今回は原題の訳が個人的に興味深かったので、久々に語学学習のお時間(英語版)からです。
今回の原題は『Nailed』。名詞の【Nail】は、もはや日本語化されている通り名詞で【爪】という意味で、和製英語の【ネイルサロン】があるぐらい日本では代表的な意味とは思いますが、Nailには【釘】や【鋲】など他の意味もあります。どちらの意味かは文脈で判断するしかありません。
そして、【Nail】はそのまま動詞としても使われることがあり、Nailにedをつけて、【Nailed】となると、【釘を打ちつけた】という意味になるのですが、ここが英語の面白いところで、この釘がうまく打てた時のヒット感や達成感が元で、ここから転じて【うまくいった】というスラングが生まれました。
意味的には、You made it!(よくやったね!)とほぼ同じ意味で使う言葉が、You nailed it! なので、今回の原題は意訳ではありませんでした(笑)
目上の人やそんなに親しくない人の間同士には使わない、かなりカジュアルな表現とのことなので、普段英語を使いまくっている環境にいる人にはお馴染みの表現かと思いますが、わたしみたいなただの洋画や海外ドラマオタクには一生使う機会もなさそうだし、使いこなせない。
しかし、観ている分には今後この表現が使われる機会も多そうなので、注意してみていけたらなと思ったのですが、You made it!と、You nailed it! をきっちり聞き分けるには相当英語耳を鍛えないと無理かもしれません。
・・・おそらく、一生無理だと思います。
日本語でも『目が釘付けになる』という慣用句がありますが、魅力的なものが目の前にあって、心が惹きつけられてそこから動けなくなるような状態の時に使う言葉であり、両方ともなんかしらの 興奮状態にあるときを表現する言葉ですが、似て非なる感じがします。使い方として、英語は”動”で、日本語は”静”というか。
同じ、釘を打つという同じ作業でこんなに感じ方が変わるという、国民性の違いを感じてしまいました。
日本のほうがエモーショナルですよねー(笑)
※シーズン2第8話の感想はこちら ↓ ↓
シーズン2第9話は、チャックがメサ・ヴェルデの案件のため法廷に出廷しますが、書類の不備のため審査が通らず信用を失ったHHMは、メサ・ヴェルデの案件を失い、担当弁護士をキムに戻す。一方、マイクは前エピソードで作った道具で、ヘクターの会社のトラックを襲う。
※以下、本格的なネタバレありの感想です。
全然『大成功』ってほどじゃなかったし、わたし、泣いたわ!(涙)
(キムの演説で)
最終話一個前は必ず泣かすエピソードって決めてるの?
『ベター・コール・ソウル』は。
そして、冒頭に記したとおりの意味で、タイトル負けしていると個人的には思う今回のエピソードの『Nailed』。
確かにジミーの夜通しの作業のおかげで、チャックに弁護士人生で最大の屈辱を味あわせて、キムにメサ・ヴェルデを取り戻させたのは『成功』だったかもしれない。
でも、『大成功』って感じじゃなくない?
まだまだ不安要素はあるしタイトルにするほどは、まだ成功かどうかわかってない。
タイトルつけた人、楽観的すぎだよ!
わたしのネガティブ思考が過ぎるからなのか、全然、Nailed it.(やったね!)には思えないんですが。
今回の件はチャックはなーんにも悪くない。一生懸命仕事しただけ。
メサ・ヴェルデの件も、『やった、やられた』の世界だから仕方のないことなのでしょう。
だけど、もう少し仕事以外の・・唯一の家族であるジミーを筆頭に、自分の体調不良を気にかけてくれるHHMの人とか、そういった人たちの”心”を思うことができたら、今回のことは起こらなかったかもしれないです。
速攻家の鍵を変えたりとか、そういうところです。
病気だからそういう自己中心的な考え方になってしまうのか、元々そういう感じだったからこうなってしまったのか・・。
チャックがキムに話したジミーの話は全て事実だった。
そして、チャックの言い分しか聞いていない時点で、キムがチャックの言い分を本当かどうか判断する術はなかった。
そのチャックの言い分に対して、キムが何をいうかと思えば・・(涙)
あんなに、ジミーの気持ちを代弁してくれるなんて、わたしはこれを書きながらも泣きそうです。
あの、キムの話を聞いて、何も響いていないチャックはもうダメだ。
チャックを見ていると、キムの言う通りものすごくかわいそうに思います。
あの年で、ああいう風にしか生きられないことです。
ジミーに対しての嫉妬心とか気持ちがわかるところもあるし、本当にジミーのことをよくわかっている。
人間関係って完璧な人はいないから、欠点を含めてうまく付き合っていけるよう、お互い関係を構築しようと努力するものだったりするじゃないですか。
友達や恋人なら、関係を切ればいいけど家族だとそうもいかなくてこじれてしまった。
そういう家族関係はよくある話だと思うけど、ジミーはあんなにチャックに寄り添おうと努力したのに・・ってどうしても思ってしまう。
チャック側はそれでも、ジミーのことをどうしても愛せなかったし、寄り添えなかった。
家族だからといって、相性がいいとは限らないので愛せなくてもいいし、寄り添う義務もない。
でも、だからと言ってシーズン1のエピソード9のチャックの言い分は未だにどうしても許せないのです!
キムは、ジミーのやったことを受け入れて、ジミーにメサ・ヴェルデの書類改ざんの件での証拠隠滅を促した。
24時間営業のコピー屋さんの需要がアメリカでどれだけあるか不明で、なんのために?と一瞬思ったのですが、日本にはコンビニがあったわ(笑)とすぐ思って、わたしはあんまり使ったことがないですが、専門店が成り立つぐらい需要はあるんだなと思いました。
コピー店で店員を買収して先手を打ったジミーの後に、エルネストを伴ってコピー機がたくさん置いてあり、電気が煌々とついた店にチャック登場。
そして、ジミーのことを執拗に訪ねるチャック。
自分のミスじゃないことを証明したいという気持ちもあったかもしれないけど、どちらかというとジミーの悪さを暴くためのほうが気持ちが強そうで、なんかもう見ていられない。
そのためなら、電気がどこでも煌々とついている夜に出かけられるぐらいの行動力を出せるんだ・・そのぐらいの気持ちなんだ・・と驚いたわけですが、エルネストがモタモタしている間に、チャックが倒れて、机の角に頭をぶつけてしまった。
ジミーがそのチャックの様子を見ていて、わたしは、
ジミー、我慢! 我慢して! 駆けつけないで!!
と願っていたのですが、駆けつけたかどうかはわからずにエピソードが終わってしまいました・・。
駆けつけたら今までの努力が台無しになっちゃうよ・・。
キムにも迷惑かかるし、あれだけキムが心に訴えかける言葉を投げつけてもダメだったっていう事実を忘れないで欲しい。
書く順番を間違えたのですが、マイクのことにも少し触れておかないとですよね(笑)
前回マイクが準備していた道具は、ヘクターのカルテルの配送車から現金を盗むためのものでした。鮮やかなやり口でしたが、そのせいで一人ひとが死んでしまったし、このまま危ない橋を渡り続けると、マイクだけでなく色々危険なことがおそってくるので、シーズン3では早めにガスに出会ってほしい。
ヘクターに命をかけるほどの恨みがあるガスと、そこそこの恨みがあるマイク。
相棒になるべくしてなったんだと納得したし、あのガスの復讐劇についていったのもわかる。
今後、どこで『ブレイキング・バッド』と交差するかわからないですが、あの事件をガス目線やマイク目線でも観てみたいです。
シーズン2もあと残りあと1話。
ちょっとはハッピーな出来事がありますように。
そして出来上がったCMは見せてください(笑)
それでは、また。
<スポンサーリンク>
ソフトシェル ベター・コール・ソウル シーズン2 BOX [DVD]
- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 発売日: 2017/12/06
- メディア: DVD
- この商品を含むブログを見る