話題になっていた『翔んで埼玉』。
地上波で盛り上がっていた時も見逃してしまっていたのですが、Amazonプライムに入ってきたので、視聴しました。
全く事前情報なく観たのですが、オープニングで、原作者の魔夜峰央氏が登場し、初めて原作が『パタリロ』の人だと知る。
『パタリロ』、今思うと本当に謎なんだけど、何故か高校の図書室にあったんだよね・・(笑)
当時の図書室、図書部の先人たちが個人の好みで買ったんだろうと思われる蔵書も多く、割と面白いラインナップだったので、けっこう入り浸っていました。
学校の隅にひっそりとあって、中庭が見えて、木の本棚にびっしりと本が詰まっていて、冬は暖房ガンガンで雪が見えて、本のせいで薄暗くて、それでいてあまり人が来なくてインクの香りがしてすごく好きな空間だった。
建物もレトロだったから、今思うとすごく雰囲気のあった図書室だったけど、今は建て替えられてしまったので、あの空間がなくなってると思うと、ちょっと淋しい。
・・と、『パタリロ』から思わず思春期を思い出してしまったのですが『翔んで埼玉』も、最初は高校が舞台だけど、後に高校あんまり関係なくなる(笑)
高校生男子役を二階堂ふみ(25)が演じ、転校生としてGACKT(46)がダブル主演。GACKTは日本アカデミー賞主演男優賞を受賞しました。
世界観がそもそもファンタジーだし、原作が劇画調だから高校生男子役に二人とも違和感なかった(?)。
なにしろ、二階堂ふみは終始すごく可愛かったです。
洋画に普段どっぷり浸かっているので、オープニング数分は、今時こんな差別映画・・と思っていたのですが、気が付いたら最後まで楽しく観ることができました。
けっこう話が進んだところで(まだ半分しか来てない)とは正直思ったけど、後半意外な展開で盛り上がった。
一言でいうと、郷土愛溢れる映画でした!
一都六県にゆかりのある方は、とくに楽しい映画だと思います。
ここ最近、公私ともにコロナ疲れでなんとなくこう、がっつり映画を観る気分になれなかったりしていて、新作も何作も見逃したりしていたので、いいリハビリになりました。
あらすじを挟んで、ネタバレ感想にいきたいと思います。
<広告>
~あらすじ~
舞台は日本の地名を持つ架空世界。
そこでは東京出身の者が特に優遇され、特に埼玉県出身の者はひどい迫害を受けていた。
東京都の名門校・白鵬堂学院に麻実麗という男子学生が転校生として入学してきた。
容姿端麗で頭脳明晰なライバルの登場に、最初は敵意を燃やしていた都知事の息子である生徒会長の白鵬堂百美もやがて麗の人間性に惹かれていく。
しかし、麗の正体は埼玉県人の有力者の息子で、埼玉県人へ迫害をやめさせるために東京に送り込まれた刺客だった。
ある事件により、百美に埼玉県人なことが知られた麗だったが、麗の人間的魅力により、居住地差別に徐々に疑問を抱くようになっていた百美は麗と一緒に追手から逃げることになるが、その先に待ち構えていたのは思いもよらない試練だった・・。
こんな短いあらすじにすごく時間がかかってしまった・・。
ちゃんとしたストーリーはある。
あるけど、小ネタがメインでストーリーはおまけみたいな感じだから(笑)
それでも、差別的になりがちな題材をうまくまとめた感じはして、余韻は悪くなかったです。
エンディングテーマにもなっていた”はなわ”の埼玉県のうたの歌詞のような映画だった。
※ネタバレ注意MV(これだけでも面白い)
埼玉のことを自虐しながら、埼玉の魅力と埼玉愛を叫ぶぞ!っていう。
エキストラの数もすごくて、みんな楽しそうだったし、演者もみんなとにかく楽しそうだったから観ているこちらも楽しかった。
わたしは大人になってから関東に住んでいるけど、元々は北海道生まれの道産子。
県境は海なので、県民闘争みたいな意識はなく、土地が広大すぎるためか、札幌と旭川と函館の土地で争うとかもないし、大人になってから千葉に引っ越してきて、それからずっと千葉なので、DNAに刻まれた選民意識みたいなものはもともと薄いです。
そして、関東に長く住んでいながら埼玉の大地を踏みしめたことは実際には片手で数えるほどしかないです。
『のぼうの城』(原作)に感銘を受けて、行田に観光に行ったぐらいしか観光には行ったことがないけど、通過したことは数えきれないほどあります(笑)
なので、なんとなくの埼玉小ネタはわかっても全部はやっぱり県民じゃないとわからないんだろうなとは思いました。
何しろ、草加せんべいが群馬だと思ってたぐらいだから(草津と混同してた)。
今年に入ってからたまたま所沢に行く機会があったので、GACKT様の高級マンションらしき部屋から見える夜景には笑わせてもらいました(笑)
そしてわたしは、前述の通り現在千葉県人なので、埼玉と千葉の仁義なき抗争が始まってからだいぶテンションが上がって楽しく観られました。
千葉県人のリーダーが、伊勢谷友介だったのも、すごくかっこよかったし、時代劇を観ているようで迫力もありました。
GACKT様との絡みは絶対楽しんでたと思う(笑)
千葉の話題で、幕張メッセやマリーンズ関連の話が一切出なかったのも、千葉県出身の有名人として、AらしのA葉くんや、元SマップのK村さんが千葉在住だったことが出なかったのも大人の事情かなとは思いましたが・・(笑)
千葉県民の踏み絵はなんだろうかとこの間からずっと考えています。
チーバくん→踏める
ふなっしー→踏める
ミッ〇ー→踏める
うーん、花菜っ娘は踏めないかもしれない・・。
道産子としては、道産子は全員歌えるこれのCMソングを流されながら、山親爺を踏むのを強要されたら絶対出来ないです(笑)
キャストに根っからの悪人が居なく、主人公の百美くんはさすが育ちのよさを発揮して、まっすぐで素直でかわいらしい性格。
転校生の麗も品行方正、キャストの振り切ったふざけた演技で、キャラクターのことがすごく好きになったし、GACKTさまはさすがのアーティストでセリフの声が通ってすごく心地よかったです。
あと、現実(?)で夫婦を演じたブラザートムと麻生久美子は本当に埼玉と千葉のコンビだったみたいですね。
これ、町おこしの一環で、各地域全部作ればいいのにー。
関西、九州、東北なんかも、方言満載で面白そう。
関西だと、大阪、兵庫、そして京都もあるから、かなり濃密な物語になりそうな気がする。
埼玉と千葉の争いよりも激しそうでワクワクします(笑)
最後になりますが、群馬の人はこの映画で怒ってないのですか?
わたしは、この映画で千葉のことがますます好きになりました!(笑)
というわけで、それではまた。
<広告>