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~あらすじ~
現在では福島になる1万5千石の小さな藩、湯長谷(ゆながや)藩。少数精鋭ながら民のことを大事にし、日々つつましく仲良く生活している。参勤交代の任務を終え帰ってきたばかりの湯長谷藩の面々のところに、領地の金山の報告にが虚偽あるかもしれないとの老中松平信祝(のぶとき)の言いがかりにより、再び5日以内に参勤しろと命が下る。
貯えも底をつき、到底5日では無理な参勤に、湯長谷藩の面々が藩の存亡をかけて挑むことになる。
基本、コメディタッチなのですが、観てみると割と真面目な作品だし、見ごたえ十分の時代劇です。
完全に弱い立場の少数精鋭のチームが巨悪に挑むという、シンプルなストーリーながら、戦のない時代の武士の生きざまや忠義もしっかり描かれていました。
ちょっと頼りない風の性格の良すぎる殿、殿を慕うそれぞれ役割のしっかりしてる家臣たちという設定は、よくある感じだけどやっぱり面白いですね。そして、いざという時はかっこよくなる殿は時代劇のヒーローそのものという感じです。
湯長谷藩の殿役は、佐々木蔵之介。醸し出す清潔感と品の良さでグイグイ来ない感じが慕われる殿にぴったりでした。そして、”そういう役”はピカイチの湯長谷藩家老役、西村雅彦がコメディの部分を一手に引き受けて映画を面白くします。
あとの家臣役は、初期の相棒チームでもある寺脇康文と六角精児、柄本時生、上地雄輔、若手にはジャニーズの知念侑李。もう一人、湯長谷藩の参勤を支える忍者役に伊原剛志。みんなそれぞれ持ち味を出していてよかったのですが、知念くん出番が少ないながら活躍してました。すごくよかったです。
そして、悪役の松平信祝役に、陣内孝則。メイクで目張りを激しく入れて、ここぞとばかりに時代劇の極端な悪役を楽しそうに演技してました(笑)
そして、男ばかりの映画に花を添える形での登場(?)で深田恭子がヒロインです。
戦のない江戸時代劇だし、終始参勤交代が間に合うかどうかっていうことでストーリーが展開するのかなと思っていたのですが、基本的にはそうなんですけど、アクションがけっこう激しくてこれはすごく楽しめました。
時代小説のような映画でありながら、殺陣がたくさん観られる映画でもありました。
メインキャストのみなさんたちは、終始時代劇のかっこうで走らされたり、それだけでも大変そうなのに、殺陣もすごくたくさんやって、撮影ものすごく大変だったろうなーと思います。
戦主体の戦国時代劇と違い、登場人物も少な目で鎧も着ていないので顔丸出しだし、そもそも名前も割と普通の名前なので覚えやすいです。殺陣のアクションも割と派手で面白いので、時代劇初心者や、普段時代劇を観ない人でもとっつきやすい時代劇ではあると思います。
わたしがバカなだけなんですが、戦国ものの時代劇は一族の名前が似通っていて、誰が誰だかわからなくなることがよくあるのです。血のつながりがあるだけでなく、自分が仕えてる人の名前の一字をもらって息子につけただの(笑)
話がそれてしまいましたが、こちらの作品はなにしろ映画全体の雰囲気がよく、観た後の後味がいい時代劇でした。
続編、超高速! 参勤交代リターンズ のレビューはこちら ↓ ↓
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