もう1年以上前のことなんて何も覚えていないので、取り急ぎシーズン4の最終話を復習してから、『ベター・コール・ソウル』シーズン5視聴に入りました。
↓ こんなのまでしっかり書いていたのに、観始めたときはほぼ初見。
※ちなみに、前話を観ていたのは2018年のクリスマスの頃。
(あれ? なんでチャック・・? シナボンはどうした?)
シーズン4最終話スタート時、こんな感じでした。
復習なしではヤバかったです。
マイクが追ってる人が誰なのか思い出すのに、相当の時間を要したもんね(笑)
あんなに夢中になって見ていたのに何故・・。
それでも、最終話を観終わるころには色々思い出してまいりまして。
そして、そのままシーズン5のエピソード1に入ったわけなんですけど。
けっこう長めに取られていたシナボンのくだりが始まって、緊張感高まったと思ったら、シーズン4の最終話からそのまま話が繋がっていて、ドラマ同様タイムリープしたような気持ちになりました。
同じ服、同じ髪型、同じ場所などなど。
その演出のおかげで、わたしの気持ちもすっかりアルバカーキに帰ってまいりました。
荒涼としていて乾燥した土と風。
南米とアメリカの融合した感じ。
うん、アルバカーキだ。
『エルカミーノ』もなんとなく、気持ちが乗らず後回しにしていたけど『ブレイキング・バッド』を二週目して、満を持して『エルカミーノ』を観たいぐらいの気持ちになっています。
なんだろう、この一年たくさんのドラマや映画を観て、どれもすごく面白かったのに、『ベター・コール・ソウル』を観ているときは、自分の中のドラマへの入り込み方が、他の作品と全然違ったのに気付いてびっくりした。
明らかにいつもと違うテンションで観ていました。
『ベター・コール・ソウル』に至っては、BrBaのようなハードボイルドさも多少は折り込みつつも、人間の深い闇や悲しさ、不器用な生き方を中心に描いているドラマだと思うんですね、個人的に。
なので、スリルというより悲しさや切なさに対する身構え感というか、そういう脚本や役者さんの繊細な演技を自分なりに受け止めようとしながら見ているんだな、と思っております。
ちなみに、このレビューから初めましての方に申し上げておきますとBrBa時代から推しはガスであり、ガス・フリングがあのような行動を起こすまでの過程を知りたいと思って観ています。
それでは『ベター・コール・ソウル』シーズン5もお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
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『ベター・コール・ソウル』Season5 ep1 "Magic Man"
Flash‐Forward:突然倒れたジーンは退院後追手の影を感じ、しばらく仕事を休みオマハを数日離れることにする。
追手の証拠が見つけられなかったジーンは、【シナボン】の仕事に復帰することにするが、休憩中に自分を知っているという人間に声を掛けられる。
ジーンを乗せたタクシーの運転手だった。
人違いだと弁明するが、ジーンは彼に「Better Call Saul.」と言ってしまう。
身元が割れた、ジーンは焦って【掃除機屋】のエドに電話し、逃亡の準備を図ろうとするが途中で、気が変わったと電話を切る。
ジミーは、弁護士資格を取り戻し喜びに触れ「ジミー・マッギルの名を捨て”ソウル・グッドマン”として再出発する」と宣言するも、戸惑うキムに気付かない。
ジミーは、携帯電話屋のときの経歴を生かし、これから犯罪を犯しそうな人たちに無料で携帯を配りそこに短縮で自分の番号を登録し、将来的な顧客にする作戦を思いつく。
裁判所に乗り込み、事件をでっち上げてテレビ放送などをさせて名前を売る。
キムは、司法取引を拒む若い夫婦に困惑していた。
裁判に持ち込まれれば、有罪となり長期の服役が確実だったからだ。
出くわしたジミーに、芝居を持ちかけられるもいったんは拒んだキムだったが、依頼人の利益のためにジミーの案に乗ってしまい、激しい後悔にさいなまれる。
ラロは、ガスが雇っていた建築士のヴェルナーをマイクが追っていたことの真相を掴みたいと思っていた。
ガスはラロを黙らせるため、ヴェルナーを悪人に仕立て上げたストーリーをラロに話す。
そして、建設中だった地下工場を、鶏肉の冷却用のものと紹介する。
ガスは、ゲイルに建設中の工場を見せるも、一旦職人を引き上げさせ工事を中止することにする。
マイクを引き続き手元に置いておきたいガスだったが、マイクはガスのヴェルナーへの措置に対して不信感を抱き、断る。
面白かったー! ベター・コール・ソウル。
何がどうってうまく説明できないんだけど、引き込まれ方が本当に半端なくて。
このテンションで海外ドラマ観るの、すごく久しぶりな感じでした。
満足感、めちゃくちゃ高かったよー!!
そして、感想に入る前に一つだけ。
今回残念だったのは、フラッシュ・フォワードのくだりに出演していた【掃除機屋】さん・エドの訃報ですね。
けっこう好きなキャラだったし、今後見られないのかと思うとけっこうショック。
ジミーが心変わりしてまたエドに頼みたくなったら、代役の方が演じられるのかな。
BrBaのウォルターに対する態度が、プロに徹していて好きでしたし、わたしが頼んだらどんなところに連れて行ってもらえるんだろうという興味をそそられていました。
『エルカミーノ』の公開日に亡くなったということで、不思議な巡りあわせを感じます。
ご冥福をお祈りします。
というわけで、シーズン5に入った『ベター・コール・ソウル』。
”シナボンのジーン”になり切れず、ソウルだったころの自分を振り切れずにタクシー運転手に素性を明かしてしまったのがもうオープニングから切なくて、切なくて。
あんなに、追手を気にして暮らしているのに、何故言い切れなかったのかって思うんだけど、それができないところにまだ色々な未練が残っている感じが辛かった。
そして、関係がこじれまくった、マッギル弟のその後・・。
兄は兄で弟に対する嫉妬を抱えて苦しんでこの世を去り、弟は兄に好かれようと努力しても報われないことで苦しんでいた。
離れて暮らせば解決できたかもしれないのに、離れて暮らせなかったし、今生の別れになったのに、消そうとしても消えないチャックの影。
今回、”ソウル”としてリスタートしたジミーが派手な服を着て、キムのことも顧みず、どんどん突っ走っているのは、本当に悲しみの境地ですね。
名前を変えて、スタイルも変えないとチャックはいつまでも追ってくるからね・・。
シナボンの未来がこちらもわかって観ているから、っていうのももちろんあると思うんですが、破滅に向かって突き進む様子は見ていてしんどい(見るけど)。
ジミーはジミーでもちろん切ない生き方だとは思うんです。
でも、それとこれとは別問題。
これは、ソウルのレビューで何度も言っていることなんだけど、キムは一体ジミーのどこがよくて一緒にいるんだろうか。
これは、声を大にして言いたい格言なんだけど、
【『根はいい人』は、いい人じゃない。】
いや、ジミーの魅力、わからなくはない、わからなくはないんだよ。
優しいし、賢いし、見た目も声も素敵。
でも、キム本人もパートナーとしてはダメな人ってわかってるよね。
・・・・キムのことが心配でならないんだよ、わたしは!
聡明で美人で寡黙で、自分のことよりも人をいつだって優先できる優しさと強さがあるキム。
ずっとついてきて支えてたけど、ジミーのこと全然信じられなくなってるじゃん。
自分の信念もジミーに揺らがされてるじゃん。
キム、もうけっこうジミーといるの限界になってきてるよね?
キムの笑顔が見たいです。
そして、マイクとガスの件。
みんな大好き、ロス・ポヨス・エルマノスの車が久々にたくさん見られて、テンション爆上がり。ついでにお店も見たい。
どなたか存じ上げませんがこのTシャツ、買ってること知ってますよ(笑)
マイクは、年齢上がってるはずなのに丸くなるどころか、ギラギラ感が増しててかっこよさが増していた。
一方、ガスは年齢の前後が微妙な感じになってきているけど、細かいことは気にしない~。
出てくれるだけで満足。
これからちょっとガス語りさせてもらうんですけど、悲しみの力ってすごくて、喜怒哀楽の中で、最強なんじゃないかってこのドラマ、特にガスを観ていて改めて思っています。
喜びとか楽しさって、高揚感すごいけどどんな喜びも楽しさも持続しなくて、瞬間的で生きる糧にならなかったりするのに対し、悲しさってずっと悲しい。
悲しさを抱えて生きていくのってしんどいから、チャックやジミーもそうで愛憎劇を引き起こしたり、ガスなんて悲しさを怒りに変えて、怒りだけで生きてる。
怒りがなくなったら、悲しさが浮き彫りになっちゃって生きていけないから、みんな自分で選んだ悲しさを消す方法は崩すことが出来なくて、がんじがらめになっちゃってたりして、誰の意見も聞き入れずに孤独になる。
ガスでいえば、悲しさの象徴が地下工場であり、復讐相手とのコネであり、ヘクターに対する仕打ちであると思うともう、第一話から観るのほんとうにしんどい(見るけど)。
それにしても、演技と演技のぶつかり合いがひどいな『ベター・コール・ソウル』は!
何も言わない時間にも、感情がこぼれだす演技。
シーズン6でファイナル発表ということで、BrBaとの合流も期待したいところですが、まずはシーズン5ですね。
今、現在ep2まで配信されていますが、新エピソードは毎週火曜配信とのことです。
全10話、楽しみですね。
それでは、また。
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