ブレイキング・バッド シーズン2 第4話の感想です。
一時期、本当にげっそりして今にも死にそうだったウォルターが顔色もよく元気そうになってきたので、見ていてちょっと気持ち的に安心して見ていられます。
やっぱり、主人公が死んだり、死にそうなのは見ていて嫌なんです。
人間は100%死ぬ生き物だけど、そこはフィクションだから不死身であってほしい。
死んでいいのは最終回だけ(それも本当は嫌だけど)!
主人公が生命力溢れすぎて元気な時じゃないと観られないドラマもあるけど、基本的には死なない主人公のドラマが好きです。
そういったわけで、ウォルターが元気そうなのは嬉しいのですが、元気だからと言ってうまくいかない第4話でしたが(笑)
シーズン2 第3の感想はこちら ↓ ↓
シーズン2第4話は、トゥコに拉致されたことで二日の間行方不明になったウォルターに対するスカイラーの不信感が決定的になり、夫婦関係の溝が深まり、スカイラーに避けられることになったウォルターが、家族関係の修復に努めるのと並行して、こちらも家族関係が破たんして生活自体もままならなくなるジェシーと、2人それぞれの家族問題が描かれるエピソードでした。
※以下、ネタバレありの感想です。
『崩れゆく生活』っていうか、『スカイラーの機嫌の直し方』って感じでしたね(笑)
ウォルターの裏事情はフィクションなのでかなり特殊なんですが、明らかに自分に対して何か怒ってはいるが、怒っている理由を言わない妻(彼女)の機嫌がなかなか直らず、怒っている理由ももちろんわからず、何をしても空回りし苦戦するパートナーというのは、世界共通のあるあるなのではないでしょうか。
男性は、ウォルターが不憫だと思って観ていたのではないかと思うのですが、女性の立場から言わせてもらうと、あれでは全然ダメ(笑)
スカイラーの機嫌は一生直らない。
ウォルターも、癌の治療、犯罪の推進と隠ぺいとで忙しいし、いつ死ぬか明日をもわからぬ身ですごくかわいそうだけどスカイラーの機嫌を直して自由にならないとお金も稼げないし八方ふさがりだよなーって右往左往し、手を尽くすウォルターを他人事だから笑って観てました(笑)
普段はやらないご飯作りとか、常に下手に出た腫れ物に触るようなウォルターの態度も初期の怒りが小さ目な時は有効なこともあるけど、こじれてしまってああなってしまったら逆効果なんだよね。
自分を避けまくるスカイラーを捕まえて、やっとのことでウォルターが話し合いに持っていって自分の非を詫びてましたが、正直わたしも言ったことあるので人のことは言えないし、スカイラーの気持ちすっごくよくわかるんですが「悪いと思ってないくせに謝ってる」ように思えてきて怒りが倍増するだけ。
だったら、どうすればいいんだよ!?
ご機嫌取りもダメ、謝るのもダメ、話し合いもダメじゃどうしようもないじゃないか!?
と思いましたよね?(笑)
ケースバイケースですが、だいたいは妻(彼女)の求めている答えを相手が発するまで納得しないし、怒り続けます。それが例え真実でも、自分(妻)が思っている答えじゃないとダメなんです。
まぁ、あの場合スカイラーは何を告白してほしいのかちょっとよくわからないし、ウォルターがまさか浮気しているとも思っていないとも思うのですが、今回のスカイラーの場合は、彼女が感じているのは孤独感と自分が主導権を握れていない怒りなんだと思うんですよね。全て自分の思い通りに動いていない怒り。
例え、予想外の妊娠に驚いたとしても、その妊娠中に夫が余命わずかの癌になったとしても、自分の思い通りに夫が動いてくれていて、悲劇のヒロインになれていればメンタルを保てていたのに、今まで従順な夫であったウォルターが勝手なことしてるから腹が立っているように思えます。
ウォルター、スカイラーが予想している、夫の隠し事の答えを見つけるんだ!
嘘でいい。スカイラーが納得すればそれでいい。
長いこと夫婦やってきたんでしょ?
それは、ずっと夫婦をやってきたウォルターにしかわからないことだと思うんだけど、どんな答えだったらスカイラー納得するだろうなー。
もう、けっこう拗れてきてるから今は何を言ってもダメかもしれないけど、タイミングを見計らって練りに練った緻密なストーリーを深刻に告白するんだ(笑)
君が必要だ、君が頼りなんだっていう内容でね。
本当のこと話すとまた怒りが増すかもしれないし(笑)
ウォルター、頑張って! スカイラーの機嫌が直らないと家も出られない!
一方、汚物まみれになってまで頑張った不憫な子、ジェシー。
最終的には、お金もなくなって、友人にも嫌がられて伝手もなくなって、ウォルターしか頼れる人がいなくなり、キャンピングカーを奪ってまでウォルターの家の前まで来てウォルターに叱られていたわけですが。
こうなってしまった原因、ジェシーの親子関係も複雑ですよね。
少なくとも母親はジェシーに対して愛情がないわけじゃないと思うんです。
ハンクから息子を守ろうとしたり、母親なりに努力はしてると思う。
でも、わたしはすごくわかる。ジェシーの気持ち。
今回、ジェシーがあの家に住んでいた事情が母親とのやり取りで、病気の叔母の面倒を見ていたことから譲り受けたものだったということが判明しました。
そういえば、ウォルターの胸の傷を見てすぐ癌だって気づいたのはそのためだったかと思いました。
一人でお屋敷に住んでるから、素行の悪い息子がお金持ちの親に厄介払いされていたと思っていたけど違った。
その叔母さんからもらった家の地下室での薬作成のことがバレて、親に追い出されることになって、母親と口論になったシーンで、ああ、この母は・・って思いました。
ジェシーは叔母さんの病気の看護をしていた自分の正当性を訴え、何もしてない母親になんやかんや言われる筋合いはない、叔母の食事の面倒も見ていた、というジェシーに対して「でも、毎日じゃないでしょ?」とジェシーの母親が返した言葉です。
この一言に全て集約されていた気がしました。
この一言聞いて、わたしは死ぬほど悲しくなったし、今までのジェシーの境遇も察することができたので、だからジェシー根はいい子なのに、汚物まみれでボロボロになるという人生になってしまったのだなと思いました。
親がクズでもまっとうな人生を歩む人はたくさんいるから、100%擁護はしないけど、少なくとも原因は多少あるとは思った。
というわけで、ウォルターは隠し金の半分をジェシーにあげちゃったから、トゥコを脅して、拉致されて、ハンクにも疑われて命がけで手に入れたお金、また減っちゃったねー・・・。
ウォルターは、また薬作るとは言っているけれども、仲卸の大元を2人も殺してしまったから、販売ルートもまだ確立されてないし、警察の捜査も続いてるし、スカイラーは機嫌が悪いままだしで・・。
全然、有言実行できてないけど次のエピソードには少しは期待してもいいのでしょうか。
ウォルターのかっこいいところ久々に見たいです(笑)
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