『ウォーキング・デッド』シーズン9第4話『『各々の義務』(The Obliged)感想です。
シーズン7と8に比べてダリルのセリフが圧倒的に多い、シーズン9です。
ダリルは、シーズン10以降の主役候補だけあり、シーズン9でその存在感を植え付けなくてはいけないためか、出演シーンも今までに比べて圧倒的に多いですね。
今までの彼は単語、もしくは三語ぐらいの短い言葉しか発していない印象だったので、シーズン9を観始めてから(あれ、ダリルってこんな声だったっけ・・?)と思いながら視聴しています。
今回のシーズンはダリルの出演シーンも多いですが、シーズン6ぐらいから予算の関係からか、メインキャストが全然出てこないエピソードも多く、意味不明に脇役が主役だったりする回が続き、それがゾンビの少なさと相まってつまんなさを誘発していたと思うのですが、今回はさすがにメインキャストも毎回出るしゾンビの見せ場もあるしで、視聴者の声をかなり考慮してくれた感があって、『ウォーキング・デッド』への枯渇ぎみだった愛も(若干)戻りつつあります(笑)
今のところ、リックが『何話で引退か』のネタバレを踏んでいないので、今回のエピソードは、よりによってダリルに真っ向の正論を突きつけられるという、今までにないシーンがあったりもして、フラグ来た! と思って一応緊張していましたが、まさかの展開となった第4話でした。
しかし、今現在、後半の放送が始まっているhuluのタイトル画面では、三名しか映っていない・・。
これは公式がネタバレしているようなものだと思うのですが・・。
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※以下、ネタバレありのあらすじ及び感想です。
シーズン9第4話。
ジーザスは、マギーがニーガンのところに向かうことを予見して苦言を呈すが、マギーの決意は固まっていた。マギーがアレクサンドリアに向かっていることを知ったリックはマギーをニーガンに近づけることを阻止しようとし、仲間にマギーをアレクサンドリアに入れないように連絡をし、ダリルと2人アレクサンドリアに向かうが、途中ダリルと口論になりトラブルになる。一方、自分たちの仲間がオーシャンサイドに殺されていることを知った救世主たちが暴動を起こし、止めようとしたキャロルたちと銃撃戦が始まる。銃の音で群れがキャンプに向かうことを止めようとしたリックだったが・・。
今まで、ダメはダメなりにその時その時でリックはリックの信念で一生懸命頑張ってきたのに、こんな最期になるの? というような第4話のラストでした。
あのあと、群れに食われて死んじゃわなくてもほっといたら普通にあのまま死ぬけど、なんとか切り抜けるんだろうとは思う。
でも、あの状態で自分でアレ抜ける!?
わたしはマーベルヒーロー映画好きなんで、勝手にヒーローネタをぶち込みますが、あれを切り抜けられるヒーローが誰か考えてみたんです。しかも熟考。
結果、あれだけたくさんいるヒーローの中でも気合いと根性でなんとかキャプテン・アメリカか、X-MEN系の映画で特殊能力を持つ、ミュータントと呼ばれる人たちの中のウルヴァリンとデッドプールの2名(不死身、怪我しても時間とともに治癒する、どっか切断しても生えてくる)の合計3名ぐらいしか思いつかなかったけど、リックはキャプテン・アメリカ的なところあるからいけるかもしれない・・とは思いました(笑)
話を『ウォーキング・デッド』に戻すのですが、リックの最期がこんなかぁ・・と思うと、ずっとアンチリックのわたしですら、少しかわいそうに思う。
さすがに、最後に見せ場はあると思うんですよ。
瀕死になりながらもみんなのところに行こうとするゾンビの群れをなんとか迂回させて、最後はダリルとかに見つけてもらって、キャンプに運ばれて治療するんだけど既に手遅れで、ミショーンにジュディスを託し天国の家族の元に旅立つ・・最期は、カールみたいに仲間を守るために自分を犠牲にしたリックだったね・・でみんなに見守られて最期を迎える、みたいな(※個人の勝手な予想です)。
わたしが言いたいのは、そういうことじゃなくて、今回のダリルのセリフが全てでリックは、「恩人であるグレンのことは忘れて、カールに囚われている」って直球で言われていたけど、あれがリックに対する、みんなの意見の総括だと思うんです。
わたしも激しく同意。
ダリルはしびれを切らしてリックに言ってくれたけど、言うの遅いよ・・って感じだし、もうみんなは、リックに諦めみたいな感情を抱いていて、【カールのショックがひどすぎて何を言ってもわかなんないからほっとく】みたいな感じになって接しているから、このまま『ウォーキング・デッド』から居なくなるのはさすがにかわいそうだなーと、ずっと観てきたものとして思うわけです。
主人公がいなくなるにしては、あんまりな展開。
視聴率がダダ下がりしていて、存続の危機すら危ぶまれている『ウォーキング・デッド』ですが、ここがすごい大事で、リックの最後をきちんと次に繋げないと、シーズン10は決まったみたいけど、8話打ち切りも全然ありえると思う。
『このシーズンで有終の美を飾ります!』っていう宣言と、『落ち目だから打ち切りになりました!』では、全然違うし、主要キャストにもどんどん逃げられて、一番いい時に終わるという機会は既に逃しているんだからっ!
脚本さえよければ、ファンは戻ってくると思うので、なんとか頑張ってくれ。
藁にもすがる思いで祈る(笑)
とりあえず、前回からそういう雰囲気は出していて嫌な予感がしていたんだけど、今回のニーガンとミショーンの語りシーンとかそういうのを減らしてくれないと・・。
暗くて見えないのと語りが多いエピソードは、寝落ちを誘発するので。
結局、ニーガンはミショーンにごちゃごちゃ言っていたけど『リックのやり方は物足りないんだろ?』と言いたかったんですよね。
ニーガンはあんな状態になっていても人間観察力が鋭く、その分やっぱり人の悲しみや闇に寄り添える。
人間は光だけじゃ生きていけないってわかっている人なんです。
光だけを追い求めて行こうとしているリックは、パートナーであるミショーンの闇に気づいていない。一番近くの人にすら理解されていないことをニーガンに指摘されるミショーンの立場・・。
ニーガンをこういうキャラにしていくのであれば、最初のキャラ設定にほんとうに失敗したよなぁ・・とつくづく思うんです。
シーズン7の最初をセンセーショナルにしたかった制作陣の気持ちはわからなくもないけど、多少のサイコパスはいいとしてもいきなりあんな残酷な展開に持っていかずに、愛する奥さんとの間に子どもが欲しかったのに、病気で奥さんを失ってしまったために、子どもに執着するキャラに最初からしとけばよかったのに・・。
もうちょっと、うまく使えるキャラクターだったのに、どれもこれも今さらな感じが非常にもったいなく思います。
今は、バールでマギーにやられる寸前だし・・。
そして、脚本問題でもう一つ、ジェイディス(アン)とゲイブリエルの件は、この後きちんと伏線を回収してくれるのであれば、今のところは保留案件としておこうと思います(笑)
ゲイブリエルのことを推している人は少ないと思うんですけど、なんか彼のことイマイチ好きになれないのは、いざという時にアメリカ人はほぼキリスト教であるということを盾にとってそういう時だけ牧師説教してくるところなんですよねー・・。
彼自身、本当に心の底から神を信じているのか!?という疑いを持たせてしまう中途半端な牧師感・・。
彼の説教では改宗できないし、安心して懺悔できない・・。
『許します!』といわれても、あなたに許されてもなぁ・・という気になってしまうゲイブリエル。
ゴミ山に置き去りにされた彼ですが、今後はウォーキング・デッドのキーマンとして今後活躍してくれるのでしょうか。そんなにはどうでもいい気もするのですが・・。
というわけで、シーズン9前半の前半終わり!!
後半、リックの最期がどうなるのか、主人公としてきちんと綺麗に卒業させてあげられるのか、制作陣の手腕にかすかな希望を抱いています。
どうしても、ウォーキング・デッド始まったころの中毒的な面白さをまだ諦めきれていないわたしがいる。
それでは、前半の後半も宜しくお願いします。
第3話の感想はこちら。
【ウォーキング・デッド】過去記事(だいたい愚痴)はこちらから。
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