ハイキュー!!四期を見始めていたのですが、冒頭から雑になっている作画も気になるし2年と3年は出てこないしで3年と2年が好きなわたしはちょっと辛くなってしまったので、前々から気になっていた『僕のヒーローアカデミア』に浮気。
もともと、マーベルヒーロー好きなこともあり、週末で1期を全部観てしまいました。
今まで見てきた『呪術廻戦』や『ハイキュー!!』のジャンプ系アニメに比べて、一番【わたしが想像するジャンプっぽい話】ではありました。
突っ込みどころと考えさせられる部分があり、いろいろと話したいことはたくさんある(後述します)のですが、能力者も好きだし集まってごちゃごちゃやるのも好きだしストーリーはわかりやすく絵もポップでかわいいので、いいと思います!
人類の8割がなんかしらの特殊能力を持つ世界で、残り2割だと気づいた4歳で気づいた主人公・緑谷出久(みどりやいずく)という少年が子どものころからの夢であった正義のヒーローを目指す物語・・・。
というちょっとキャプテン・アメリカっぽい話でもありましたし。
特殊能力者がマジョリティーの世の中では能力を【個性】と言っているのもなかなか考えさせられるものがありましたが、基本的には主人公のがんばりを温かく見守る物語です。
そして、ヒーローものはやっぱりアクションがかっこよくていいんだよねー。
まだ1期13話しか見ていないのでまだまだこれからっていう側面はありますが、やはり集まってチームになってくると途端に興味が増す。
アベンジャーズとかガーディアンズなんかの、複数形のSが好きです(笑)
そして、出久を見守る大人たちが母親含めてみんないい感じだし、今どきの若い子の教育に苦労している、管理職が観たらすごくいいと思う。
それぞれが欠点にもなりえるわかりやすい長所を持っている子たち、を大人たちがどう見守り、どう能力を引き出すのか。
そして、やっちゃいけないことはなんなのか。
わたしは、オールマイトがとても好きになったので1期を楽しく観ることができました。
顔はソーで能力はキャプテン・アメリカって感じでしたが、性格は割と繊細でそのまっすぐさにぐっと来た(笑)
後半記事は、考察というか単なるネタバレ感想ですが、いろいろ考えさせられることもあったのでそこをさらにつっこんで話していきたいと思います。
ジャンプ的なルールは全く知らないうえある程度の年齢の女性の客観的な感想ですので、ファンの方に失礼があったら申し訳ありません。
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注:これから話すことは、普通にアニメを見ている人はこんなこと考えながら観ていないという内容がほとんどです。
まず思ったことは、マジョリティーとマイノリティーの本質を突いてる内容だなーと思いました。
人っぽい人や人っぽくない人にかかわらず、いろんな見た目やそれぞれの能力に対しては特に言及されておらず、当たり前に世間に受け入れられている世の中なのに、二割のマイノリティーというだけで差別の対象。
無個性という能力という考え方はないのかー、辛いとは思いました。
無個性に生まれてきたらもう人生終わりなんだなと。
能力者が大多数の世の中なら、個性を持て余している人、個性に不服な人が必ずいるはずで、ヒーロー時代においても差別はなくならないし、差別主義者が能力が高いという理由でヒーローとなろうとしてる。
そして、能力者が8割っていうことは全員が全員その能力を武器に生きていけるわけじゃなくて言ってしまえば、そんなに役に立たない能力の人も居て、ヒーローとして活躍できるのは選ばれた人たち。
彼らは芸能人みたいな感じだろうなと、人気商売的な位置づけだしっていう印象でした。
おそらく、性別関係なく能力が高い人が至高という考え方だと思うので、女性差別は少なくなってるだろうなとは思いましたが、それでもアニメ内では「男のくせに」発言はありましたね。
こういう社会になるまでの間、逆に能力者は恐れられて差別されるという時代もあっただろうに、マジョリティーに沿った社会になるととたんに立場が逆転する。
そして、そのマイノリティーを当然のようにこきおろす、人より優れた個性を持つ主人公と同じ夢を持つ幼馴染かっちゃん。
爆豪くんはヒロアカでは一番人気のキャラクターらしいのですが、おばちゃんはね正直やり過ぎと感じました。
あと、わかる、わかるけど、出久に絡みすぎ。しつこい(笑)
自分が幼少期のときに無能な出久を家来として扱い、下に見ていたのに精神面で弱い自分は出久に勝てないことがあるという敗北感の裏返し、コンプレックスの裏返しというのはわかったけど、これからメンタル的にも成長するんだろうけど!
実際、力の強いものが弱いものを恫喝しているさまは、見ていてあまり気持ちのよいものではなかったです。
出久はメンタル強いから悲壮感ただよってなかったけど、あれはもうはっきりとした同級生いじめですし。
演技の問題なのか、彼の出久に向ける優しさみたいなものはあまり感じなかったので、そういう目立ちたいという思い以外のヒーローっぽさみたいなものが見えたら嬉しかった。
悪い子ではないと思うけど、うまく見えなかったっていうか。
しかも、能力者が非能力者を差別することが許されているのはよくないと思います。
雄英に行くのは俺だけなんだよ! とかいう発言も余計なお世話。
子供だから仕方ないけど、もう、彼のことはそっとしておいてあげてください。
って思いながら観てたな。
わたし、ハイキュー!!ずっと見ていて、こういう乱暴者がいなかったのでちょっとビックリしたっていうのもあるかなー。
敵だったとしても、基本的にはキャッキャと仲良くしてるからさー。
特に自分に危害を加えない相手に執拗に絡むのはちょっと。
今のところ二期も観る予定なので、これからの展開に期待していますがこのままだとちょっとしんどくなるかもしれない。
それに反して、見守る大人たちはかなりいい感じです。
オールマイト、相澤先生、USJの宇宙服の先生、出久のお母さん。
オールマイトが日本人だって知った時はちょっとびっくりしたけど、そりゃそうか(笑)
もうわたしは八木さんって呼んでます。
しぼんだ時のビジュアルがすごく好きで、ハマりました。
今のところオールマイトの死を一番心配しています。
わたしはアイアンマン推しだったので、非常に辛い思いをしています。
そして、それなりの能力がないと叶えられない夢を持った主人公という設定。
なんていうか偶発的に突然能力が降ってわいてきたり道を切り開いてきたりとかはジャンプ的なイメージと合致はするのですが。
出久はもともとの思いや夢でチャンスを引き寄せたとはいえ、オールマイトに能力を与えてもらえなければ、絶対に雄英には合格できずヒーローにはなれなかったわけですよね。
努力はしたけど、無個性だったら無理だしいろんな個性があるとしてもまったく持っていない人は、ヴィランに太刀打ちできない。
世知辛いよねー。
努力じゃ絶対ダメなこともあるってはっきり言ってる感じがした。
そもそもたいしたことない個性だったら無理だったんだよね。
そりゃそうか、結局個性は必要なんだなっていう残念感があったのは否めない。
全員何らかの個性があるけど、個性にもいろいろあって自分は戦闘系個性じゃないけどヒーローを目指す話じゃダメだったんですかね。
そういう向き不向き的なことを乗り越えて成長していく感じではダメだったのかなー。
確かにわたしも大人なので努力じゃどうにもできないことがあるのはわかってる。
才能の問題で英才教育受けてないのにいきなり音楽家とか、絵心全くないのに漫画家とか運動神経皆無なのにスポーツ選手とか。
生まれた環境の問題とか。
でも、主人公は15歳の少年だからそういうあきらめをつけるのはまだ早いので、そういう話でもいけたと思うんだよね。
このアニメを見て、自分が無個性側だったらって想像しながら観る人は少ないと思うけど、わたしみたいに思う子どもがいないとも限らないわけで。
雄英に入学してからは、人が増えるしかっちゃん感が(多少)薄まってだんぜん面白くなりました。
梅雨ちゃんが好き。賢くて頼りになる。
ちびまる子ちゃん(の登場人物)みたいなキャラいる・・・と思いながら見ていました(笑)
飯田君ははまじだし、 花輪君みたいな人もいるし、まる子に関係ないけどエルサとか。
このメンバーたちのことは今後も楽しみです。
最後に、1期最後はヴィラン軍との戦いになりましたがこの戦いをみていてこの世界で悪が生まれる仕組みみたいなものがナチュラルに感じられたんですよね。
ヒーローを倒したい以前にもし自分に特殊能力があったら、それが危険なもので思いっきり使う機会に恵まれなかったり、抑圧されて過ごして来たら闇落ちしてでも使いたくなるよなって思った。
ヴィランの中に、重宝される個性なのになぜヴィランにって言われていた人がいたけど、テロを起こした宗教団体の中にも超優秀な高学歴科学者がたくさんいたりしたもんね。
ヒーローが犯罪の抑圧になる部分もあるとは思うけれども、結局はいたちごっこだから優秀な人材を選抜して育ててるわけだし強いヒーローがいればそれに対抗したヴィランが登場してくる。今の社会も構造的には同じなのかもしれない。
長くなりましたが、無個性の人たちの人生やヒーローではない普通に社会を回している人たちの暮らしなど背景が非常に気になるアニメでした(笑)
このことについて言及されることはないと思いますが、二期以降も作品として楽しんでいけたらと思っています。
それでは、また。
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