ツイッターのフォロワーさんのこちらのブログで紹介されていて、興味を持った『デレク』。下記ブログでも【笑っているより泣いていることの方が多い】とコメントされていますが、(そうはいってもコメディって書いてあるし)となめてかかっていたら、この年の瀬にまさかの大号泣を引き起こしました。
シーズン1完走したので、ネタバレ極力なしで完走をお届けしたいと思います。
※画像は『デレク』の公式サイトにリンクしています。
上記ブログに紹介されてあるシンプルなコメントが、『デレク』の全てを集約した説明だと思うのですが、わたしはシンプルにまとめられないタイプなので細かくどういう話だったのか説明させてください(笑)
1話30分かからず観られるという見易さもポイントのこのドラマ。
結論からいえば、NHKの『ドキュメント72時間』をずっと観ているような感じでした。ご覧になったことありますか? NHKの72時間。
『デレク』はドキュメンタリー仕立てのドラマで、イギリスにあるとある小規模の老人ホームのスタッフや入居者をカメラでずっと追っかけていて、合間合間に個人それぞれのインタビューが差し込まれます。
ずっと、(72時間ぽいなぁ・・)と思いながら観ていました。
ドキュメンタリーといえば、日曜昼間っから攻めたテーマをぶっこんでくる『ザ・ノンフィクション』が有名かと思うのですが、わたしは、72時間のほうが好きで、たまたまテレビをつけたときにやっていると必ず観てしまうのですが、軽さの中に、実際に社会に生きる深さや重さがある雰囲気が『72時間』と似ていると思います。
そういった意味では、『家、ついて行ってイイですか』も好きな番組のひとつです(笑)
メインキャストは、主人公であるデレクと、ホームの責任者の女性のハンナ、ホームのなんでも屋で壊れたものの修繕や課外活動の運転手などをしている男性職員のダギー、そして、ホームに入り浸っているホームレス(?)で下品な下ネタしか言わないケブ。その人たちと入居者が繰り広げる日々のちょっとした幸せや悲しい出来事を実に淡々と見せていくストーリーです。
イギリスコメディはもしかしたら観るのが初めてかもしれないので、コメディカテゴリですが、笑いどころがシーズン1を全て観てもわからなかったので、コメディ的な部分は語れないのが残念なところなのですが、ダギーの落ち武者ヘアーとケブの下ネタが一応コメディ要素といえば、コメディ要素なのかもしれない。これがなければただの泣けるドラマでした。
主人公のデレクはなんかしらのハンディキャップがある感じですが、仕事は真面目にこなし、入居者たちにも愛される職員です。
このデレクの優しさとピュアさが、疲れた心身にダイレクトに直撃しました。
このデレクを演じるのが、リッキー・ジャーヴェイスという、イギリスの俳優さんで、このドラマの監督、脚本、主演を務めていますが演技が神がかっていると思います。
第68回のゴールデン・グローブ賞で司会を務めたことのある有名な俳優さんなのですが、この時の司会でブラックジョークを受賞者や登壇者に言いまくり、非難を浴びて出禁(?)になったという逸話があるようです(笑)
あと、落ち武者ヘアーのダギーがすごくいい人で、最初は微妙ですがどんどん好きになってくるし、責任者のハンナは聖人。
入居者の人たちはあまりしゃべったりしなくて、だいたいはおとなしく座っているのですが、たまに喋ると泣かせてきます(笑)
そして、このドラマを観ていると、自分はなんてクソな人間なんだろう・・と悲しくなってくるのですが、ケブみたいなクズでも受け入れるホームを観ていると、生きててごめんねという気持ちが薄れます。
毎回、なんとなくじんわり泣いてしまっていたのですが、出勤前に観てしまい、仕事する前に号泣することになってしまった第4話と、シーズン1の最終話の第7話は特に泣きました。第7話は、泣きが追っかけてきたあげく、その泣きの状態でまさかのクズ野郎ケブにダメ押しされるという事態になってしまったので、主演・監督・脚本のリッキーは多分ドS。
そんなドSさを感じさせながらも、『ダメなままでも何もできなくても、生きる意味なんか見出せなくても、社会の勝者じゃなくても、わたしたちはあなたをまるごと受け入れる』という強いメッセージをドラマから感じるので、地味な作品ではありますし、重いテーマも含まれていますが、自己肯定感が低い人や、人生に疲れている人におススメしたいです。
まだ、シーズン1を観終わったばかりなので、この先シーズン2、シーズン3と観終わったらまた違った見解が出てくるかもしれないので、そしたらまた感想を書きに戻ってくるかもしれません。彼らのこの先もものすごく気になります。
興味のある方は是非みてみてくださいね。
Let's、涙活!!
というわけで、それでは、またー。
※シーズン2の感想はこちら
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