海外ドラマや映画などの娯楽作品を日頃見ていると、
さまざまな欲望や性癖を持ったサイコパスがたくさん出てきます。
狂気的な天才だったりして、
わたしのような凡人には到底理解できない感じで、
ミステリアスで魅力的なキャラに描かれていることも多いです。
なんとなくぼんやりしたイメージはあるけれども、
実際どんな人なのか、どういう趣向なのか、
どういった考え方を持っているのか非常に興味がありました。
そんな中、
落ち着いた話し方で、内容もいつもわかりやすく、
本も立ち読みしたら、文章も読みやすそうだったので、
購入して読んでみました。
内容のネタバレを含みますので、大丈夫な方だけ、進んでください。
前半は、思っていたサイコパスの人物像が描かれていて、
うんうん、そうだよねって感じで読み進めていたのですが、
まず、驚いたのが、
サイコパスは必ずしも天才ではないということ。
え?そうなの?
フィクションを信じすぎてた。
全員、人智を超えた天才なんだと思ってた(笑)
一般人にも普通にまぎれているサイコパス。
知能指数が高いからこその、
常人には理解できない行動かと思いきや、
そうとも限らない。
更に必ずしも犯罪方面に意識が向くとも限らず、
経営者なんかにもサイコパス傾向が強い人が多いとのこと。
本人の専門分野である、脳科学的に見たサイコパスの研究結果も、
遺伝という可能性も拭いきれないという説も興味深かったですね。
あと、過酷な環境に耐え忍ぶ生活環境だと、
サイコパスが発生しにくく、また、排除もされやすく、
豊かな環境で生命が脅かされない状況だと、
サイコパス性の高い人が、
生き延びやすくなるという説も。
そして、最後の方で出てくる、
現在、社会に紛れているサイコパスを、
今までの話を踏まえて紹介しているのが面白かったです。
ブラック企業の経営者、後妻業の女・・などです。
サイコパスはあらゆる痛みや、不安に鈍感、
そして、自分の欲望には忠実、
痛みや不安に鈍感だからこそできる思い切った行動。
脳科学的な側面から切り取っていて非常に面白い本でした。
最後に、たぶん私はサイコパスではないという結論で締められました。
凡人認定はちょっと残念な気もしますが(笑)
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