ネットフリックス・オリジナル作品『ザ・ポリティシャン』(The Politician)シーズン1第5話【浮動票】6話【ペイトン暗殺計画1】感想です。
アメリカ大統領暗殺の記事を書くときが来た。
銃社会だったら多分いくらSPが居ても防げないし、さらっと調べた感じでも”狙われたらどうしようもない感じ”だった。
大統領暗殺の件は、アメリカの子どもだったら学校で習いそうな案件ですが、日本に生まれ育ったうえ、きちんと世界史を勉強していなかったわたしには、”リンカーンとケネディが、暗殺された大統領”以外の情報は特にありません。
実際は、暗殺された大統領は4名いたことも今回初めて知った。
本編のドラマも【ペイトン暗殺計画】が前後編と分かれているので、暗殺されたアメリカ大統領4名の紹介を2回に分けつつ、ざっくりとした大統領暗殺事件の概要をお送りしたいと思います。
1人目
16代大統領:エイブラハム・リンカーン
1865年4月14日(金)午後10時頃、妻と劇場のボックス席で喜劇を観劇中であったリンカーンは、ジョン・ウィルクス・ブースというシェイクスピア役者に暗殺された。
この事件により、リンカーンは、暗殺された最初の大統領になることに。
ざっくりと、暗殺の動機を言うと『南北戦争』の顛末について、ブースが全く納得してなかったから。
暗殺グループのリーダーのブースは、南部連合軍(奴隷制度を継続したい)派だったので、奴隷制度廃止を訴える北部派のリンカーンは許せない存在だった。
最初はリンカーンを誘拐して、南軍の捕虜を解放させたりしようと仲間と動いていたが、何度も計画に失敗し、もたもたしているうちに南北戦争も終結に向かっており、南軍は敗北が決定的になった。
南北戦争の終結において黒人参政権を進めるスピーチをしたことが、ブースの逆鱗にふれ、誘拐計画が暗殺計画にエスカレートし、自分の庭(劇場)にリンカーンが来ることがわかり暗殺は決行された。
暗殺時、リンカーンは妻のメアリーとイチャイチャしており、妻が同行している人の目を気にしていたのに対して「別に何とも思わないよ」と言ったのが、リンカーンの最後の言葉だった、というのが個人的には切ない感じでした。
目の前で最愛の人に死なれた妻のメアリーを思うと辛い。
2人目
20代大統領:ジェームズ・ガーフィールド
1881年7月2日、就任からわずか4か月のガーフィールドは、現地に先に向かっていた妻とバカンスを過ごすため、駅に居た。
そこを、チャールズ・J・ギトーという人物に2度狙撃された。
それから80日後の9月19日、過酷な闘病の末、息を引き取る。
この暗殺事件の概要は非常に興味深いものでした。
・犯人のギトーは、受験に失敗し自分探しを繰り返した上、逆恨み的な理由でガーフィールドをストーキングし、しまいに暗殺。
・ガーフィールドの闘病中に、ガーフィールドを助けようとエアコンの前身が誕生し、有名な発明家ベルの手により、金属探知機が生まれる。
・ギトーの裁判が、アメリカで精神異常が裁判の争点となった裁判の元祖扱いに。
・医療ミス(知識不足)のため、感染症を併発してガーフィールドが死亡。
(弾を取り出そうと、消毒していない手を体に突っ込んだりしていた)
・この暗殺事件のあと大統領にSPがつくようになった。
この中で、一番興味深いのはやはり犯人のキャラクターです。
暗殺の犯人であったギトーは、リンカーンの時の犯人と違い、単独犯。
思い込みが激しく自己顕示欲が強い典型のような人です。
裕福な名家に生まれ、若い時に大金を相続、名門大学を受験するも失敗。
その後、再受験を試みようとするも厳格な父に激しく叱責され、進学を断念した後、自分探しの旅に出てしまう。
父が関わりのあった宗教団体に傾倒→5年後教団の創設者を訴える→父が教団創設者を庇い息子をキチ〇イ扱い→弁護士資格を取得→ 神学に傾倒し、自分が訴えた創設者の説を丸パクリした本を出版→牧師しながら放浪→政治家を目指す→自党の応援演説を執筆→自党のガーフィールドが大統領になったのは自分が書いた応援演説のおかげ→手柄を認めろと騒ぐ→ストーキング→大統領を暗殺→スター気取りで民衆を煽る→裁判で死刑確定→暗殺から1年後絞首刑
お金はあったみたいなので、自分をいろいろ探せたようだったけど、結果が大統領暗殺でした。
リンカーンのときは妻の目の前で大統領が撃たれてしまったけど、ギトーはガーフィールドを狙っていた時、妻と一緒に居たガーフィールドを撃つチャンスに恵まれていたけど、その時妻が体調が悪そうだったのを見て一度やめているそう。
わたしは精神異常ではなかったと思う。
あらましを読んだだけですが、誰か(おそらく父親)に、自分を認めてもらいたい気持ちが拗れた感がありますねー。
わたしも、これでもブログをやっているのでハッシュタグ自動いいねをしてくる、好きなことをして生きていくためのノウハウを教えてくれる年収1000万稼ぐアカウントにTwitterでよくフォローされるんですけど、うっすらそのことを書いていて思い出してました。
だいたいみんな同じようなプロフィールなんですけど、
〇〇大学卒業/大手企業に内定するもバカバカしくなり3か月で退職/放浪の旅に出る/企業するも失敗/その後ブログYoutubeで稼ぐノウハウを取得→ブログ月刊50万PV達成/収益月間100万円!/オンラインサロン開設/好きなことして稼ぐノウハウ教えます。フォロー・DMください!!
みたいな感じです。
フォロバしないでほっとくと、即刻リムーブされます。
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~あらすじ(ネタバレあり)~
シーズン1第5話【浮動票】"The Voter"
シーズン1第6話【ペイトン暗殺計画1】"The Assassination of Payton Hobart: Part 1"
ペイトン陣営とアストリッド陣営は、浮動票の獲得に躍起になる。
白羽の矢が立ったのは、エリオットという学校内では目立たない生徒だった。
ペイトン陣営とアストリッド陣営に付きまとわれて嫌気がさしたエリオットは、ジェームズを殴る。
スカイは、アストリッド陣営を離れペイトンの副会長候補として最終弁論に登壇する。
一方、インフィニティは祖母から離れ、祖母に加担していたレイという人物を脅し、一人暮らしを満喫していた。
そして、ペイトンとアストリッド最終弁論の場に現れ、ペイトンが自分を利用したこと、アストリッドが自分の恋人と家出していたことを吹聴する。
その後アストリッドは、開票直前に立候補を辞退し、ペイトンは不戦勝で会長になる。
勝利を確信していたペイトンだったが、不戦勝だったことでやる気が削がれてしまうなか、学校の運営委員会がペイトンの前に立ちはだかる。
ペイトンは、インフィニティを誘い学校の劇団に入る。
そこに、インフィニティの祖母からペイトンを抹殺するよう依頼されたリカルドも強引に加入してくる。
そんな中、ペイトンは謎の発熱に見舞われるが、マカフィーは交際相手のスカイがペイトン暗殺を声高に叫んでいたことを思い出す。
そして、回復したペイトンにリカルドが次の一手を仕掛けてきてペイトンはまた発熱をし、危険な状態に陥ってしまう。
第4話の感想はこちら
グウィネス・パルトロー が回を重ねるごとに好きになってくる!(笑)
なんだろう、特に振り切った演技ってわけでもないんだけど、すごく面白いんだよね。
ジワジワ来る。
特に、投票日のペイトンママは個人的にツボだった。
アイアンマンのときは、特に本当になんとも思ってなくて”無”だったけど、今観たらまた別の感想を抱くかもしれない(笑)
そして、エリオットの回は30分弱と短くお休み回だったけどあれはあれで、選挙を現していると思った。
実際、選挙に興味ない層というのは一定数いるし、令和元年の直近の日本の投票率は、10代:32.28%、20代:30.96%、30代:38.78%、40代:45.99%、50代:55.43%、60代:63.58%、70代以上:56.31%、全体平均:48.80%(ソースは総務省)というわけで、投票権のある国民の2人に1人以下ですから、投票しているのは。
逆に言えば、ドラマの通り興味ない人の残りの50%を投票に行かせることができれば、政権を覆すことができるわけだから。
特に、10代、20代は7割が投票に行っていないので野党としては狙い目だよね。
ただし、現政権は今の選挙で投票してもらった人たちだから、浮動票が動くのをよしとはしないわけで、積極的に投票に行ってもらおうとはしないだろう。
自分たちが落選するリスクを高めるだけだ。
政界にも高齢化が進んでるわけだし、そこまで長く現役を続けられはしないので。
このドラマぐらい選挙が面白ければなーーー。
本当に自分の1票がこの人たちの運命を握っているということが実感できれば、みんなもっと投票するはず。
あと、今回注目だったのは、インフィニティちゃんがキャラとしても女優としてもはじけてきたことですね!
泣き笑いしながら怒るという繊細な演技と、トニー賞俳優をくう勢いの歌ウマを披露。
このドラマにちょいちょい出てくる『ベン・プラットの歌を聴こう!』コーナーが華やぎ、思わず聞き惚れる事態に。
リカルドは音痴担当でしたが、実際は上手そうな気がした(笑)
わざと下手に歌ってる感があった。
というわけで、インフィニティちゃんが高カロリー食を食べて生き生きしている姿を見られたのは素晴らしい。
味がわかんなかった・・という告白は結構辛かったし、おばあちゃんが、娘とインフィニティにした行動のカミングアウトもしんどかった。
代理ミュンヒハウゼンの闇。
ペイトンは今幼いころからの人間関係を自ら危機に陥れているうえ、命を狙われているのでかなり現状ピンチだと思いますが、カレンも本当に毒殺企ててたとは思わなかったよ。
犯罪だから、そりゃシラを切ってはいたけどさ。
あと、ペイトンママがリカルド(インフィニティのおばあちゃん)のせいでブリジットに置いて行かれたのがかわいそうなのでなんとかしてほしい。
それにしても、BB弾に菌を仕込むなんてよく考えたけど、BB弾って衣服を貫通して体内にめりこむものかよくわからない。改造銃なの?
あと2話で方向転換がはかられて、話が盛り上がって着地するとのことなので、せっかくここまで観たからには、シーズン2を心待ちにする終わり方期待しています。
そして、次回の冒頭記事は、25代大統領、ウィリアム・マッキンリー、35代大統領、ジョン・F・ケネディの件をお届けしたいと思います。
ケネディの件は、資料が多そうだし、謎も多そうなので手間取りそう(笑)
というわけで、それでは、また!
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