シカゴのレストランを舞台にしたドラマ。一流シェフのファミリーレストラン(THE BEAR)。
1か月ぐらい時間がかかりましたが全10話なんとか完走しました。
シカゴでビーフサンドの庶民的なお店を切り盛りしていた兄のマイケルの死によりニューヨークでフレンチ(?)シェフをしていた弟カルメンが帰郷。
その店を引き継ぐ物語も紆余曲折を経てシーズン3になり舞台は高級レストランに。
過去記事にも書いたと思うんですが、邦題がますますドラマの内容と遠ざかってきていますね!
まぁ、元々ファミリーレストランっていう感じの店でもなかったわけではあるんですけどタイトルをブログやX(Twitter)に書くたびに違和感がある。
見たことない人は(ほっこりドラマが人気が出てシーズン3まで更新したんだなぁ)と1割ぐらいなんとなく合ってる(9割は間違い)感想を抱く感じかもしれない。
最新のエミー賞はアメリカ製作の日本時代劇、真田広之主演の『SHOGUN』がかなり席巻していて話題ですが、コメディー部門ではシーズン2でノミネートされているこちらの作品もかなり有力ですね。
両方FXの作品だし『SHOGUN』は現在作品賞の可能性が最も高いので、ディズニープラスも盛り上がってるんじゃないでしょうか。
アメリカ製作とはいえ、日本人の役者さんが主演賞を取ったりすればかなり画期的ですよねー。希望。
邦題にもコメディー部門にも相変わらず納得はしていないのですが『BEAR』の受賞数も気になります!
今回のシーズンは全体的に店が広くなったこともあったのかうるさい感じがシーズン1や2に比べて減っていて静かに感じました。
なんていうかこう気持ち的なうるささみたいなものはあったけど集まってワーッみたいなものが少なかったので。
うるさいのも好きだけど、わたしは今回みたいな感じも好きかなぁ。
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X(Twitter)での評判通り、わたしも6話と8話が神回だったと思います。
6話はねー、本当に沁みました。
ティナはもともと終始うるさい本作の中でもそんなに喋る方じゃないキャラクターで、彼女の内から来る感情みたいなものを感じとってしんみりすることが多かったから大好きでした。
今回は本当に彼女を演じるライザ・コロン=ザヤスの微妙な感情表現の上手さ。
良かったです。
目の演技がすごくいいよね。
夫はいい人だけどティナに比べて楽天家なタイプ。
神経質で真面目なティナ。
ただただその時その時を一生懸命生きてきただけだったのに、一体今までの人生の何がいけなかったのかと多くを語らずとも絶望する姿にわたし自身の人生も重なって見えました。
感情を爆発させるタイプではないティナが満身創痍でお店のドアを開いた瞬間の雑然とした生命力溢れる店内の温かさで涙腺が崩壊しました。
マイケルの人としての温かさが店内に充満してる感じ。
その後の展開も含めて人生の難しさと突然訪れる人生の転機がこめられた一話でした。
本当にこのドラマは社会の末端で懸命に生きている人を見つめているドラマだなぁと思ってて。
頑張ってるって知ってるよ、応援してるよって励ましてもらえた気持ちにもなったし素晴らしい人間ドラマでした。
そして、8話。
わたしは情緒不安定な母がいる家庭に育った長女だったため私情を挟まずには観ることができなかったので、客観的な感想は抱けないというかそもそもドラマや映画に客観的な感想は必要ないと思っているので思ったままそのまま書きます。
お店で破水したあと自力で病院に行こうとして渋滞にはまったシュガーを見て(すごいわかるな・・・)ってちょっと泣きそうになったんですよね。
人に頼ることが出来なかった生育環境で育っていると、ピンチな時にこそ自力でなんとかしようと意地を張ってしまうことがある。
頼り方がわからないし、頼ったあとの傷つく自分を想像して自分でなんとかしたほうが手っ取り早いなって思っちゃう。
無駄に責任感も強いし。
そして、本当にいよいよ一人じゃどうしようもなくやばくなった時に呼ばざるを得なかったのが一番助けを乞いたくなかったお母さん(涙)
なんだろう、自分の母もそうだしこのお母さんもそうだしわかるんだよね。
愛情が子供にないってわけじゃないってこと。
後悔してることがあるのも嘘じゃないと思う。
ただ、シュガーの気持ちを全部はわかってないし、いざという時は自分を最優先しちゃって子どもとの気持ち的な溝が出来ちゃうことを繰り返してきた。
そして、このお母さんもこの時は反省もしたけど、たぶんまたワーッてなった時はシュガーを昔と同じように傷つける。
なので、前も言ったかもしれないけどそうなったときにピートの存在と懐の広さはすごく大事だし、シュガーがピートを伴侶に選んだ気持ちが本当によくわかる。
よくこういう二人にしたなって思った。
そういう過去だけじゃなくて赤ちゃんも含めて未来を希望として描いてるのがグッと来ました。
この2話以外でもシドニーのこととかカーミーの変化とか、恩人シェフの引退とか。
オリビア・コールマンの静かな演技もよかったよねぇ。
なんかこう今までのシェフ人生が見えた。
久々に情緒的な欧米ドラマ見たけど、相変わらず観たことを後悔させない出来はさすがでした。
記事を書きながらシーンを思い出して涙が出たの久しぶりです。
個人的には好きなシーズンでした。
今後世間に見つかってしまうカーミーと『BEAR』の面々がどうなるのかシーズン3も楽しみです。
今回は下書きに途中まで記事を書いて保存して放置して忘れていたのを再編集したのでいつにも増してとりとめもなくてごめんなさい。
というわけで、それでは、また。
※こっちも観たい。
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