『ペーパー・ハウス』シーズン3第8話(最終話)『迷い道』感想です。
今回の英語原題は【Astray】です。
このAstray という単語は名詞ではなくて、副詞なんです。
※副詞:文の中でほかの言葉の意味をくわしく説明する語。
日本語の副詞は、【ゆっくり】、【きらきら】、【とても】など、数えきれないほどたくさんあり、副詞のあとに続く言葉を補足説明する言葉。
シンプルな例文としては、ゆっくり走る。きらきら輝く。とても大きい。などです。
Astrayの意味は、道に迷って、道を間違えて、方向を見失って、(人間としての)道を誤って、など。
英語なんで、副詞があとに来て、go astray(例:迷子になる)的に使う。
なんで今回の原題副詞に訳されたんだろうー。
気になるけど、解決できない(笑)
スペイン語の原題は、超調べたらやっと出てきて、【La deriva】で、意味は【漂流】、英語の名詞は【drift】なんだよねー。
実際問題、シーズン3最終話、(森で教授が)道に迷ってもいるし、銀行は作戦の方向性も見失ってるし、警察も強盗も人間としての道も誤ってるし、大漂流してるよね(笑)
なんで、こんなことになってしまったんだ・・。
ベルリンじゃないけど、【Chaos】(カオス)も大概な状態。
日本語として定着してきたカオスですけど、chaosの意味は、【無秩序】とか【大混乱】で、むしろそっちの方がこの状態を現している気がするので、タイトルは【カオス】にすればよかったと思う(笑)
もう、こうなってくると修復不可能だろう。
とは思うんだけど、そこを強引に持っていくのが『ペーパー・ハウス』で、そこが好きなところでもあるんだけど(笑)
第7話の感想はこちら
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~あらすじ(ネタバレあり)~
Season3 Episode 8 "Astray "
トーキョーは、リオに別れを告げられたことのショックをかき消すために銀行内にあった酒瓶を煽っていた。
泥酔したトーキョーは、金を溶かす作業を進めていたナイロビに絡む。
トーキョーを心配したナイロビはデンバーに彼女を作業場から引き離すように依頼するが、トーキョーはデンバーにも絡んでどうにもならない状態になっていた。
ラケルは潜伏していた農家の鶏小屋で、警察より先に住民に見つかり、銃をつきつけられる。
警察の懸賞金よりもっとお金を出すから助けてくれ、と住民と交渉するがなかなかうまくいかない。
そのうち鶏小屋は警察に包囲されてしまい、どうにもならなくなったラケル。
教授はラケルの窮状を知り、ラケルのところへ駆けつけようとするが無線からラケルを処刑する銃声が聞こえる。
警察はリオに埋め込まれたチップを利用されたことにより、強盗団が逃げたと勘違いする。しかし、警察が迎えうった先に居たのは赤い服を着せられたマルセイユのフェレットのソフィアだった。
強盗団に時間を稼がれたアリシアはピンポイントでナイロビを攻撃することにする。
ナイロビと息子の思い出のぬいぐるみを銀行前に置いて、強盗団に回収させぬいぐるみの中に入れていたスマホでナイロビと連絡を取る。
銀行前にナイロビの息子を連れて行き、窓のところに現れたナイロビを確認し銃で撃つ警察。ナイロビは重体になり、死を覚悟した彼女はメンバーに息子へのメッセージを託す。パレルモは、ナイロビの受けた攻撃を教授に連絡する。
ラケルとナイロビへの攻撃に冷静さを欠いた教授は、警察との全面戦争を宣言する。
ウェットスーツを胸下まで開けて酒瓶を持ちながら、ふらふら歩いてきたトーキョーを観た時(これから酔拳がはじまるのか・・?)と思ってしまった(笑)
作業場でマシンガンでもぶっ放すのかと思ったけど、実際は失恋でヤケ酒煽っている普通の女の子がぐずついてるってだけでしたが、もう本当に何回言わせるんだ。
・・・・後にしてくれっっ!!
強盗が終わった後だったら、失恋話をわたしが朝まで聞いてあげるから!!(本当はどうでもいいからものすごーく嫌だけど(笑))
人質の管理でもいいし、ナイロビの作業でもいいし、警察への威嚇でもいいから、今はちゃんと仕事してくれよー。
トーキョーの頼みでみんな楽しく暮らしていたところ、わざわざ集まって何か月も計画して練習して、命かけて強盗やってんだからさー。
って、デンバーが子どもを持って、だいぶまともなことを言うようになってるのには驚きを隠せないのですが、とうとう強盗団の内部からも「それをやるのは、後にしろ!」発言が・・もう末期だわ(笑)
そう。そして、そうなんだよね!
リオ、ちょっと偉そうすぎない?
彼をみんなが助けたのは当たり前じゃないし、リオ、前回の作戦の時、みんなを裏切っただろう?
なのに、みんな命がけで助けてくれたのに混乱を招くようなことすんなよっ!
トーキョーとずっと一緒にいたなら、何かが起きることはわかるだろうに。
逃走の時、トーキョーと一緒に逃げさせられたらまた元の木阿弥になっちゃうから仕方なかったのかもしれないけど、今さら計画の変更も間に合わないわけだし。
とりあえず、なにもかもはメンバーみんなの身の安全を確保してからだろう?
だから子どもは嫌い(笑)
そして、ラケルも教授にあまーいっっ!!
わたしなら前回のあの発言絶対許さない。
一生根に持つかもしれない。
ラケルはだからこその”元警察”なわけだし、他に人生の選択肢もないわけだから教授の謝罪や愛の言葉をそのまんま受け止めたい気持ちもわかる。
教授は現場のメンバーも敵であったラケルのことも見下してて、誰の事も信用してないのはうっすらわかってたけど、それでも口に出しはしなかったし、そういうダメなところも含めて【教授】だったけど、みんな教授のこと信じてついてきてくれて造幣局では犠牲になった人もいるし、今も命がけで戦ってるというのに、気持ちを言葉にしたことはどうしても許せん。
あと、ラケルは元ネゴシエーターなのに、農民も説得できず教授とチームを窮地に陥れた罪は重い。
だから木に上るようにと教授は言っていたではないか・・。
教授も、恋に惑わされて警察に騙されている場合ではない。
あと、ずーっと言いたかったんだけど、ラケルは鉛筆で髪の毛纏めるのは何かの願掛けなのかもしれないけど、成功しているところを一度も見たことないから、いい加減もうやめたほうがいいと思います。
あれをやられると、逆に(今から失敗するんだな・・)って反射的に思うようになってしまったよね。
『ペーパー・ハウス』自体、作戦が大成功すると言うより、数々のピンチを乗り越えていく話なわけだけど、ラケルは警察側だったので、強盗側をピンチに陥れなきゃいけなかったのに、あの纏め髪をやったところで、ダメだったわけじゃん。
あれから比べると、ごくごく普通のラケルが教授に負けるのは当然の結果だし、造幣局の時に彼女を投入していれば教授側が負けてたかもな・・。
リオへの拷問の様子を聞いたアリシア以外の警察官はドン引きしていたけど、アリシアはちょっと動揺はしていたけど、すぐ立ち直って鬼畜の所業だもん。
ナイロビの息子は将来、犯罪者とはいえ自分が苦労しないようにお金を送り続けていた母親が、強盗事件の際、成長した自分の姿を遠くからでも一目見たいと窓を覗いていたせいで、撃たれて死んだ(かもしれない)という話を誰かから聞くわけでしょう?
アリシア的にそういう今後のことは、強盗の息子だから関係ないってこと?
不安ながら窓を覗くナイロビが、息子を一目見れて喜びを隠しきれなかったシーンは演技がうまくてグッときたけど、窓を覗く際は仮面をしないと・・。
仮面していたら、多分撃たれることはなかったと思う。仮面していても見えたはずだよね?
警察だって覗いている人が人質なのかハッキリしなかったら撃てない。
人質にカメラをつけて覗かせているかもしれない可能性だって当然考えるし、むしろ、何故そうしなかったんだ!!
計画とかそういう以前の基本的ルールをしっかり叩き込んどけ。
造幣局事件では、ベルリンが最後死んだけど、『ペーパー・ハウス』は人気キャラを死なすスタンスなのですか?
ナイロビが一番真面目に強盗に取り組んでて、いつも仲間も大事にしてて、ナイロビが居なかったらここまで来れなかったのに、ナイロビがもしこのまま死んだら・・。
トーキョーとリオも一緒に死んでくれ。
ナイロビ姐さんだけが、犠牲になるのは納得がいかない。
ついでに教授も死んでくれてもいい。
一番報われないといけないのがナイロビであり、死んではダメなメンバーだ。。
つまるところ、このシーズン3のカオスなラストに、わたしは猛烈に腹が立っている。
何が戦争だよ! ふざけんなっ教授!!
失敗しながらも作戦を繰り返し、最後は鼻を明かすのがよかったんじゃん。
しかも、おまえ戦争の現場に参加しないだろ!!
教授をわたしに撃たせてくれっ! 頼むっっ。
ナイロビが死にそうなるまで追い詰められたのがどうしても許せないんだ(涙)
そして、最後の頼みの綱は、シーズン3ほとんど出番のなかったマルセイユさんになってしまったわけですが、マルセイユさんがどう動くのか、続編で期待したいし、造幣局の時と違って残っている人質には職員だけじゃなく、一般人も紛れているわけでしょう?
「人質さまの中にお医者様はいらっしゃいませんかー?」
をやりなさい!! そしてナイロビを助けて・・。
最後に、フェレットのソフィアにダリ衣裳を着せたのは可愛くはあったけど、あれを着せず(あの服にGPSを仕込んでいたのかもしれないが)もっとバレないようにしとけば、時間稼げたんじゃないの? そして、ちゃんとマルセイユさんのところにソフィアが帰るようにしてくださいね!!
というわけで、シーズン4のレビューでまたお会いしたいと思います。
その時に、スペイン銀行襲撃編の総評も併せてお送りしたいと思います。
というわけで、Hasta pronto!(アスタ プロント)
(それでは、またー!)
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