わたしがとっても大切に思っている映画『ボーイズ・オン・ザ・サイド』をレビューします。
色々な意味で名作だと思っているのですが、その意味も併せて紹介していきますね。
脈絡もあまりなく、作品に対しての雑感をつらつらと書いていきます。
ネタバレは極力なしでお送りします。
こちらの作品は1995年の映画で、今から22年前のものとなります。
初見の時は、ウーピー・ゴールドバーグとドリュー・バリモアが好きなので観ました。
みなさんは好きですか?ウーピーとバリモア。わたしは二人とも大好きです。
ウーピーは『天使にラブ・ソングを』が当たり役ですが、この作品は比較的シリアスな役です。
バリモアはとにかく顔が好きです。笑顔が可愛い。
ラブ・コメ作品は何個も観たなー。『50回目のファースト・キス』とか他もろもろ。
この2名ともう一人の女性3名での前半ロードムービー、後半は友情物語という感じです。
ロードムービーっていいですよね。
特に広大な田舎道を走る車を俯瞰で撮影してる画がすごく好き。
観ていると、わたしもアメリカをドライブしたいとすごく思います。
映画好きとしては途中立ち寄るダイナーで食べる美味しくなさそうな食事や、ガソリンスタンド、ちょっと嗅いだことのないニオイがしそうな田舎のモーテル宿泊も憧れ。
こちらの作品では、プールとミニゴルフがついてるモーテルが出てきます。
道沿いの安っぽいネオンと雑なデザインの看板がテンションあがります。
ちょっと話が逸れましたが、ここからは作品のストーリーのことに少し触れたいと思います。
ウーピー・ゴールドバーグ演じるのは、鳴かず飛ばずの売れない歌手ジェーン。
歌っていたクラブをクビになり、町を出ようとしていたところ、新聞でサンディエゴに行く車で同乗者を募集しているのを発見し、ロスに行くことにします。
ウーピーが演じていることで、破天荒な感じに見えるのですが、実際はすごく真面目な性格です。
サンディエゴに行く仲間を募集していたのは、元不動産業の会社員ロビンです。保守的な感じなんですが、そうでもない。病弱な不思議な女性。
そして、ジェーンとロビンが道中に立ち寄ることになるジェーンの友達、ホリーを演じるのはドリュー・バリモアです。
ニックという男性と同居しているのですが、DV男で共依存。この3名がそれぞれお互いに言えない秘密を抱えたまま、車でサンディエゴに向かうことになるのが冒頭です。
女性3名、人生にそれぞれつまずいています。
それでもたくましくなんとか生きようと、すれ違いもありつつお互い支え合う映画です。
内容は明るく楽しいという作品ではなくて、基本的にシリアスなものです。
血縁関係のないものが家族を築いていく話が大好きなのですが、それに近い感じです。
みんながそれぞれとても優しくて、最後は少し涙してしまうかもしれません。
ポリティカル・コレクトネスがいまほど叫ばれていない時代なので、今改めて観ると(そこまで言うか?)みたいな表現も多々あります。
でも、そういうやり取りが当たり前の時代だったのでしょう。
翻訳も直球でオブラートに包みません。
現代ではポリティカル・コレクトネスが行き過ぎている部分も、利用している人もいるかもしれませんが、これがあることによって社会的に働きやすかったり生きやすかったりする人が出ているのも事実。
どっちがいいとか悪いとかわたしには軽々しくは言えないですが、そういった意味でも、古い映画は辛辣なところがある分、ダイレクトに響きます。
最後にもう一つ、この映画の名作たる所以を紹介してまとめます。
この映画の素晴らしいところは、ストーリーもさることながら音楽がとても素晴らしいです。
様々な歌が作品中に流れるのですが、みんなすごくいいんですよ。
作品にすごく合っているし、特に必見なのはウーピーが歌うカーペンターズです。
ウーピーって『天使~』の時もそうだったけど、歌手の役けっこうあるじゃないですか。
プロに比べてすっごく上手いってわけじゃないけど、味のある歌い方で大好きです。
音楽で雰囲気も楽しんでほしい。
生きていくのがちょっと辛くて、自分だけが損してて不幸な気がしちゃう時って誰にでもあると思うのですが、そんなときにこの映画で必死にもがく彼女たちを見たら、何か心に響くものがあるかもしれません。
今自分の周りにいる人たちを少し大事に思えるかも。
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