このドラマの素晴らしいところは、日本のママ友ドラマにありがちなボスママを筆頭としたヒエラルキーを作る感じではなくて、よくよく観ていると、みんないい人なところなんですよね。基本的には。
夫婦で家庭を大事にして子供を愛している。
性格の悪い人はいるけど、それは人と人の相性とかの問題もあるし、嫉妬とか妬みとか偏見が入ると、他人を見る目って曇るじゃないですか。
あの家は裕福だからとか、美男美女夫婦で子どもも美形とか、逆に貧乏なシングルマザーだから、家庭環境が劣悪だろう・・とか。
わたしも偏見がゼロではないと思うので、わたしが事情聴取されたらああいうことになるだろうなっていうわが身を振り返る感じももちろんありましたし、事情聴取を受けている保護者たちが言う、メイン登場人物たちの人物像も全く嘘ではなくて”彼らの見た彼ら”なんです。
でも、こっちは実際はあの事件には関係なく客観的に観ているので、何が嘘か本当かわからなくなって混乱してくるところが非常に面白かった。
誰かの見ている誰かと、誰かの見ている誰かは、同一人物なのに全くの別人になりえるってところ。
中心人物のマデリンはエピソードを重ねるごとに好きになって、最終的にはすごく好きになってしまったんですけど(笑)
めちゃくちゃウザいんです。
しつこくて、思い込みが激しくて、視野が狭くおせっかいで。
周りにいたらトラブルメーカーになりえる人なんですけど、友人としては最高だなと思っていて。
『ビッグ・リトル・ライズ』ってタイトルなのに嘘がつけないタイプ。
ああいう、まっすぐな愛に溢れている人すごく好きですね。
そして、セレステを演じる泣く子も黙るニコール・キッドマンの演技、素晴らしい。
美しいだけじゃなくて、こんな内に秘めた役できるんだって感動したうえ、日本の貧相なおばさんであるわたしが、ニコール・キッドマンに対してイライラすることがあるなんて思いもしなかったわ(笑)
この作品のニコール・キッドマンを是非、たくさんの人に観てほしい。
結果、ニコール・キッドマンも大好きになってしまった。
それぞれの夫たちを演じる役者さんたちも素晴らしくて、超リアル。
最初はマデリンの夫のエドが一番いいと思っていたんですけど、だんだんなんとなく嫌になってきて、最終的にはレナータの夫が一番マシだと思っていました。
まだ未見の方がどんな感想を持つのか楽しみだし、見た人たちとこの点については是非とも膝を突き合わせて話し合いたいところですね(笑)
子役たちもあの幼さで自分たちのキャラをきっちり演じていて、すごいなーと感心するばかり。
そして、最終話の最後の最後までどうなるかわからなかったことがすごかった。
最終話は面白すぎてずっと目が離せなくて、オチにびっくりしすぎて「ギャーッ!?」って声に出ました。
一応色々と予測はしていたけど、意外な結末すぎて驚きと疑問が混在。
わたしの想像力の限界値をはるかに超えてきましたね(笑)
そんな終わりだったにも関わらず、一応シーズン1で終わってもよかったかなって終わりだったと思うんです。
あれはあれで、よくまとまっていた最後だったと思うのですが、シーズン2の配信が始まり、そこにはハリウッド界の御大、メリル・ストリープが降臨ということで、ドラマにメリル・ストリープが出るなんて時代も変わったなと思うとともに、女優対決の火花も散るし、どんな展開になるのか楽しみですね。
誰か、メリル・ストリープにストーリー的にも存在感的にも勝てる人がいない気がして心配。
冒頭では『シーズン2を見るのをまだ迷っている』とかほざいていましたが、”観ない”という選択肢はどう考えてもありえない感じに書いているうちになってきている(笑)
女同士のやり取りのドラマ、やっぱり面白いなー。
ちなみに、わたしはあの中ではボニーみたいな人がめちゃくちゃ苦手です(笑)
あ!
シーズン1未見の人は、シーズン2のポスターとかも観ないほうがいいし、検索とかもしないほうがいいです。
というわけで、それではまた。
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