THE PATH シーズン2も 第5話まで追いついてまいりました。
毎回、毎回、もやもやしながらも続きが気になってしまい、なんか観ちゃう。
シーズン1の当初は、俗世と自分たちを切り離しマイヤリストたちだけで穏やかに暮らしていたけれど、もうマイヤリズム内の人間関係もぐちゃぐちゃです。
みんなで来たるべき終末に向けて肩を寄せ合って生きるんじゃなかったの・・ってなってます。
もう、あの中でどんだけの人が『光』を心から信じているのかわからなくなってきたし、人の心に絶対はないんだなって改めて思います。
第5話はサラが強引に推し進めようとしている公害の水質検査が、公害元の会社のトップの逆鱗に触れ、一度は示談になっていたホークの悪さが蒸し返されます。
そのことにより、エディが動き、サラとエディの関係にも変化が訪れるのと並行して、
マイヤリズムの中に内通者が居ることが前話で判明したので、その内通者探しを始めるカルが描かれました。
※以下ネタバレありの感想です。
ホーク、イライラしてセレブの家の窓ガラスを割った件で逮捕。
日本に置き換えてちょっと考えてみたんだけど、16歳の若者が会社社長の家の窓ガラスをふざけて割ったりしても、補導→多分示談。
今の日本の場合、器物損壊は犯罪なのに訴えたほうがブーメランになって非難されそうな案件。
特に、訴えたほうがお金持ちの場合、心が狭いとか言ってネットで叩かれる(笑)
水質検査から手を引くという、加害者の親(サラ)との約束を反故にされたのだから、逮捕も致し方ないとは思うけど、テロの疑いは言い過ぎでは? とさすがに思いましたが、一般社会の認識が『カルト』だからしょうがないのかなー。
日本で、例えば有名なカルトとされる宗教の息子が、公害疑いのある社長の家の窓ガラスを割っても、話題にはなるだろうけどさすがにテロ扱いはない・・とわたしは思ったので、これはもう文化の違いとしか言いようがない。
拘置所に居た黒人青年に人種差別のことを聞かれ、「マイヤリズムの考えでは肌の色で立場が変わることはない、平等だ」というホークに対して、「マイヤリズム内では平等かもしれないけど、マイヤリズム以外の人たちより光の信仰を信じている自分たちの方が偉いと思っている」と言葉を投げつけられて、言い返せなかったホーク。
確かに、終末を引き起こすのは愚かな俗人で、俗人が引き起こす災いに供えて祈ったりはしごを登ったりする修行をしているわけだから、そう言われても仕方のないところはあるし、そこに平等性はない。
そう考えると俗人が災害やトラブルに巻き込まれたときに、助けに行ったりするマイヤリズムの活動も、『俗人は愚かだからそういう目に遭っているので、自分たちが救ってあげなきゃいけない』っていう方向に考えることもできて、随分上から目線だな、おい(笑)って今さらながらなりましたが、まんまサラってこういう人ですよねー。
悪気もないし、自分たちが偉いとかじゃなくて救ってあげなきゃいけない存在だと心から思っている。なんとなくサラに感じていた違和感の謎が、ここで解けた気がしました。マイヤリズムの教えがそうなんだから、その世界で生まれたサラには仕方のないことでもある。
そういったわけでホークは襲われそうになってケンカしたりもしたけど、息子の逮捕を知ったエディの強行作戦で、なんとか無事に釈放されましたが。
ホーク、だいぶ、反抗期をこじらせてしまったねぇ(苦笑)
反抗期は仕方ないにしても、彼女のこともあるし両親のごたごたのこともあるうえ、色々成長していく中で感じるマイヤリズムに対する疑問や矛盾へのイライラが、まるごと両親に向かってしまっています。
サラの時代は博士は元気で実態があったけど、今は博士も実態がないから光の実感もできない。
まぁ、当たる人が親が一番当たりやすいから仕方ないとは思うけど、
マイヤリストなことを抜きにすれば、サラとエディは親としてはかなりいい方の親だと思うよ。
そんなわけで、ホークとの関係にも悩み、光の守護者のことや、水質検査のことでにっちもさっちもいかなくなり、どうしようもなくなったサラのところにホークを助けるためにさっそうと現れたエディ。
マイヤリズムの中でルールにがんじがらめにされて育ったサラが、エディの俗人気質を好きになってしまったのも仕方がない。
「光も、祈りも効果がない」ってうるうるしながらエディに言ってたもんな・・。
そして、カルがサラに相手にされないのはこういうことだったんだなーと実感として思いました(笑)
カルがぐずぐずしていても、ホークはあそこから出してあげられなかったと思う。
エディの力強い行動や、弱音を吐ける存在が目の前に現れたことで、サラの心のタガが外れて、ベッドを共にすることになったエディとサラなわけだけど、エディの背中の痣がサラにバレたことが、どんな伏線をはらんでるのか気になります。
そして、まさかサラも妊娠しないよねー・・。
うー、いろんな意味で怖い。
話が少し逸れますが、このことはかなりしつこく言っていますが、ハンニバルでは超ウィル推しで、映るたびにかっこいいしかなかったヒュー・ダンシーが、ちょっと生理的に無理・・サラに相手にされないのもしょうがないぐらいの気持ちにさせてくることに改めて凄みを感じます。
いや、本当にすごいよ(笑)
日本でも、二枚目俳優が二枚目じゃない役演じることあるけど、かっこよさが透けて見えちゃってる場合がほとんどだもん。
しかも変なカツラかぶったり、変な眼鏡掛けたり、変な服着たりしてるでしょう?
カルの場合、髪型は坊主に近いぐらいだけど、洋服は別にオシャレじゃないけどこぎれいだし。
PATHを見ている知人が、『あれはハンニバルのウィルと同じ人ではない。こんなに見ても同じ人だと思えないし、ちっともウィルに似ていない、別人だ。声まで違うように聞こえてきた』と言い出しました(笑)
もっと、いろんな作品に出演してほしい。違うヒュー・ダンシーもみてみたいのです。
話をマイヤリズムに戻しますね(笑)
内通者探しを始めたカルでしたが、内通者自体を内通者探しのリーダーにしてしまった・・。最初から躓いております。
しかも、なんの罪もない、いい人そうな診療所の医師が内通者に仕立て上げられ、本人の言い分も聞かず追い出すなんてひどすぎる。めちゃくちゃ泣いてたじゃん。
FBIの捜査官を演じているサム(偽名?)もなんであんなことしたの?
自分が内通者だとばれる前に生贄をたてたのかもしれないし、反撃してこなそうな人をチョイスしたのかもしれないけど、シーズン1の最後にマイヤリズムに戻った人とか、もっと適役がいた気がする。
プリズン・ブレイクの時の役も大嫌いだったけど、次別の作品で見ても嫌なイメージしか抱かなそう。
そして、ずっと個人的に懸案事項であったショーンは、エディに相談に行ったことで腹が据わったみたいですね。
このまますごい悩んじゃったらかわいそうすぎたので、覚悟が出来たならよかった。
メアリーもカルの決めた相手だけど、結果的にいい人とパートナーになれたと思うし、このふたりの今後の組織内での下剋上が気になりますね(笑)
そして、サラがホークに偽善、偽善と責められている水質検査の件。
ホークを助けるために、調査を中止しなきゃいけないことになって被害に遭っている住民に謝罪に行ったサラ。
わたしは、『やらない善より、やる偽善派』なので、その行いが誰かを助ける行動の場合は、たとえ売名であっても偽善であっても、腹の中で違うことを考えていたとしても、どんどんやればいいと思うんです。
たとえ実際は悪意があったとしても、行いそのものに善も悪もないと思うからです。
ただし、最終的に利益のためにだまし討ちにするのは、もうそれは詐欺だから善、偽善の問題ではないとは思うのですが。
サラの場合は、本当に公害から助けてあげたいと思っていたと思うんですよね。
結果を出せなかっただけで。
でも、水の中に何が入っていたら、牛の血が油みたいになるのだろう。
そして、公害や偽装なんかで住民がたくさん苦しんでいることがわかっていながら、ほっとける会社とか、行政とか、国とかってたくさんあるけど、こういう人たちってどういう心理状態なんですかね。
公害じゃなくても、犯罪隠ぺいとか、マスコミの情報操作とか。
そういう人たちにも家族が居たり、ご飯食べたり、テレビ見たり、笑ったりしているわけで。
サラ、真っ黒な牛の血を浴びていましたが、これで公害から住民を救うことを諦めるのでしょうか。
第6話の感想はこちら ↓ ↓
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