映画『ピーター・ラビット』は、絵本の『ピーター・ラビット』を元にして実写とCGを融合して作られた映画です。
絵本の『ピーター・ラビット』の生みの親ビアトリクス・ポターらしき人物が、うさぎを愛する心優しい画家の女性として本編にも登場しています。
わたしは、ピーターラビットに関してはもちろん知ってはいましたが、絵本のふんわりしたイラストのイメージがあり(実際に読んだことはない)、イギリス系の雑貨屋さんで”イラストつきの何か”を見かける程度の認識しかなく、まぁまぁの子ども向けなんだろうということで、宣伝に乗せられ子ども向け映画で失敗を重ねてきた映画も多々あったので、元々はこの映画にあまり興味を持ってはいませんでした。
ですが、映画を観た人の感想で『アウトレイジ』とツイッターで呟いている人が多かったので、俄然興味を持っていた作品です。
スクリーンでは見逃したので、レンタルが始まっていたので借りてきました。
※画像は公式サイトにリンクされています。
えっと・・。
これは子ども向けでいいし、原作的にもOKなんだよね?
というのが、観たおおまかな感想です(笑)
確認のため、ピーターラビットのことを少し調べたところ、ウィキペディアのイラストも意図的なものだと思いますが、母うさぎらしき大人のうさぎが、子どもをシメているように見えます(笑)これはどのような状態のときのイラストなのでしょうか。
ストーリーは、本当にタイトル通りで『人類とうさぎによる仁義なき戦い』なんですよ。
イギリスの郊外の田舎の森に住む野生のうさぎの兄(ピーターラビット)と三つ子の妹三名と、その従兄がうさぎファミリーのメンバーで、メインキャラクターです。
そのうさぎファミリーがそこに住んでいる家庭菜園を営んでいるおじいさんの庭を荒らすのが事の発端で、教育的指導もないことはないので子どもが観てもいい作品だとは思います。
おそらく作品テーマは大げさに言えば、『人間と野生の共存』なんだと思うので。うさぎ側の言い分としては、『元々自分たちの住んでいるところに勝手にやってきた人間が作った野菜は自分たちのものだから、強奪しても構わない』なんだと思います。
でも、わたしが今小3ぐらいの子どもの母親だと仮定すると敢えては見せないかなぁ・・(笑) 観たいと言ったらもちろん見せますが。
やんちゃなうさぎの兄貴が人類に戦いを挑んで、終始それが延々と続くんですけど。
ネタバレになってしまう発言なのですが最終的には人間と和解というかそんな感じで話は落ちるんですが、いかんせんうさぎの兄貴のやんちゃがすぎるのが、あまり見せたくない理由のひとつではある。
あれだけ勝手に色々派手にやらかしても、謝ればすむと思われても困るというか・・。
そして、個人的にはうさぎの兄貴のやんちゃの筋が通っているのかいないのか微妙なところだし、そのやんちゃには復讐的な意味合いも含まれていて、ピーターラビットの両親を失ったくだりが子どもにはブラックすぎるというか、むしろ大人にも残酷さが身に染みて心に傷を負うので、しかもそれが最初の頃のシーンなんで全然『ほっこり』しない。
『アウトレイジ』と言っても、可愛い絵柄の絵本が原作だし、と甘く観ていました。
だって、オープニングは可愛い雀たちの合唱で始まるから、え?ミュージカルなの? やっぱり可愛い系のやつなんだ・・って思ったけど、全然ミュージカルじゃないし。
やっぱり、抗争なんですよね(笑)
ストーリーはそういう感じなんですけど、動物のCGのクオリティはめちゃくちゃ高いです!
最近のCG技術はほんとうにすごいと関心しました。
いつもは動画配信で観ているのでたまにDVD借りてくると、字幕もなんかにじんでいて『あれ?DVDってこんなに画質悪かったっけ?』と毎回観始めは必ず思ってしまう(観ているうちに慣れる)のですが、そのDVDをもってしても、うさぎのもふもふ感がしっかり表現されている。
ラビットファーのなめらかさと柔らかさはうさぎを抱っこしたり触ったことのある方であれば、わかると思うのですがちょっとしっとりとしていて、オイルっぽいうさぎの毛並みが表現されていました。
あとはうさぎたちの表情ですね。ちょっと悪い感じの顔とかものすごく細かい。
作り手の気合いを感じました(笑)
他にもたくさん動物が山ほど出てくるのですが、ハリネズミとかもすごく可愛かったですが、そんな可愛い動物がけっこうごつい悪さをするさまが、国民性の違いかなぁと思っていたのですが、かなり疲れていて人間とうさぎの和解部分の最後の30分ほどを寝落ちしてしまったのです。
ふっと気づいたらほぼラストシーンで、見逃した部分を再視聴したんです。
そしたら、一旦寝たことにより脳がクリアになってただの抗争映画だと思ってたけど、少し深く考えられることができたみたいで(笑)
日本って、動物と人間の戦いのリアルさを描く作品って少ないし、『もののけ姫』みたいにシリアスになっちゃいがちだし、すぐ残酷とか言っちゃうじゃないですか。
でも、そもそも動物ってなんにしろ基本的に獰猛なわけだし、野生を生きぬく知恵を持っていて普通だし、そこに人間が入り込んで生態系を崩してきた歴史があるわけじゃないですか。愛玩動物として飼っている犬や猫たちだって人間と共同生活するにはしつけが必要だったり、人間が動物に譲歩しなくちゃいけない部分がある。
っていうことをやんちゃなピーターラビットを通してコミカルさも含めて伝えたかった作品なのかもしれないです。
まぁ、本当のところはわかんないですけどね!(笑)
というわけで、それではまたー。
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