今回のエピソードの肝となった【フンメル人形】。
今回協力してくれた実行犯と取り分を折半として考えて、一人4000ドル×2で8000ドル。これはコレクター価格ではないので、実売価格1万ドルとして、あの小さな人形が日本円で一体100万円以上!?
わたしが知っていたあれと似たような磁器人形はリヤドロぐらいでしたが(縁はない)、このフンメル人形もリヤドロと並ぶぐらい有名な磁器人形メーカーだったんですね。スペインのリヤドロ、ドイツのゲーベル社のフンメル人形。アマゾンで調べたリヤドロは、100万ぐらいするものはあるにはありましたが、普通のものはこんなものかなぁと。
ちなみに、【フンメル 人形】でAmazon検索してひっかかったのはこのクリスマスオーナメントシリーズばかりで、ほとんど売られていなかったので、本当にコレクター商品なんだなぁとは思います。
メル●リなどにはたくさん売られていましたが、多分ジミーが狙っていたあの人形は、希少価値の高いなんかしらのプレミアムがついている人形なんだろうなと思います。
現在、フンメル人形は生産も中止されていますし、サンドパイパーの仕事でフンメル人形の価値を知ったのかもしれませんが、ジミーが何故あんなにあの人形にこだわったのかの見解は、下記に書いていきたいと思います。
※シーズン4第2話の感想はこちら
シーズン4第3話は、ジミーが第2話で営業職の面接に行ったコピー会社に置かれていたフンメル人形を盗むため、マイクに協力を依頼するも断られ、獣医に連絡を取る。キムは、メサ・ヴェルデの仕事を再開。一方、ガスにヘクターの件で弱みを握られたナチョは、ガスに協力するため抗争の偽証のために体を張ることになる。
※以下、本格的なネタバレありの感想です。
まずは、ジミーがコピー機の会社に営業に行き、採用されそうになったところでコピー機会社の人に暴言を吐きその場を去ったうえ、オフィスに置いてあったフンメル人形をどうしても盗もうとした話についてです。
あのコピー機の会社は、例の24時間営業のコピー機設置店を経営している会社なのかなと考えていました。
面接で言っていたHHMの郵便室で働いていた時のコピー機の話は嘘じゃないと思うんです。
HHMの華やかな弁護士たちを支えているのは、自分たち下働きや膨大な量の書類をコピーするコピー機であり、彼らだけでは仕事にならないんだと、チャックを始めとする弁護士たちに憧れを抱きながら一生懸命コピーを取ったり郵便物をさばいていたりしていたけど、郵便室の仕事に誇りを持って取り組んでいたんだと思います。本当に。
でも、チャックの死後なのか、やってしまったあとなのか、いずれにしてもキムのためにコピー機を使ってメサ・ヴェルデの書類を改ざんしたことを後悔している。
完全な逆恨みなんですけど、怒りのぶつけどころがわかんなくなってああいうことになっているのかなと思ったんです。
盗みに入った会社が、24時間営業のコピー機設置店を経営している会社じゃなかったとしても、「あの時あんなことをしていなければ」という後悔がジミーの中にあるんじゃないかと思いました。
コピー機をみるたびに思い出しているのかもしれません。
自分のしでかしてしまったことを。
キムには言えないじゃないですか。
キムのためにやったことで、兄が死んだなんて。
キムにはもちろん関係ないし、ジミーが独断でやったことだけど、人間ってそういう絶対言葉にしちゃいけないことこと口走ったりする生きものだから、油断ならない。
なんかジミー、この先そのこと言っちゃいそうな気がする・・。怖い。
キムのことを傷つけるのだけはやめてあげてほしい。
キムだって、そのこと少しも頭をよぎってないわけないと思うんです。
あのチャックの手紙で、冷静を装うジミーと裏腹に、溢れる感情を隠しきれなかったキムに対して、そんなことは決してあってはならない。
わたし、すごい考えたんですよ。
あの時、なんでキムが泣いてしまったのか。
【ベター・コール・ソウル】の日本版ウィキペディアの今回のエピソードのあらすじに、『キムは、優しい言葉にあふれたチャックからの手紙をジミーに見せる。』って書いてあったんですね。(ちなみにウィキペディアでは次回以降のあらすじは見ないようにしています)。
わたし、前回のレビューでそんな内容なんじゃないかと思ってて、もしそんな手紙だったとしても、チャック絶対許さん! って思ってたんですけど、優しい言葉にあふれた手紙でしたか?
わたしの性根が腐っているだけだと思うのですが、わたしにはそうは思えませんでした。
なんか怖かった・・。
あれって、ジミーが弁護士資格を取る前に書かれた手紙ですよね。たぶん。
で、遺言も病気になる前に作成されたものなんですよね。
なのに、ジミーには5000ドルしか残されていなく、他の多額の財産はレベッカと寄付。
さらに、人の遺言をたくさん読んだり指導したであろう弁護士らしい、テンプレートみたいな人に読まれる前提の文面。
その割に、漏れ出ちゃってる本音・・。
2人の母親が、生まれたばかりのジミーを抱いてチャックの前に登場した時、本当にお母さんはチャックの目には幸せで光り輝いて見えたのでしょう。
チャックが生まれた時も同じだったと思うけど、そのことはチャック本人は知らないし、ジミーを初めてみたその瞬間からチャックのジミーへの嫉妬は始まっていて、それが死ぬまで続いていたんだろうなって思ったんです。
あんなんだったら、もっと罵倒的な内容のほうがマシだった気すらする。
わたしには、本当に最期の言葉の「おまえなんかどうでもよかった」を証明してる手紙に思えました。
キムの涙の意味は色々あると思うけど、今まで一番身近にジミーの気持ちとチャックの態度を見てきた者としてのやるせなさと、ジミーを救ってあげられない不甲斐なさ、あとはジミーも言えないし、自分からも言えない『ジミーが自分を助けるためにしでかしたことでこうなってしまった』という罪悪感のようなものかも・・とか本当にいろんな側面から考えたけど、結局わからなかった(笑)
もう、本人に聞くしかないし、本人に聞いてもわからないかもしれないです。
一方、ガスにヘクター暗殺を企てたことがバレたナチョは、スパイとしてガスの手痛い洗礼を受けてます。
【ブレイキング・バッド】後半でウォルターの監視役をしていた人もちょっとやり過ぎだとは思いましたが、”そういう世界”なのである程度は仕方ないのかなぁ。
生ぬるいことをしているとボロが出るから。
着々と、ガスの計画が進んでメキシコの組織を追いつめているガス。
相変わらず滑舌よく変な歌を歌っているゲイルにも、ガス自ら会いに行き、独立まであと少しです。
というわけで、全然【みんなめでたし】じゃなかったけど、それではまた。
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