『ウェントワース女子刑務所』シーズン6第4話『冬(ウィンター)来たる』感想です。
今回、ウェントワースを観る前にタイトル画面の邦題がバンと目に入って「え? 今回の邦題、【冬来たる】なの?(笑)」っていうのが最初に来ました。
原題は、今回の記事のタイトル通り『Winter Is Here.』なんですよ。
絶対翻訳の人、意識しましたよね。『ゲーム・オブ・スローンズ』。
意識しなかったとは言わせない(笑)
本家GoTは、みなさんご存知『Winter Is Coming.』なんですが、さすがにそのまま『冬来たる』は、使いたいけど使えなかったのか、『冬(ウィンター)来たる』という、ダサい邦題になってしまって非常に残念(笑)。
そもそも、ウェントワースの制作陣がゲースロを意識したのかどうかは不明ですが、ゲースロ最終章が間近に迫ったこの段階での『冬来たる』。
今回、ウェントワースに訪れた【冬】が、極寒の冬になるのか、それとも意外な暖冬になるのか後半に向けて見守っていきたいと思います。
<広告>
※以下、ネタバレありのあらすじ及び感想です。
第4話、ウェントワースに新しい入所者、マリー・ウィンターが入所。
マリーは合法ではあるが風俗業のオーナーであり、入所者のなかにはマリーに個人的に恨みをもつものも多く居た。アリーもマリーの元で働いていたなかの一人で、ウェントワースに入るきっかけを作った人物でもあった。
マリーは、自分の身の危険を感じ、ルビーにボディーガードを依頼する。
アリーとマリーの再会、マリーを取り囲み揺れ動くウェントワース内の人間関係。
一方、ソーニャは作業場の再会を何度もヴェラに直談判するも却下され、シャロン殺害の容疑者を差し出すかわりに作業場を再会するよう説得。
ウィルは、ファーガソンを生き埋めにしたことのPTSDがひどくなっていき精神的に不安定になっていた・・。
違う、そうじゃない、そうじゃないんだっっ!
っていうのが、第4話を観終えた最初の感想でした。
前回のエピソードで丸く収まったフランキー騒動の代わりに(?)、新しくウェントワースに入所した、マリー・ウィンターというキャラクター。
シーズン6で鳴り物入りで入所したリタ&ルビーの姉妹の動きがイマイチ鈍いなか、(これは、爆弾が投入されたな)という印象でした。キャラも立っているし、まぁまぁ美人だし、初回ではわからない、まだまだ隠された裏がありそうだし、アリーの元カノだし。
事情を知っているカズが、「アリーを守る」と言ってくれているけど、カズは気持ちや信念は強いけど、いざという時その優しさから弱さが出ちゃう。
ボスというよりお母さん的な位置づけが一番しっくりくる人物だと思っているから。
わたしは、カズ大好きだけどサイコパスに対抗するには少し頼りない。
マリーは、ソーニャと同じ経営者だから、ボスの素質はあるかもしれない。
ソーニャのサイコパスに対抗できるのも、今のところマリーだけかも。
本人は、他の脅されてた女の子にもアリーにも「アリーも従業員もとても大切にしていた」と繰り返していて、それが嘘を言っているとは思えなかった。
でも、「大事にする」の定義がおそらくマリーと社会に剥離がある。
そこで多分ズレが生じていることがトラブルを招く結果になっていると思うんだけど。
マリーがウェントワースに入るきっかけになった事件はかわいそうだと思うけど、そもそも息子が脳死状態になるまで誰にどんな状況で殴られたんだ? というのも気になるところだし、名前間違える医者もたいがいだけど、あの状況であの暴行で12か月の実刑は罪としてオーストラリアの判例的に重いのか軽いのかはわからないけども、いずれにしても短期で出ていく人にボスは微妙。だから【冬】来たる。なのかな。
アリーの元カノがビーと同じ年ぐらいの人だったから、アリーがビーを好きになった理由はわかった。あと、マリーがアリーにとって、命の恩人であり、家族であり、恋人であり、アリーを自分のところで働かせて薬でダメにしてウェントワースに入れるきっかけになった人物で、いずれにしてもアリーにとって、特別な人ってこともわかった。
でも、マリー観てるとビーの影がちらついて、ビーがもう戻ってこないんだなっていう喪失感だけどんどん膨らんできて、淋しくなった(涙)
ビーは、『ウェントワース女子刑務所』の最初のあらすじ通り犯罪とは無縁な『DVとモラハラ夫に悩む主婦』が夫のことで悩みに悩んだ末にウェントワースに入ってきた人だから、精神的にも常識的にもどこか普通の人の感覚が抜けないのがビーのいいところだった。
だからこそ色々悩んだり苦しんだりしながら、娘の復讐を成し遂げたり、マキシンと友情を育んだり、愛のために最強サイコパスファーガソンと戦う姿に目が離せない感じだったから、マリーではダメなんだ。
やっぱり、ビーの代わりはビーにしかできない。
といのうを、突きつけられた個人的には悲しいエピソードになってしまった第4話でした。
ウィルも最愛の妻メグをフランキーに殺された時も、ちょっと荒れたりはしたけどPTSDにまではならなかったのにだんだんと情緒不安定がエスカレートしてきました。
友情をはぐくんでいたビーをファーガソンに殺されたり、ファーガソンがヴェラやウェントワース全体を食い物にしたり、自分もファーガソンに苛められたりしてたのに、みんなが望んでいたファーガソンを亡きものにしたという事実に苦しめられるって、今までも【ウィル=人がいい】っていうイメージだったけど、人がよすぎるにもほどがある。
なので、ウィルのためにもファーガソンにはそろそろ帰ってきてもらって(笑)
ヴェラは毎度のことながら、全然ジェイクのこともシャロン殺人のこともさばききれてないし、ソーニャの言いなりになって確証のない情報で作業場再開させてるし、身重の体であそこで働くのは危険が多すぎるので、もう、ファーガソンしか建て直せないと思う、ウェントワース。
ところで、シャロン殺人といえば、シーズン6の最初からかわいそうなことにしかなっていないスパイク。パートナーを殺され、ルビーにボコボコにされ、しまいに自分の恋人を殺した罪をかぶらされるなんて・・。
運がなさすぎ。
スパイクがあそこまで酷い目に遭う理由がわからないので、ただただかわいそう。
ソーニャも、自分に容疑が降りかかる危険性をおしてまで凶器を差し出すなんて、どんだけあの作業場に命かけてんのかな(笑)
自分に容疑が降りかかるなんて夢にも思ってないとは思ってたけど、あそこまでとは思ってなかった。
警察も、さすがに凶器が部屋から出てきただけでスパイクを逮捕まではしないと思うし、本人ももちろん無実を主張するわけで、色々調べるとは思うから、スパイクが犯人じゃないっていう証拠が出てくる可能性もあるうえ、スパイクが犯人だっていう決め手は出てこないはずですよね。
まさか、凶器だけで殺人が有罪にならないよね?
ソーニャが、凶器を発見させることで捜査を難航させるのが目的なのか、後先考えずに目の前にぶら下がっている人参を取りに行く感じだったのか、いずれにしても、そういうところがソーニャの怖い所でもあるけど、今は何事もなかったようにふるまっているリズ、チャンスだぞ!(笑)
実は、普通にふるまっているようにみせかけておきながら、虎視眈々とチャンスを狙っていたというところを見せてくれっ!
ソーニャ本人が凶器を自ら警察に渡したんだ。
リズは、今のところ情状酌量の余地がある(?)殺人未遂案件だし、司法取引でなんでも何とかなる感じでしょ? ウェントワースは。
リズに期待して第4話を観始めたのに、今回は見せ場がなかったから次回に期待してます。
あと、もう一つ、リタも好きなんでもっと活躍させてほしい。
せっかくの良キャラなんで、ドラマ内にくいこませてほしいです。
3話まではフランキーのことを解決しなくちゃいけなかったから、ここからが本当のシーズン6なのかもしれないけど、やっぱりちょっともたつき感は否めない。
最後になりますが、ビーが戻ってこなくてアリーが幸せになるんだったら刑期を全うして外に出てからにしてほしかったので、ルビーとアリーがいい感じになるのもなんか違う気がしていたし、正直嫌でした。
だからといって、いわくつきの元カノ登場でまたアリーが苦しむ姿を見るのも辛いなぁと思う。情に流されて、アリー結局マリーに優しくしちゃって第4話終わっちゃったので・・。
【冬】の次に来るのは暖かい【春】ってことで、どのぐらい先に来るかわからないけど、『春来たる』に期待したいです。
というわけで、それでは、また。
第3話の感想はこちらから。
【ウェントワース女子刑務所】過去記事一覧はこちらから
<広告>