泣きたいときに定期的に観ている映画『サトラレ』をネタバレなしでご紹介します。
おばあちゃん子は絶対観たほうがいいし、おばあちゃん子じゃなくても観たほうがいいと思います。
ちなみにわたしは全くおばあちゃん子ではないです(笑)
サトラレ TRIBUTE to a SAD GENIUS [DVD]
- 出版社/メーカー: バップ
- 発売日: 2001/10/24
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 38回
- この商品を含むブログ (74件) を見る
皆さんは観たことありますか、サトラレ。2001年の作品です。
監督は踊る大捜査線シリーズで有名な本広克行で、脚本は相棒の脚本でも有名な戸田山雅司という豪華メンバー。
ストーリーは、
自分の考えていることが全て周囲の人の脳に声になって直接届いてしまうという特殊な能力を持つ人々通称サトラレを、国が保護し監視下に置いているという日本で、サトラレの一人である【症例7号】の里見健一という新人医師の青年の日常を追ったお話です。
国が税金をかけて監視し保護する理由は、サトラレの人々は例外なく天才で日本の文化の発展や経済に欠かせない人物であるという理由です。
原作が漫画なので設定が極端ではありますが、通常相手の思念が聞こえてくる特殊能力を持った人の話はよくあるけど、逆はあまりないので新鮮だし、映画を観てみるとなるほどなと思えることがたくさんあるので、そこまでありえない話とも思わずに観ることができると思います。
作品自体の雰囲気はコメディっていうほどではないですが、暗くもないです。
監督脚本の2名の有名作品、踊る大捜査線と相棒を足して二で割ったような感じ(笑)
どちらかというと踊る大捜査線寄り。
脚本も割としっかりとしているし、あと、テレビや映画業界がまだ今ほど不況ではなかった時代のようで、セットやロケにお金をかけている感じがすごく出ていて今さら観るとびっくりします。
作り手にまだ力があったのか、ごり押されている感じの人が出ていないタイプの作品で、キャラに合った配役で脇役も含めてみんな演技は上手な人ばかりです。
まだ今ほど名前が売れる前の松重豊さんが、ちょっと珍しい役で出演もしています。
主演は安藤政信です。最近は、あまりテレビや映画に出なくて残念。
彼の演技はもちろん秀逸で、ちょっと子供っぽいピュアな青年を演じきっていますが、この作品の主役は正直、主人公の里見健一の祖母キヨを演じる八千草薫だとわたしは思っています。
おばあちゃん役がもし違う人だったら、定期的に観て泣いたりはしていないと思います(笑)
主人公の里見健一は、3歳の時に飛行機事故に遭い両親を亡くしています。
本人がサトラレだったことから救助隊が気づいてくれて、ただ一人命が助かるのですが、
その健一を育て上げたのが祖母のキヨです。
法律では本人にサトラレだとは気づかせてしまったら犯罪ということになっています。当人がサトラレだと知ってしまった時のショックを考えると、そりゃそうだよなとは当然思うんですが、
息子夫婦(か娘夫婦)を亡くしたうえ、サトラレという特殊な子どもを育てることになって、そのことによる身内の心労や苦労は相当なものだったと思うし、映画でもそのことが少しですが描かれています。
そんなおばあちゃんのセリフ一言一言が、とにかく沁みる。
脚本もいいのかもしれないけど、独特のセリフ回し!すごい心にずしっと来る。
クライマックスに向けて祖母愛も爆発するに従い、わたしの涙腺も決壊。
たぶん、みんなわたしと違うところで泣いてると思うんですよね(笑)
わたしは八千草薫のおばあちゃんを観たくて観ていますが、八千草薫のことがないにしても、作品としても完成度が高い作品だと思うので、
興味のある方は一度観てみてください。
もし、自分がサトラレだったら。
かなり色々ヤバいと思います(笑)
<スポンサーリンク>