たま欄

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【Netflix】『消えない罪』 感想(ネタバレなし) サンドラ・ブロックが【ヤングケアラー】の生んだ悲劇を演じる。

この作品のレビューは非常に難しい。

 

書き始めるまでにかなり悩んでしまっていたので、とりあえず書き出して書きたいことを書いていこうと思うので、まとまらないと思う。

 

サンドラ・ブロックが好きなわたしがNetflixで配信したばっかりの『消えない罪』を視聴した話。

 

www.netflix.com

 

すごく見ごたえのある作品で、中だるみもなくよくある設定のストーリーではあると思いますが、ちょっとしたサスペンス的な感じもあり非常に満足感の高い作品でした。

 

「映画を観た」

 

という感じ。

 

ほぼ二時間出ずっぱりのサンドラ・ブロックの存在感は群を抜いてて、エキストラさんたちの中に放り込むと目立つ目立つ(笑)

 

本当にいい女優さんだと思います。

単純に好きです!!

ルックスがいいからとかそういうことではなく、どこがとは言えないのですがなんか好き。

ずっと見ていられる。

 

今回の『消えない罪』はネトフリの公式のあらすじは観たあとに読むと、ちょっと違和感がありますね。

 

ただ「じゃあおまえはどう書くのか! 自分でやってみろ!」となってしまうので、少し考えます。

 

 ↓ ↓ ↓ 考え中・考え中・考え中 ↓ ↓ ↓

 

だいぶ考えました(笑)

 

「妹は、私の全てだった」。

幼い妹と暮らすルース(サンドラ・ブロック)は妹との暮らしを守ろうと、殺人の罪で20年の刑期を負った。

出所した彼女は、世間の冷たい風に晒されながらも、離れ離れになった妹の安否をなんとか探ろうとする。

 

こんな感じかなー。

 

ただの刑期を終えて出所した女性のその後の話だと思ったら、観終えてみるとちょっと違ったんですよね。

 

いい意味での狂気というか、そういうところがよかった。

サンドラ・ブロックの生命力と狂気で重くなりすぎない仕上がりにはなっていたと思うけど、それでも途中いろんな人の思いを考えると辛かった。

 

【犯罪】そのものではなく【犯罪者】がテーマの作品は、これだけ刑務所に人が溢れているのだから自分とは無縁な出来事のようでいて、本当はリアルな問題なんではないかと常々思っています。

普段身近に接している人が、過去になんらかの犯罪を犯したことがある可能性もなくはないわけです。

 

知る機会もないし、知る必要性もない。

 

普段お店でよくしてくれている店員さんとか、中途入社のあの人とか、電車で隣に座った人とか。

 

そして、法律で裁かれ、法に則った刑期を刑務所で過ごしたら【罪は償った】ことになるのか、というのは、すごくもやもやする答えの出ない問題です。

 

何故なら被害者のいない犯罪というのも存在するには存在しますが、例えばクスリ系なんかでもそれを買うことが別の犯罪の加担になっていたり交通違反だって、捕まっていないだけでそのことで迷惑をこうむっている人がいるかもしれないと思うと、被害者のいない犯罪自体もともと極めて少なく、だいたいは【被害者】が存在するからです。

 

被害者には刑期がない。

 

被害者の人生のリスタートはどこから始めればいいのか。

加害者が幸せを掴むことを被害者は耐えられるのか。

失ったものは二度と戻らない。

 

わたしはいじめに遭った経験があるし被害者のことを考えると加害者に全面同情できないところがあります。

人生というのは一旦道をそれてしまったら、二度と元々歩いていた道と同じ道は歩めないからです。

他人の手で強制的に別ルートを歩まなくてはいけなくなった衝撃と苦労は察するにあまりあります。

 

人間は間違うものだし、誠心誠意謝ったし、それなりの罰も負ったからいいでしょ? 

 

と言われて素直に納得できる人がどれほどいるのか。

 

こんな感じに思ってしまうので、どこに気持ちを置いて観ていいかわからなかった作品です。

 

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冒頭のシーンとラストのシーンが繋がる感じ。

 

【観ている人の想像に任せるラスト】ではありましたが、(ん?)とはならない、よくまとまった映画だったと思います。

 

犯罪者、被害者をそれぞれ取り巻く人物、それぞれの人物の家族。

加害者の家族、被害者の家族。

みんなそれぞれの立場を考えると当然の行動をするので(まぁ、そうなるよね)っていうそれは厳しい現実。

 

登場人物で印象的だったのは、リアルな社会の目であり厳しくも優しくルースを見守っている保護観察官

 

保護観察官、大変なお仕事ですよね。

人を信じる気持ちを何度も何度も裏切られると思う。

 

今回の作品ではすごくいい距離感でルースと関係を築いていましたが、あのメンタル力は人生何度経験すると養われるのかという人でした。

静かでいて強い演技がすごくよかったと思います。

 

あとは『ウォーキング・デッド』でシェーンを演じたジョン・バーンサルが無駄にイケメンだった。

 

なんていうか、この人もすごくリアルな人。

 

人間ってこういう生き物。

 

受刑者の社会復帰への世間の厳しさとその現実というテーマが取り上げられがちな作品だと思いますが、それはいろいろな作品で描かれている部分でもあると思うし、この作品がちょっと別な切り口をもっていたのは、日本でも昨今言葉としても広がりつつあり社会問題として言われるようになってきた、保護者ではなく未成年の子どもがいろんな要因で家庭を維持していくための要になる【ヤングケアラー】問題が生んだ悲劇を描いたことです。

 

事件が起きた時、おそらく主人公のルースは20才を過ぎたばかり。

 

本人の「学校に行けなかった」という証言から察するに、ルースが妹を育て始めたのは15歳~17歳ぐらいの間だと思うのです。

世界の全てが妹になってもおかしくない年齢です。

 

大人がもっと早い段階で問題に気付いてあげられていたら、差し伸べる手があったらいくつもの家族もの悲劇を防げたと思うと胸が張り裂けそうでした。

彼女に生きるためには『大人に頼る方法もある』という思考が少しでもあったなら、知る機会があったならという切なさ。

 

それと、もう一つ。

 

自分がもし犯罪者になってしまったら、現実は受け止めるしかないとは思います。

世間なんてそんなに甘くない。

そして、やっぱり考えてしまうのは自分の身近な人が凶悪犯罪で過去に服役した人だったら自分はどうするかですよね。

 

そのことを考えると絶対思い出してしまうのは実際起きた事件をもとに書かれた小説。

少年法で守られた社会を揺るがした犯罪者が自分の友人だとしたら・・・・という映画化もされた衝撃作。

 

 

検索したら、昔にレビュー書いてました。

 

※昔はたまに書評も書いていた。

 

www.meganetamago.com

 

基本的には上記レビューと一緒で「自分は被害者と無関係だとしたら、その人にどうこういう立場にない」というスタンスは変わらないです。

 

ただなー、知ってしまったら今まで通りの距離感で接することができるかというと正直自信ないんですよねー。

自分は絶対大丈夫と言い切れない。

その時、その人との距離感で判断するしかない。

もし、今自分の大事な人がなんらかの犯罪を犯してしまったらというのとも違うじゃないですか。

 

そのパターンはこっちなんですけど。

 

www.meganetamago.com

 

 

映画に話を戻します。

 

後半は少し駆け足になりますが、ラストシーンはサンドラ・ブロックの演技のうまさでちょっと泣いてしまいました。

 

今年のクリスマスは、ちょうど三年前のクリスマスに観ていたこれもサンドラ・ブロック主演のNetflixオリジナル映画『バード・ボックス』を再視聴しようと思います。

 

www.meganetamago.com

 

やっぱり、全然まとまってないですが、あまりいうとネタバレしてしまうので、

 

それでは、また。

 

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※まさに『ヤングでは終わらない』。