『ペーパー・ハウス』シーズン4第3話『体の仕組み指南』感想です。
強盗中、もしくは拷問を受けた過去がなくても、睡眠中に少なくとも4回ぐらいは時計を見てしまう睡眠の質が悪いわたしです、こんにちは。
ところで、体の仕組み指南・・・ ってなに!?
え、今回そういう話だった?
確かに(かなり)眠くはあったけど、わたし、ちゃんて観てた!?
一応、英語タイトルは、"Anatomy Lesson"で、確かにAnatomyの辞書で一番先に来る意味は『解剖学、解剖分析』で、人気ドラマ『グレイズ・アナトミー』(未見)にも、~恋の解剖学~という、サブタイトルがつけられていました。
Anatomy of 〇〇 で、〇〇を分析するっていう意味なんですけど、単体だと、やっぱり人体の解剖が一番近い意味みたいなんですけど、前回のタイトルと間違ってない? って若干混乱してるんですけど、パレルモの人物像を掘り起こすことが、Anatomy Lesson だったんですかね?
ちなみに余談の余談になりますが、フィリピンのミンダナオ島のことについて、少し。
第二次世界大戦前はミンダナオ島の開拓に関わった多くの日本人がいて、今では大都市に発展にしたダバオの経済に貢献したものの、第二次世界大戦のおりに、多くの日本人も島で犠牲になったとのこと。
自分のルーツが日系だと知らないままのフィリピンの方も多くいそうです。
そして、過激派組織IS関連の問題(すみません、ざっくりはしょりました)で、戒厳令が2017年に敷かれていましたが、現在は解除。
コロナウイルスのことがなくても、ミンダナオ島は、一部地域が外務省発表で渡航中止勧告レベル3(どのような理由であれ渡航はしない)の地域がありますが、現在のダバオはフィリピンでも屈指の治安のよさとのことで、フィリピンというとセブ島などが観光では有名ですが、ミンダナオ島も素敵だなぁと思います。
知名度の問題で、日本人も少なそうだし。
昔、フィリピンはスペインの植民地だった、大都市は治安が戻っているものの、まだまだIS関連の問題があるということで、教授が家族の身を隠すには最適な場所だったのかもしれませんが、どうせならスペイン警察が簡単に介入できない国にするべきだったのでは?
コロナの件でうやむやになってるけど、某楽器のケースに入って海外逃亡した保釈中の犯罪者、未だに返してもらえてないじゃないですか。
そういうところ、相変わらずツメが甘いというか、そもそもSIMはちゃんと読み取れないようになってるか確認してくれよ・・。
わたしでもそのぐらいはやると思うし、だいたいやりっぱなしの失敗が多いんだよ・・。
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~あらすじ(ネタバレあり)~
Season4 Episode 3 "Lección de anatomía"
教授とマルセイユは、逃げるためにプールに飛び込んだ警察官、アントニャンサスを追い、ラケルが生きていることを確認する。
そのことを確認したあと、100万ユーロでこちら側に協力するよう要請をかける。
教授の頼みは、教授の時計をラケルに見せることだった。
頼みを引き受けたアントニャンサスだったが、なかなかラケルに近づけず時計を見せることはできなかった。
その間に、ラケルの元夫が率いる科学捜査犯が証拠品の中からSIMカードのかけらを取り出し、ラケルの母と娘がフィリピンのミンダナオ島にいることを突き止めてしまう。
DV歴のある元夫のところに娘が引き取られることを懸念したラケルは、娘を守るために司法取引に応じてしまいそうになるが、すんでのところでアントニャンサスが時計をラケルに見せることが出来る。
教授は、ラケルの救出作戦に煮詰まり、トーキョーにパレルモにSOSを出すように要求する。
トーキョーは固辞するが、教授の窮地を察して、パレルモにラケルの現状を知らせる。
そして、昏睡状態だったナイロビの容体に異変が訪れる。
エピソード2の感想はこちら
こんなに、ラケルのこと応援したの『ペーパー・ハウス』史上初めてだった!(笑)
妊婦刑事シエラのねちっこい取り調べに、女の意地を見せてくれると思ったラケルだったのに、だんだん弱気になってきたから必死に応援してしまった。
泣くな、ラケル!! 絶対泣くな!!
教授がメソメソしてるなか、ラケルが泣いたらもう終わりだ。
あんなドSサイコパス女の前で泣いたら終わりだ!
警察から強盗に人生を切り替えた意地を見せろっ!
っていう心境になってしまい、結果的には間に合ってセーフだったけど『ペーパー・ハウス』だから、間に合うのはわかってた(笑)
だけど、まさか教授の適当指示をうまく自分の中でかみ砕いて、自分の時計として身に着けていったのはさすが特殊捜査班の警察だなと感心しました。
そして、もし自分があの警察官、アントニャンサス(っていう名前らしい)の立場だったら、独裁的だけど指揮能力のないボス(タマヨ)、有能だけどサイコパスで冷酷非道なボス(シエラ)の下で働いていて不満を感じていたとしたら、100万ユーロを口実に教授たちに協力したっていうのはわからなくもないです。
あと、きちんと彼が協力したのがバレた場合の【脅されていた】証拠を部屋に設置して、保険もかけてくれた。
だって、ラケルは多分元から知り合いでしょう?
直接やり取りはしていなかったとしても、存在は知っていたと思う。
ラケルのことはそんなには嫌いじゃなかったと仮定して、前回の造幣局の事件でも、強盗団は民衆の中でもヒーロー化されていたわけで、警察官といっても庶民としての自分を自覚していたら、国家権力(的な相手)に挑んだ、ダリ軍団にきっと少しは興奮してたと思うんです。
で、ラケルをねちっこく責めるシエラに対して、ラケルを少し気の毒に思っていたとしたら。
100万ユーロがなかったらやらなかったかもしれないけど、それだけじゃない感情があったと思う。
1億2千万円弱もらえるうえに、嫌いな上司に一泡吹かせられるならわたしはやるよ(笑)
今のところ死人が出ないレベルの指示だし、 10万ユーロでも、保険がなくてもやるかも。
なので、人選もよかったし、お金を出したのもよかったと思う。
そして、ミンダナオ島のことがバレたとわざわざ教授に報告するオマケつきなので、完全にスパイの勧誘に成功したと思います、今回ばかりは成功です教授!(笑)
ラケルはスパイのおかげで力を取り戻したので、シエラを返り討ちにしてほしい。
今までで一番いいところをみせてくれ、鉛筆で髪の毛をしばってもいい。
ちょっと心配だけど、しばらくぶりに本気なところを見せてくれ。
そして、振られた二人はみじめなので、未練がましく二人が揶揄するのはみっともないですよ・・。
デンバーはボゴタさんの助言を素直に聞いて、モニカに悪人だと思われてる自分の信頼回復に勤めるんだ。
と思っていたんですけど、末っ子のリオくんの発言にはちょっとハッとさせられた部分がありまして。
『教授が埋まればよかったのに』という、恨み節。
今回、トーキョーをコントロールできなかったリオが、潜伏先からトーキョーを外に出してしまったがために、連絡が取れなくなって発狂し、ルール違反を犯したのがそもそもの発端じゃないですか。
しかも最初の造幣局の計画に、最終的に『参加する』と決めたのは、リオ君本人なんです。
トーキョーを行かせたのも、我慢できなかったのも彼自身なんです、けど・・
リオって、そういうやつだよね。
そういうやつだったよね。
今回も人質、一人逃がしちゃうし、あれが今後どういう影響になるんだろうか。
だけど、そういう人からいっちばん守られてるタイプが、誰よりも人のせいにするし「僕は悪くないもんっ!」だし、逆恨みまでしちゃうっていう。
今回のことも「助けてなんて頼んでないっ!」っていう禁句が飛び出しちゃうんだろうなー・・。「みんな、金が欲しかっただけだろっ!」っていうことまで言い出しそう。
充分みんなお金持って楽しく暮らしてたから、これ以上お金は必要なかったのに。
でも、愛と同じか、それ以上に恨みって怖い感情だと思うから、リオの教授への恨みがどうなるのか怖い。
パレルモとかベルリンとか教授の自己愛ばかり言われるけど、リオも相当だよ。
ストーリーがぐちゃぐちゃなわりにここまで面白いのは、やっぱり人間らしいそれぞれのキャラクター設定なんだなと思いました。
あと、今回のシーズンはマルセイユさんがすごくいいです。
教授一人はやっぱりダメだし、すごくメンタルが安定しているので安心感が非常にあります。
でも、どちらか一人すごく危険だと思っています。
話を戻しますが、とにかくわたしは、子ども(幼稚)は嫌いです。
そして、パレルモは自己愛が強いけど、自己愛が強すぎて自分の愛するものへの執着も尋常じゃないから、教授のSOSをどう受けるのか。
嫌がっていたトーキョーが、軽蔑しているパレルモに、パレルモのミソジニー魂を刺激する上手い伝言の仕方をしていたので、ちょっとは今回の作戦の言い出しっぺとして、ナイロビも死にそうだし、計画を遂行させることに責任を感じてるのかなと思いました。トーキョーの成長を少し感じた(笑)
次回は、ナイロビ姐さんがこのまま死んじゃうのか、ラケルを助けられるのかの二本立てですね。
それでは、また。
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