皆さん、こんにちは。
また書くのが久々になってしまいましたが、自分なりに一区切りついたタイミングがやってきたので備忘録的にブログを書くことになりました。
1年前にこちらの下記記事関連の賞品で頂いたFODプレミアム1年分を丸々使い切っていったん解約させて頂きました。
最初は(わたしはFODで何を見たらいいのか・・・)と迷っていたFODプレミアム体験でしたが、各国のアジアBL作品を豊富に取り扱っているVODだったこともあって、色々さまよった結果アジアBL作品をひたすら観続ける1年になりました。
(ちなみにほかの賞品で頂いたAmazonギフト券1万円分は新しいfireタブレットの足しになりBL視聴に貢献、fireTVstickは急に壊れた前機のため大活躍)
結果FODと並行して加入していたU-NEXTやAmazonプライムビデオと合わせてかなりのアジアBL作品を観ることになり、”そこそこそのジャンルに詳しい人”ぐらいにはなったかなと思います。
わたしは作品を見て俳優さんにハマるタイプではないため、色々SNSを徘徊している時には、俳優さんにハマるタイプならもっといろいろと違う方面でも推し活なども楽しめたのかなと思っていてそこは非常に残念に思う部分ではありました。
顔もあまり覚えられないため、ちょっと間があくと他の作品に出ていた人と同じ人が演じていても覚えてないありさまで。
しかし、元々若い時分に推しが居た時でさえ推しが出ている作品もつまんなければ観ないとあっさり推しの出ている作品を捨てていたりしていたこともあり、好きな人とエンタメ作品を別物として考えるタイプなんだということが改めて浮き彫りになり自分なりの新発見でした。
映画やドラマを観て推しはできないというのがわかったというか。
最初は観た作品も少なかったためだいたいの作品名や内容は覚えていたのですが、正直似たようなストーリーの作品や、人気俳優やアーティストを起用している(?)ぼんやりしている内容の中身が薄い作品も多く、主に睡眠薬を飲んでから薬が効くまでのアイドルタイムとして観ていたこともあり「ドラマとしてこの作品はめちゃくちゃ面白かった!!」と思う大当たりの印象深い作品は体感的に全体の2割ぐらいかなと個人的には思っています。
でも、BLドラマの良さとしてある程度の設定が決まっているなかでの物語のためそこまで激しく新鮮味や面白さは感じないけど落ち着いた気持ちでゆったりとした凪のような精神状態で観ていられるという良さがあり、わたしの少し疲れていた心とそこがマッチしていたのが非常によかったです。そのため、大当たり2割なら大外れも2割という感じで残りの6割は普通に楽しめた感じです。
ドラマの内容云々よりも個人的には、物語の舞台となっている東アジア各国の文化に触れることができたのが一番わたしにとって意味のあった出来事だったかもしれません。そして、そこがすごく楽しいと思う部分でもありました。
こんなに東アジアの文化を考えたことは人生の中でもなかったしドラマを見て非常に勉強になったと共に日本も含めてアジア各国のBLを観たおかげで色々な意味での日本のダメなところや、同性同士の恋愛を扱っている作品のためジェンダーうんぬんに関しても世界基準で遅れをとっていると認めざるを得ない日本の人権や差別問題などたくさんのことを考えるきっかけにもなり、おこがましくはあるのですが人として成長した部分も少しはあったのかなと思います。
逆に、副産物としてアジア諸国への解像度が上がって電車に乗ってる人がどこの国の人かなどがわかるようになったり、取引先の日本以外のアジア系の方、インバウンドで日本に来てる旅行者、移住などで日本で働いているアジアの方などへの心理的なハードル(異国の人という文化の違いへのビビり、日本語があまり通じないなど)が下がり勝手に距離感を縮めることにもなったため、元々の人間への不寛容さを異国から来ている外国人にも発揮してしまいナチュラルに強気な物言いになってしまうことは弊害だったかなとは思いますが、よく言えば気を遣わずにすんでいてすごくな気持ちで接することができるようになりました。
1年間、各国のアジアBLを観ていたのですが、
主に、
・韓国
・タイ
・台湾
・日本
そして数は少ないけど、
・フィリピン
の5か国を中心に観ていました。
そのほかにベトナムも一個は観たかも。
中国は何個か作品はあったような気はするのですが、ちょっと合わなかったような気がしてやめてから観てないのと、ほとんどがブロマンスなので外していました。
でも、これから『陳情令』(長いのと最初の数話が意味わからずいったん挫折している)を観ようかなとちらっと思ってはいるのですがひとまず上記5か国の作品を見た所感を後半で書いていきたいと思います。
そこまで各国の事情に詳しくはないので、あくまで作品を観た個人の感想だということはご了承ください。
※実写BLはU-NEXTもかなり豊富に展開されています
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圧倒的な多幸感。とにかく幸せいっぱい。同性婚可能な国【台湾】
1年観た中で「やっぱり台湾BLが一番好きだな」と改めて思っていました。
最初に観たタイBLでうまくハマれなかったわたしをBL沼に突き落としたのが台湾BLだったこともあり信頼感もあったと思う。
作品数がそこまで多くないため何かあった時(大外れ、アンハッピーエンドを引いたときのやり直しなど)の最後の砦にとっといていたのが台湾作品で、これはBL見始めた初期から終始変わらなかったので台湾作品がやっぱり好きだったんだろうと思う。
各国の中で一番作品の雰囲気がほんわかしているのが台湾で、寝る前に見るのに本当にやさしい気持ちになれたところが一番好きだった。
これはわたしの個人的な好みで、王道でシンプルなストーリーでハッピーエンドが好きという好みによるものも大きかったと思うけど、仕事、勉強などとにかく真面目で、恋愛にももちろん真剣で真面目なところも性に合った。
当て馬展開もそんなに好きじゃないほどの王道好きのわたしにピッタリハマった。
くっついたあとも幸せオーラ全開(笑)
だいたい俺様ツンデレがピュアの存在で心がほどけていく展開。
かっこいい系と可愛い系という感じが多いかな。
ただ、恋愛に真剣なためR18も真剣に取り組んでいるきらいがあり最初は慣れておらず驚いたけどさすがにもう慣れました。
家人にちょっとその旨を相談したところ「愛がある二人で付き合い立てなら当然のことだから真面目にそこも描かれている。問題なし」との力強い助言を得て、そうか、そうだよな。付き合い立てほやほやなら当然だよなと腑に落ちてそれから大丈夫になった(笑)
一番最近見た台湾BL「You Are Mine」はまさに台湾BLの王道中の王道でした。
※見た目のすこぶるいいハイスペック俺様社長がピュアピュア新入社員に心惹かれる2023年の作品「You Are Mine」の予告をご覧ください。
※ちなみに上記作品はR18にはそこまで真剣に取り組んでおらずR15ぐらいなので大人が観るには全く問題ございません。初心者でも大丈夫です。
台湾のBLの特徴としてわたしが学んだことは、
・好きな人には朝食を差し入れして食べさせる
・野菜や果物を食べさせようとする
・薬を忌避する傾向がある
・不眠がけっこう問題視されている
という、大事な人には健康であってほしいと気遣う傾向があります。
これらの特徴は上記サムネの作品「You Are Mine」にほぼ入っていました(笑)
大事な人に健康であってほしいのは世界共通事項だと思うのですがあえてそこを恋愛関係になる前段階から、健康への気遣いをどの作品でも見せるということに優しさが溢れている感じがして好きです。
あとは、作品の雰囲気が優しいのでギャップで驚いた家父長制。
台湾とタイは家族に恋人をすぐさま紹介するので家族問題で二人の関係もこじれがちな展開が多かったです。
家族の結びつきが強く、特に父親の立場が強いため男子である息子に対する当たりが特に厳しいので、普段からの教育も厳しいけど恋人が男性だと知って折檻されているのを見ることもよくありました。
膝立ち正座のまま徹夜とかむち打ちとか・・・。
どのアジアでも父親の権力は強いけど、台湾には歯向かえない絶対権力を感じてましたね。
ここは意外にも韓国以上かも。
ただ、台湾で同性婚が法制化されたのが2019年。
そこから5年経過しているので、最近の作品では最初は怒っても認める親が多くなってきた。
あと法的に結婚できるのやっぱり強い。
体じゃないプロポーズ、結婚、結婚式、結婚生活、離婚危機まで描ける。
きちんとした将来を見据えた物語に現実味が帯びる。
見てる方も気持ちが引き締まるし、心の底から祝福の気持ちがわくというのも台湾BLの好きなところでした。
台湾BL大好きなので、日本で観られる作品がもっと増えるといいなと思います。
親日台湾が日本の文化をドラマに織り交ぜてくれるのも嬉しいのでもっと観たいです。
今までのカップルの結婚その後みたいな作品がそろそろあってもいいかなー。
よろしくお願いします!
宗教観が壁。まだまだ向かい風が強い【フィリピン】
観たのが少なくて書こうかどうしようか迷ったんだけど、ほかの国との対比で必要な気がしたので書きます。
わたしが初めてフィリピンBLを観たのはX(twitter)のフォロワーさんきっかけで「Hello Stranger」という作品でした。
コロナの自粛期間の学生二人のお話で、すっごい可愛らしいお話で切なくて最終話で泣いたというこれだけの本数のBLを観ても泣いたのは数本なので希少性が高い自信を持ってお勧めできるBL作品で、続編が映画化されてずっと観たいと思ってる作品なんですけど。(なかなか日本で配信されない)
ちょっと、Netflixの「Heart Stopper」にタイトルも作品の雰囲気も似ています。
※わたしが観た時はAmazon観放題だったのですが、今はレンタルになってしまっていました。
※伊藤●明に思っているより似ているメインキャラクター
で、この作品がすごくよかったので、その後何本か観たのですが演出や脚本はすっごくいいのになんとなくフィリピン作品からは社会に受け入れられない厳しさみたいなものがすごく感じられる。
恋する段階とかはすごく自然でかわいらしい感じで友達とかも応援してくれてるのに最後あたりになるとそこはかとなく漂う絶望感というか。
ちなみに両想いなのに一人が自分の気持ちをどうしても認められないままエンディングを迎えた作品もあった・・・。
上記作品も続編を観てないので絶望的になってたらどうしようと思うほどで。
何故作品から悲壮感が漂うのかちょっと調べてみたら、フィリピンの公用語は英語。
スペイン植民地時代も日本占領時代もあったのに、アメリカ統治の名残から独立後も公用語は英語で、ドラマでもフィリピン語(タガログ語?)交じりの英語で会話が繰り広げられています。
そして、宗教はマゼラン時代のスペイン植民地時代にカトリックが広まってなんと8割以上が敬虔なキリスト教のカトリックだそうで、なるほどと腑に落ちたわけです。
海外ドラマや洋画をずっと見てきたものとしては宗教の問題はわかる。
島国で国民のほとんどがカトリックとなると、想像しただけで息苦しさを覚える。
なかなか厳しい。
ハリウッドも字幕なしで観る国だし、映像作品のクオリティーは高いけどBLと社会問題は切っても切り離せない。
頑張ってほしい。フィリピンBL応援してます。
意識のアップデートと作品のクオリティーの成長速度が凄まじいタイ
実写BLというとタイをイメージされる方も多いのではないでしょうか。
作品数圧倒的なタイBLで、わたしが最初に手を出したBLもタイでした。
超有名作品「2gether」です。
正直なところ、最初は全然ノリについていけなくて。
ただ、初めてなのに選り好みしちゃいけないと思って、最後のMOVIEまで全部観た(笑)
※とにかく顔がいいっていうので最後まで観た2gether
顔がいいのはわかったけど、タイのドラマのノリについていけなくて無理かもしれないと思った。でも、なぜかここで諦めるのは違う気がして台湾とか韓国とか観て、最終的に見尽くして、色々見たからいけると思ってタイに戻ってきました。
「2gether」は2020年の作品なんですが、新しめの作品を見たらすごく進化してた。
わずか数年ですが、3~4年前と最近の作品での違いが「社会問題を意識してる」ってことでした。
明らかに男性カップルの描き方が昔と変わっていたのと、見ている視聴者の女性へ向けてのメッセージ性とか(性教育的なこととかジェンダー差別的なことのメッセージ性が多かったかな)。
タイは今少子化も深刻らしいので、そういうジェンダー意識の問題や社会進出的なことも進んでるのかなとも思った。
ところで、こちらは2019年の作品。タイでの人気BL『ターン×タイプ』。
序盤のど直球のゲイ差別と割と過激な表現で心が折れて2度挫折しているけど、今3度目の正直をしています。(現在Amazonプライム見放題)
ちょっとネタバレにはなってしまいますが、こちらの上記作品では酔って寝ている人の寝こみを襲ったと言われても仕方のない同意のないシーンがあるのですが、最近観た作品では、ちょっと手を触る段階、もちろんその後のどの行為にもしつこいぐらいに相手の同意を取ることが盛り込まれていたり、嫌だったら断っていい、同意なく色々してくる男はク●みたいな超ド級の直球メッセージがドラマに差し込まれていたりする。
たった数年でここまで変わるのかという驚きもあったけど、もうそういう時代なんだと自分の頭をガツンとやられた気持ちでもありました。
タイはアジアの中で台湾に続いての同性婚の合法化が今大本命なので最近の作品にも真剣みがある。
そう。タイドラマの好きなところは視聴者を絶対バカにしてない感じがするところなんだよな。
多少強引な脚本や、絶対このシーン入れたかったんだろうなっていう唐突なシーンとかがあったり、さらには大人の事情の謎商品紹介(美容マスク、日焼け止め、サプリメント、お菓子など)があったりして笑うんだけど、作品に対しての誠実さみたいなものが常に作品から漏れ出ている感じというか、上から目線さを全く感じないところがタイBLの特徴かもしれない。
例えばお決まりのシーンとかも「こういうシーン好きでしょ? わかる。わたしも大好きなのっ!!」っていう感情が画面から伝わってきて、BL仲間とキャーキャー言いながらBL観ている気になるところが好き(笑)
タイはね、好きな人に海老を取り分けたり皮をむいてあげたり、台湾と一緒で朝食を差し入れたりします。
タイ人に海老をもらったら愛されている証拠です(笑)
最初は全く言語に感じなかったタイ語も耳に心地よくなってきて、タイBLに最初はなかなかハマれなかったけど今はすごいタイBLというジャンルとして好きです。
まだ日本で配信されてない良作もたくさんありそうなので、今後のVODにタイ作品の誘致を頑張ってもらいたいと思います。
結婚が合法化されたらどんなドラマが生まれるのか、エンタメの魅せ方としても急成長を続けているタイに注目だし、非常に楽しみです。
~前編まとめ~
長くなりすぎて、全部書くと軽く一万字を超えてきそうなのでここでいったんまとめに入りたいと思います。
台湾、フィリピン、タイと書いてきたわけですがいかがでしたでしょうか。
わたしは日本配信されてない作品は観てないし、楽天TVなどでレンタルもしてないので、マニアックな作品は観られてないのが残念ですがそれでも1年見続けられるだけのボリュームはありました。
これからBL視聴をはじめる方にお勧めなのは、前述の通りの理由で「なんでもいいからとにかく制作年が新しい最近の作品から観る」のを強くお勧めしたいです。
実写BLジャンルはまだまだ発展中のジャンルで、社会の意識のアップデートに併せて柔軟にスタイルを変えてきています。
社会の意識ももちろん日々アップデートされているし、そういうことを吸収しつつ日進月歩していっているジャンルだと思う。
作品としても明らかに新しい方が面白いしクオリティーも高いし、役者さんの本気度も上がってきております。
正直古い作品だと(こいつ、BLなんてほんとはやりたくないんだよって思いながら演技してるな。BL観てる人を馬鹿にしてるだろ)というようなのを出してしまっている役者さんもおり、わたしは「そんなんだったら、俳優なんてやめちまえ!」と未だに許してないのですが、初手で古い作品の古い過激な表現やそういうやる気のない演技に触れてショックを受けてこういう感じか・・・と思うと非常にもったいなかったりするので新しいのから古いのにさかのぼると安心して観られるし、古いのを見たときに(こういう感じだったのにああいう感じになるのか)という未来への安心感みたいなものが担保されると思うので、わたしは実際そういう感じになっておりそっちのほうが絶対いいと思う。
1年アジアBLを観続けたわたしを信じて最近の作品から観て!!
というわけで、
後編は
・脚本と演技力、そして豊富な資金力で作品を作る日本と文化が近い【韓国】
・玉石混淆。業界自体の意識の変革に今後期待【日本】
の韓国BL&日本BL二本立てでお届けする予定です。
それでは、また後編で。
※U-NEXTもBL視聴にはおすすめです
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