ネットフリックス・オリジナル作品『ザ・ポリティシャン』(The Politician)シーズン1第1話【夢に向かって】感想です。
【Politician=政治家】
ツイッターのフォロワーさんたちの間で、面白い!と盛り上がっていたので第1話を視聴。
もっと、ドタバタしているコメディかと思いきや、シュールで社会派な、ブラックジョーク色が強い作品でした。
これは、面白いです。
大人の政治家の選挙戦が舞台では生々しくなってしまうところを、セレブ高校生が”生徒会長”の座を目指すことで、独特な面白さを醸し出しています。
そもそも【生徒会長】という言葉を脳から引き出すのも久々すぎて倒れそうでしたが、英語で【生徒会長】は、head of the student council、または、president of the student council といいます。
大統領と同じ意味の【President】が単語に入っていて、なかなか感慨深いですね(笑)
そして、ただの高校生ではなく”セレブ高校生”なところもポイント。
コメディ作品でありながら、複雑な人間関係アリ、壮絶な選挙戦あり、社会問題ありで第1話から見応えがあったので、1話ごとじっくりレビューにして追うことにしました。
コメディドラマのレビューを1話、1話書くの初めてかもしれないです。
7歳の頃からの『将来大統領になる』という夢をかなえるべく、そのキャリア形成に必要な『高校の生徒会長』というポストを目指し、選挙戦に挑む、高校生男子、ペイトンを演じるのは、トニー賞俳優、ベン・プラット。
日本でもよくありますが、26歳で高校生役です。
わたしの中では、『ピッチ・パーフェクト』のベンジー(大学生)です。
(ベンジーのほうが、ベッカ(主人公)の彼氏(歌が上手い二枚目役)より歌上手いのに、何故こんな脇役なんだ・・)
と思っていたので、今回の主演により雪辱を果たせた気持ちだし、ファンサ? 的な感じで、無駄に長い歌シーンとかもありました(笑)
ポリティシャンで、ベン・プラットいいな!と思った方、ピッチパーフェクトの1&2も是非観てくださいね~。
彼の謎めいた母親役には、『アイアンマン』の妻、グィネス・パルトロー。
そして、監督にはNetflixと2018年から5年間3億ドル!(322億円)で独占契約を結んでいる、ライアン・マーフィーです。
代表作はテレビドラマ『Glee/グリー』、『アメリカン・ホラー・ストーリー』、映画では、ジュリア・ロバーツの『食べて、祈って、恋をして』などです。
高校生ものは、『13の理由』をつい最近まで観ていたんですけど、そっちは痛々しいまでの青春の複雑さが描かれていたのですが、こちらはセレブ高校ということもあり、現実感が薄いながらもリアルな選挙戦が繰り広げられていて、第1話から思わず、
(あーーーー! してやられたーーーーっ!!)
って思ったりしていたので、ハラハラして楽しいです。
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~あらすじ~
シーズン1第1話【夢に向かって】"Pilot"
ペイトンは7歳の頃から【アメリカ大統領になる】という夢を追っていた。
歴代大統領の伝記を読み込み、アメリカ大統領になるためのキャリアを目指し目標に向かって、まい進している高校生だった。
ペイトンは、資産家の息子として裕福な暮らしを送っているが、実子ではなく養子だった。
養母は、ペイトンの兄たちである実子の双子よりもペイトンに愛情を傾けており、そのことにより義兄弟と関係は芳しくない。
大統領を多く輩出しているハーバード大学に入学するのが、大統領への近道だと考えているペイトンは、ハーバードへの合格率を上げるため在学中に”生徒会長”になるべく立候補していたが、そこに強力な対抗馬が現れてしまう。
敵は学校の人気者リヴァーだったが、リヴァーとペイトンは複雑な関係にあった。
ペイトンの選挙戦を補佐するメンバーと共に、あらゆる手を使い票を獲得しようとするペイトン。
そんな選挙戦の最中思わぬ事件がペイトンを襲い、票を獲得するため副会長に勧誘してきたインフィニティーには秘密があることが判明した。
果たして、 ペイトンは選挙戦を勝ち抜き、無事生徒会長の椅子に座ることができるのか・・。
※以下、ネタバレありの感想です。
第1話から飛ばしていましたねー!
性に奔放すぎるぞ! 高校生(笑)
それにしても、ベン・プラットは、『ピッチ・パーフェクト』の時は、純朴で心優しい歌ウマ青年を演じていたのに、情緒不安定でありながら、目的のためには手段を選ばないサイコパス感アリの”政治家”高校生を難なく演じていますね。
顔がかっこよすぎない分、多彩な表情も見せてくれるし(メガネは超似合っていた)、ルックスで勝負してない(出来ない)ところがまた、クズなところもあるのに、ついついペイトンを応援してしまう自分が居た・・。
スピーチの上手さはさすがのトニー賞。
声が清々しいーーーー。
日本の政治家は、いい年して失言かポエムしか口にしないので、ちゃんとスピーチを勉強して、演技でもいいから心を込めて、嘘でもいいからちゃんとした発言をして国民を納得させてねじ伏せてほしい、と改めて思わずにいられない。
突っ込みどころを与えないでくれ。
しかし、ペイトン渾身の演技演説は天然の人たらしには叶わず、見目麗しいリヴァーにしてやられてしまったわけなんだけども。
そのシーンもリアリティがあって、面白かったですねー。
聴衆の意識がリヴァーに向かってしまったところで、(あ、これはダメだ・・・)って思ってしまった。
ペイトン自身は、ファーストレディー志望のガールフレンドとリヴァー、両方セ〇レだと思いきや、最後まで観たところによると、リヴァー君が本命だったようで・・。
ファーストレディー志望の子のことは、愛してるというより利用している感じだし、愛し合ってる相手を失ってしまったのはもったいなかったなー。
リヴァーは、ペイトンと争うのが嫌で愛を貫いて死んだぐらいだったし。
そして、リヴァーはアストリッドのことも同じぐらい愛していたんだろう。
でも、ペイトンはまだ若くて、愛より夢の方が大事だし、愛を信じてない感じだもんな。
さすがにコメディと聞いていたドラマの第1話で死人が出るとは思わなかったので驚きました。
アストリッドがペイトンに言っていた「あんたのせい」はその通りで。
ペイトンが、精神的に弱いリヴァーを追いつめてしまった。
だけど、ペイトンにとっては、高校時代の恋愛なんて踏み台にしちゃう感じだろうし、そういうメンタルで今後やっていってほしいと思います。
そして、亡き恋人の意志を継ぎリヴァーの女の恋人アストリッドの出馬という展開・・。
敵陣営に、元々の対立候補だったうえ死んでしまったリヴァーの恋人、という女性候補(美人)という劇的な背景を持っているアストリッドと、セクシャルマイノリティの女性というタッグを組まれてしまったペイトン陣営。
病気の女性を副会長候補にして同情票を稼ごうとしたペイトンにとっては最大のピンチが訪れたあげく、”彼女に浮気された男”というのは、インパクトがちょっと弱い。
ファーストレディー志望のルーシーも頑張ったけど1本取られた感ある。
更に、その”病気の女性”が病気ではなく、病気なフリして悪用していることを知ってしまったペイトンは、なんとしてもジャクソンさんとその孫インフィニティの秘密を守らなくてはいけなくなってしまった。
元々リヴァーに意思なんてなかったわけだから、生徒会長に立候補したのはアストリッドの野心なのかそれとも、ペイトンへの復讐なのか、いずれにしても燃えてるよね(笑)
ところで、アストリッドはあんなに乞われても、ベッドでの演技に拘ったのか・・。
演技じゃないって嘘つけばよかったのに。
思春期難しい、何考えてるかわかんない(笑)
というわけで、選挙戦、ものすごく面白いっす。
”戦”っていうぐらいだもんなー。
これから、お互いの財力を駆使したえげつないこともしそうだし、どんどん話が込み入ってくるんだろうなー。
投票権を持っている人側の心はちょっとしたことで変化するし、そこまで自分の1票に重みがあるとも感じていないと思うけど、その1票に自分の名前を記して投票してもらう側は、その1票が箱に入るまでなら、嘘、大げさ、紛らわしい、なんでもやるぞ!って感じだろうし。
いいぞ、どんどんやれ!(笑)
選挙事務所、わたしも入って策略練りたいなー。
噂の一つや二つバンバン流すし、弱み握るために尾行とかするよ。
人前で演説とかするの嫌だし、矢面には立ちたくないけど候補を当選させたい的な欲求はある。
戦国時代でいえば、軍師的な立場が好き。
候補がぐずついてたり、失敗したらマジでキレる(笑)
ところで、怪しい魅力を発揮しゴージャスで変わった洋服を着こなしている、実子より養子のペイトンを溺愛しているペイトンママの動向も気になるところですね。
ペイトンの双子の兄も同じく気になる。
え? 待って。顔同じに見える・・と思ったら居なくなっちゃったし、まだ、養父も出てきてないし。
グゥイネス・パルトローは、ペッパー(アイアンマンの妻)やっている時は、何故、この人が選ばれたんだ・・と常々思っていたけど、アイアンマンから離れて見ると非常に美しく感じます。
わたしは、家に何個もアイアンマンのフィギュアを飾っているぐらいのアイアンマン好きなんでね、そこは仕方ないと思う(笑)
ポリティシャンを視聴しながら、日本のことも含めアメリカの選挙のことを改めて楽しく学んでいけたらいいなーとも思っています。
それでは、『ザ・ポリティシャン』よろしくお願いします。
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