わたしにとっては、すごい久々の自分主導ではない『お付き合いメインの映画鑑賞』です。
でも、行ってよかったです。見て損はない、すごくいい作品でした。
仕事や人生に疲れて、必要以上に毎日イライラしているわたしのような大人にピッタリ(笑)
ストーリーの細かいところには極力触れずに感想をお届けしたいと思います。
※画像は公式サイトにリンクしています。
本題に入る前に少し愚痴らせてください。
天下のディズニーの超有名キャラ、『熊のプーさん』の実写化という作品でありながら、公開すぐにもかかわらず、字幕版だったせいなのか最寄りのシネコンでは、シアターの中でもすっごいキャパの少な目なところが割り当てられていたんですよ。
この段階から、かなり嫌な予感はしていましたが、わたしは事前オンラインで、席を取るときにすごーく悩み、(公開すぐにこんなシアターが割り当てられてるのだから、字幕版は見込み客が少ないのであろう)と踏んで、割と人が選ばなそうなところの席を選んだのですが、これが見込み違い。完全に失敗でした。
元々のキャパの少ないシアターだったこともあり、ほぼ満席状態となってしまっていたのです。
そして、人が選ばなそうな席を選んだことが完全に裏目に。
映画を真剣に見に来る、比較的マナーのよい映画常連のガチ勢と完全に袂を分かつことになってしまい、わたしたちの席の真後ろに来たのが、映画を見に来たというよりイチャツキに来たカップルになってしまいました。
座席キックはするわ、後ろでカップルの女性の方がイチイチ猫なで声で彼氏に話しかける、変なところで大き目の声で笑いかけるで、うるさくて集中できなくて、我慢できずに「うるさい」と二度も注意してしまったという結果になってしまいました。
「パンパカパンツが、おしゃべりと、座席キックはしないように最初に、あんだけ注意してただろっ!」
と、プーを初めとした可愛いキャラクターたちが一生懸命色々頑張ってる中、カーッとなってしまったので、もう一度やり直しに行きたいです(笑)
しまいに、そのカップルはエンドロールが始まって早々に、その混んでるさなかを堂々とスクリーンの前を横切りお帰りになったわけですが、劇場で映画を観るのは大好きなのに、たまに運が悪いとこういうことがあるので、辛い・・という長い余談でしたが、吐き出させていただきありがとうございました! 以上愚痴終わりです。
映画の作品内容としては、子どものときに100エーカーの森で過ごした人間の少年のクリストファー・ロビンと熊のプーさんとその仲間たちの数十年後の後日談が実写化でという、シンプルな内容です。
仕事に追われ、家庭をおろそかにしている中年になったクリストファー・ロビンが、プーさんたちと再会し、荒んだ心が癒されていくという、疲れた現代の日本人の大人になんてピッタリ! な内容なのです。
わたしは、今回はお付き合い鑑賞だったので、事前情報はほとんどなくこの作品に臨みました。しかもディズニーキャラクターにも全く詳しくなく、プーさん側のキャラクターで知ってるのはプーさんと、うっすらティガーぐらいで他は知らないキャラという状態。
しかし、そこはさすがのディズニー。作りこみが素晴らしくて全く問題なし。
レトロな時代のロンドンの雰囲気の世界観はさることながら、100エーカーの森などの景色の美しさ、人間と動物(?)の温かみのある心の交流など、映画として、文句のつけようのない完成度だと個人的には思います。
キャストでは、クリストファー・ロビンを演じるユアン・マクレガーの演技ももちろん素晴らしいですが、マーベルファンとして嬉しかったのは、クリストファー・ロビンの妻役が、キャプテン・アメリカの恋人であり、シールドの初代創設者、ペギー・カーターを演じている、ヘイリー・アトウェルだったことです。
出てきた瞬間(あ、エージェント・カーターだ)と思って、その瞬間愛着がわいてしまって(笑)。相変わらずの美しさでした。イギリスにとてもよく似合う。
あと、この作品の素晴らしいところは、わたしが言うまでもないのですが、プーさん側のキャストたちです。
どこが素晴らしいかというと、ここは声を大にして言いたいところなんですが、CGはCGなんですが、彼らが全員ぬいぐるみだっていうことですね。
彼らが布でありぬいぐるみだという利点を遺憾なく作品に発揮されていたと思います。
しかも、なんか全員ちょっと薄汚れているところがまた可愛い(笑)
この作品の一番の見どころは、クリストファー・ロビンやその家族が、その薄汚れたプーさんたちを脇に抱えて走り回るシーンだと思っているほどです。
布だからこそ出せるあのかわいさを、温かみをみなさんにもぜひ観て感じてほしい!
まっさらな綺麗なCGアニメだったらあの感じは表現しきれないんじゃないかと思います。
みんなどのぐらいの重さなんだろう。わたしもやりたい(笑)
人形と人間の交流といえば、動いて喋るおじさんのテディベア『テッド』が有名ですが(ちなみにわたしはテッドももちろん大好きです)、テッドはかなり大人向けなかなりの下品さも含めた作品ですが、こちらの『プーと大人になった僕』はかなり上品な人形と人間の交流となっています。
可愛いし毒はないので、子どもと一緒に観られないこともないけど、やっぱり『疲れた大人向け』な内容なのかなとは思います。
その上品さが、若干意識高い系な感じがしないこともないですが、そこはやっぱりディズニーなんで(笑)
作品のテーマとして一貫して推していたのは、疲れている大人に『何もしないこと』のすばらしさをとにかく訴えかける、煮詰まったら休めということだったと思います。
ですが、わたしは個人的に、プーがクリストファー・ロビンに言った「必要のないものだけど、欲しい」と言ったセリフが心にすごく響いたんですよね。
あー・・・そういう心の余裕って大事だよな・・って。
必要だとか必要じゃないとか、無駄だとか無駄じゃないとか、食べたら太るとか太らないとか、こんなこと言ったら嫌われるとか、嫌われないとか、行動すべてにメリット、デメリットを考えて、そういうことでイチイチカリカリして日々を過ごしているけど、心の赴くままに、食べたい、寝たい、休みたい、遊びたい、買いたい、言いたいっていうのを、損得考えずにやってることってわたしの人生で今どのぐらいあるんだろうな・・と、思わず考えてしまったわけです。
そういうことをいい年の大人に考えさせてくれる作品が『プーと大人になった僕』でした。
プーさんは、大人になった僕やわたしをまるごと受け止めてくれる存在です。
だいたいの大人は、みんな日々頑張っていて疲れていると思うので、クリストファー・ロビンにすごく感情移入できると思います。
そして、プーさんに癒されに劇場に足を運ぶのも悪くないと思いました。
それでは、また。
<スポンサーリンク>