『ペーパー・ハウス』シーズン3第4話『パレルモという男』感想です。
パレルモという男・・・?
え? 今回むしろ出番少なくない?
と思って、原題の【Boom, Boom, Ciao】を調べていたら、こんな動画見つけたんですよね。
本編に今回こんなのあったっけ?
見逃した? 気を失ってたか?
と疑心暗鬼になって、エピソード4を1話まるまる早送りしてみたんですけどやっぱりこんなシーンはないようなんです。
英語字幕だったんで、コマ送りにして意味を調べましたよー!!
たかだか2分30秒に満たない英語を訳すのにかなりの時間を要しました(笑)
日本放送分だけカットされたのか、全世界的にカットされたのかはわかりませんでしたが努力の甲斐あって、カットされた意味はわかった。
しかし、今さらNetflixがこれをカットする意味・・。
動画の内容をざっくり説明させてもらうと、パレルモ(マルティン)が、『男と男の営みは最高だ! 何故なら・・』とみんなにドヤドヤ持論を展開している内容でした。
かなり際どい内容の言葉も含まれていましたが、パレルモがこんな人だ!っていうことを観ているこちら側が知らないと、トーキョーや、ナイロビとのやり取りが(?)ってなっちゃったりすることもありそうだし、実際あったような気がする。
このシーンを観ていれば、たとえ後からだったとしても、あの時のあれはこの人があんな人だからっていう風に繋がったかもしれないのに。
細かい訳の部分は解釈が合っているかどうかわからないし、書いてはいけない内容な気がするので書かないのですが、一言で言うと、パレルモは極端なミソジニスト(女性蔑視、女性嫌悪思考者)っていうシーンなんです。
あの場に居た女性メンバーたちも言われっぱなしではなく、女性だって男との行為を素晴らしく思っているし、体も男とは違うと主張しているのですが、さらにそこから、演説が始まる。
【Boom, Boom】っていうのは、そういう行為のスラング(のよう)ですが、パレルモは、男同士の行為を至上だと上げる発言と思わせておきながら、女性の”性”そのものを落としている内容だとわたしは感じました。
個人攻撃っていうよりも、女っていう存在そのものを嫌悪している内容。
普段、女性というだけで社会で差別されながら生きてきた自覚はもちろんありますが、このぐらい極端だとわたしは逆にむしろ清々しく感じた(笑)
多分、こんだけ嫌われていたらよほどのことがない限り、不必要に向こうのほうから接触してくることはないので、関わらない限り安全な気もしたし。
女性が好きなのに蔑視しているという、矛盾がないからかも。
フェミニストに絡んでくるミソジニーな人は、女性が大好きなんだろう。
だから、女性側が本能的に、生理的に無理!!って結果になり、論争が激化しちゃうのかもしれない・・と、自分のなかで勝手に腑に落ちた部分もあって非常に興味深いシーンでした。
一生懸命訳したしね・・(疲)
あと、ベルリンのこと一言も言ってなかったけど、パレルモがベルリンのことすごい好きっていうか、盲信していたんだろうなっていうこともなんとなく伝わってきました。
もしかしたら、後半パレルモのこの人柄がストーリーに響くかもしれないのにカットされちゃうのはどうにかならなかったのか・・。
今までかなり際どいことNetflixさんはやっていたはずなのに。
わたしはこれも多様性のひとつだと思うし、そこをカットしてしまうのは少し残念に感じた部分ではありました。
邦題をつけた人が訳した段階では、このシーンはカットされていなかったので、タイトルが『パレルモという男』になったんじゃないかなとは思ったのですが。
だったら理解できる。
今回のメインキャストは、デンバーだったような気がしていたけど、冒頭にこれが流れていたらタイトルにつけたくなる気持ちがすごいわかった。
そのぐらい大事だと思うし、強烈な内容でした。
第3話の感想はこちら
<広告>
~あらすじ(ネタバレあり)~
Season3 Episode 4 "Boom, Boom, Ciao"
ボゴタは自分の子どものことを話し、自分が思う理想の父親像を語った。
前回の作戦の途中で、トーキョーの無茶により父親を失ったこと、それと引き換えに妻と子どもを得た幸せを失うのを恐れていたデンバー。
子どものためにも立派な父親で居たいと思っていた。
夫婦げんかしていたふたりだったが、デンバーの様子を心配しモニカが声を掛けて、デンバーはその思いをモニカに吐露する。
そんな中、警察側が法律を無視した作戦に出て盗聴を阻止され、動揺する教授は、捜査本部と直接やり取りすることにする。
フラッシュバックでは、教授は作戦までの時間が足りないとラケルに告げるがラケルには思いがけない言葉を突きつけられる。
一方、一つ目の金庫破りに成功したナイロビのグループだったが、金庫の奥にあるもうひとつの金庫を開けなければならず、そのために総裁が必要だった。
総裁が操作すれば数秒で開く扉だったが、総裁が開錠を拒否したためだんだんと現場が混乱していき、想定外の事件が起こる。
警察突入までの時間が迫る中、最後の手段で水中爆弾を扉に仕掛ける。
わたしは、デンバーの気持ちわかるよ・・。
作戦なんかに参加したくなかったよね。
そして、ボゴタの話は一見美談っぽいけど確実にどことは言えないけど違和感を感じたよ。
言いたいことは、子のために我慢している親を子は敏感に感じ取り、罪悪感を感じるから好きにしろってことだったと思うけど(言いたいことはわかるけど、なんか違う)だった。
デンバーは、作戦中に知り合ったアルトゥーロの愛人だったモニカと恋に落ちて、アルトゥーロの子どもを産んだモニカを子どもとともに全力で愛を注いでいる。
ちなみに【シンシナティ】というのは、アメリカのオハイオ州にある都市名で、日本の姉妹都市は岐阜市で、シンシナティ(デンバーの息子じゃない方)が喜んだかどうかはちょっとわからないのですが、鵜匠の銅像を岐阜市から進呈しています。
デンバーのこと割と好きだけど、今回は事故とはいえやっちゃったよねー・・。
ナイロビ姐さんの蘇生が成功するといいけど、あんなギリギリになって総裁を現場に連れて行くんだったら、あんなことになる前に最初からボゴタに頼んで仕掛けちゃえばよかったのでは・・っていうのはあとのまつりなのかな。
そもそも、教授は『総裁はやらない』って確信してたわけじゃん。
パレルモの手前と、ラケルに図星突かれたせいで【総裁作戦】を実行しちゃったわけだけど、『3分前まで総裁が首を縦に振らなかったらすぐC-4実行』とかあらかじめ決めておけばね、よかったんだろうけどね。
それが、『ペーパー・ハウスだから』。
それにしても、強盗と警察の恋なんてありえないと思っていたけど、ラケルと教授は似た者同士であり元々敵でもあったというのもあるけど、お互い観察眼が鋭いですね。
教授がラケルに言われていた「あなたが不安なのは自分が立てた作戦じゃないから」というのも図星だと思うし、教授がラケルに言った「警察への恨み」も本当だと思う。
そして、教授が立てた作戦だって、100%どころか仲間から死人3人も出してるしよくそんなこと思えるなっていうのと、ラケルは強盗中によくアンヘルと世間話とかできるなって思ったけど、そういうところも似た者同士っていうか・・まぁいいか(笑)
そして、今回もまたマルセイユさんが一言ぐらいしか言葉を発しなかったけど、もう次からシーズン後半なんですよね。
そろそろ、きちんと紹介してもらわないと・・(笑)
あと、エピソード4は、銀行の周辺に咲いていた桜が非常に綺麗でした!
というわけで、
Hasta pronto!(アスタ プロント)
(それでは、またー!)
<広告>